ふたつのスピカ ~感想~

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Bitly
第1話 打ち上げ花火 (2003/11/1)  原作はいつものように知りません。というか、名前も聞いたことありませんでした。そんな状態での視聴となりましたが、第1話を見終えた感想は「素晴らしい」の一言。特に非現実的なシチュエーションを伴わない、真の意味でのアットホームさを表現できているのは、最近ではこのアニメくらいしか無いと思う。私、こういう雰囲気に弱いんですわ...  第1話では、ライオンさん役の子安さんの演技がとても印象的だった。最近では主人公を支える存在を演じることがとても多くなった彼ですが、それも彼の声の持つ力が人の支えになり得るものだからこそ。ワタクシはそう思います。  それにしてもNHKのアニメ担当プロデューサーは、宇宙好きなんでしょうか。プラネテスとネタ的に重なる部分も少なからずあると思うけど、でもまぁ大人と子供の違いってのも大きいかな。この点に対しては余り気にする必要は無いですね。継続視聴決定。

第2話 アスミの夢 (2003/11/8)  あぁ、我々はまたしても矢島晶子のすごさを見せ付けられている。すごいよねぇ、そこらへんの若手じゃ絶対に無理だよこの奥深い演技は。夢を大きく膨らませた小学生、そして現実の大きな壁にぶつかり悩む中学生の姿。ダメだ、アスミを見てるだけで涙が出そうでたまらない・・・  このアニメのOP、曲も絵もすごくいい。Buzyってグループは全く知りませんでしたが、世の中には上手い歌い手がまだまだいるんですね。それと最近のアニメのOPはとにかく過大な情報量を詰め込んだものが多いですが、スピカOPは程よいテンポでその点も好感が持てる。2003年アニメのNo1OPはこれで決まり、かな。

第3話 星への一歩 (2003/11/15)  若いんだからさー、4桁のルームナンバーくらい覚えられるでしょ(笑)。というツッコミはさておき、いよいよ物語も本格的に動き出しましたね。これから更に面白くなりそうな雰囲気が十分に漂ってました。  EDのビギンは魂入っててすごいね。彼らのことは良く知らないけど、自分たちの確固たるスタイルを貫き通していることは分かる。だからこそこの厳しい時代(特に音楽業界はひどいの一言)にも関わらず、彼らの居場所が失われることは無いということなのでしょう。

第4話 遠い日の記憶 (2003/11/22)  ドミノ倒し、やろうと思ったことなど一度もありません。しかしさぞかし難しいんだろうね。増してや狭い空間に閉じ込められた状態で、様々な障害が降りかかる状況ではね。  この番組でもデブリという言葉が出てきました。正に宇宙づくしの土曜朝、といった感じです。

第5話 おかあさんの顔 (2003/11/29)  臨死体験キターーッ。ということで、まさか小さい頃のアスミちゃんがそんな恐ろしい経験をしてたなどとは、夢にも思いませんでした。包帯で巻かれた母親の顔を描いたアスミ、うーん、涙が止まらんぞ・・・  正直言うと、このアニメに対してはストーリーの味付けがちょっとオーバーかなと感じることも結構多い。今週もそうだったことは否めないんだけど、最終的には25分トータルとしての印象付けがそんな否定的な思考を上回るんだよね。そんなこんなで、刻んでいるリズムは今のところ悪くないなと感じます。

第6話 テスト終了 (2003/12/6)  何度見てもOPは衝撃的だよな。これはもう理屈じゃないね。OP曲のCDって発売してないんだよね、リリースされたら即ゲットです。  アスミも宇喜田さんも、宇宙という存在に対してある種のネガティブな感情を抱いている。しかしそれをプラスのエネルギーに変えられるか、あるいは負のオーラをまとったまま過ごすのか、この辺りが彼女たちの個性の違いかな。見事テスト合格となった彼女たちの変化にも注目したい。  そういえばOPで、宇喜田さんはライオンのお面をかぶった子供とダンスしてますね。ライオンさんは、単にアスミの道標というだけの存在ではないのかも。

第7話 宇宙学校入学式 (2003/12/13)  アスミちゃんならホームシックにも負けないでしっかりと学生生活をエンジョイできるでしょう。このワタクシと違ってね(苦笑)。彼女が家を出るシーン、思わず自分自身の姿と重ね合わせてしまいました。このアニメ見てるとそんな懐かしい思い出がよみがえってしょうがないね・・・  希望に満ち溢れた新生活、だが彼女はようやく宇宙飛行士へのスタートラインに立ったばかり。これからふりかかる様々な苦難に打ち勝つことができるのか。見所です。

第8話 ひとりの夢みんなの夢 (2003/12/20)  地獄のランニングにも、アスミは平然とした顔で走りつづける。体は小さいけど正に彼女は体力の塊。さすがに6歳の時から毎朝ライオンさんとジョギングしているだけのことはあります。一方宇喜田さんはバテバテの上に胸の苦しみを取り除くために怪しげな薬を摂取、これはただ事ではないですな。  相変わらずマイペースな男性陣(鈴木&府中野)ですが、徐々に女性陣とのコミュニケーションも多くなってきましたし、それにつれて作品も盛り上がりを増してきました。今後にも期待が持てますね。

第9話 カムパネルラの森 (2004/1/10)  オレ、宮沢賢治ってほとんど知らないんです。だから「カムパネルラって何だ?」ってな疑問が頭を駆け巡るし、スピカにおける宮沢賢治作品の影響なぞ知る由もありません(スピカにおける宮沢賢治の影響は、このサイトで解説してあります)。そんなところで今週は、サブタイトルだけで1つ勉強になりました。  肝心の本編(3週間ぶり)は、第5話以来の過去のお話。万里香とライオンさんの出会い、やはりOPでの万里香のダンスは深い意味があったということで。アスミと万里香の二人をつなぐライオンさんの存在、しかし現世で生きている二人がその隠れた糸を見つけることは、果たしてあるのだろうか。とにかく、また1つスピカに対する楽しみが増えたことは間違いない。

第10話 水の中にも宇宙 (2004/1/17)  デブリはともかく、メテオロイドの説明は勉強になりました。プラネテスとこのスピカを見れば、宇宙に関する知識がかなり高まりそうな気がします。  それにしてもずっと険しい表情を崩さないままの宇喜田さん、あれじゃ疲れませんかね。その上彼女を見てるこっちの疲労感も増してくる。そんな宇喜田さんの冷え切った心を溶かすのはやはりアスミしかいないのだろうが、それもずいぶん先の話だろうか。アスミが行方不明になった件、そして今週のプールの件で、少しずつ二人の距離は近くなっているようにも見えるが...  しかし今は万里香よりも、アスミを排除しようと暗躍する佐野先生の存在に注視しなければならない。来週はそんなアスミがどん底に落とされそうな予感。いきなり絶望を見てしまうのか、かなり心配である。

第11話 傷ついた翼 (2004/1/24)  ついにOP曲のCDリリースが決定!!当然予約、3月3日はCDショップへ急げ!!  本編、アスミの父親があの事故に関わってきた疑惑が浮上。それをアスミに告げたのは、あの佐野という担任教師である。そして、父の罪によりアスミが宇宙に行くことは許されない、という辛らつな言葉をアスミに浴びせ、アスミは授業をサボり実家に帰ってしまった。  実家に帰ると、郵便受けには鈴成先生の結婚式の招待状が入っていた。もちろん相手はライオンさんでは無かった。彼は結婚式を静かに見守り、そして背を向けた。そんな彼にアスミは申し訳ない気持ちで胸が締め付けられる。彼の励ましとハーモニカで、アスミは再び歩き出すことができるのだろうか。

第12話 ふたりの星はっぱ星 (2004/1/31)  鴨川父が獅子号の事故調査委員会遺族係という厳しい仕事に就いていたとは、全く予想外でした。今週は1ヶ月に1回の回想ストーリー。あの事故の影響は至る所に存在し、多くの人々に癒える事の無い心の傷となっていることを再認識した。  別れ際、アスミがかさねにはっぱを渡すことができたことだけは、少しだけ救われた気がした。しかし獅子号の悪夢はこれからも、アスミたちに暗い影を落とし続けるだろう。特に佐野先生の存在は、アスミが乗り越えなければならない壁なのかもしれない。

第13話 約束の5人 (2004/2/7)  アスミが学校へ復帰した。圭ともすっかり仲直りし、完全復活と見て良さそうです。但し佐野先生との一件はさすがの圭ちゃんにも言えなかったが、それは余計な心配を掛けまいとするアスミの優しさなのだと思う。  卒業まで絶対に学校をやめないと誓った5人、これからが彼らの本当の勝負なのだ。一方、佐野先生の復讐心は高まるばかりだが、来週は圭ちゃんが佐野先生に反撃開始。どうなることやら...

第14話 悲しい笑顔 (2004/2/14)  佐野先生に食って掛かった圭ちゃん、彼女らしい行動だ。だが佐野は、宇宙に行ける人物は少ないのだと生徒たちを冷徹に突き放つ。一方、子供の頃のライオンさんは、やはり子供だった宇喜多さんと会っているようだ。だがそうならば、今この瞬間の年齢の違いは何なのだろう。スピカ最大の謎が、ここにある。  アスミの父友朗の存在で、獅子号の設計チームから外されたことを恨み続ける佐野。だが何と彼がチームから離れた直後、友朗も同じく設計チームから外されていたという事実が明らかになった。純国産と謳われていた獅子号だが、その看板は全くの偽りだったのだ。  佐野は辞表を提出し、学校から去ってゆく。その彼が図書館で見ていた本を持って、アスミは去り際の佐野に見せた。見ていたものは、同じだったのだと。だが彼はもう見えなくなったと悲しい笑顔を浮かべ、アスミに背中を向けた。

第15話 ひとりぼっち (2004/2/21)  幼い頃からずっと孤独である万里香だが、自らそれを強いることが彼女にとって当たり前なのだ。そんな彼女にとって唯一の例外は、ライオンさんとの出会いだったのだろう。しかし一人で生きていけるという強がりも、アスミという存在によって変えられつつあることを、万里香は少しずつ自覚してきた。  アスミたち4人が談笑する姿に、万里香はこの上なく苛立ち教室を飛び出した。自らのプライドと気持ちの変化に戸惑い、揺れ動く万里香は、獅子号にまつわるアスミの暗い過去を知る。体育で倒れこんだ万里香は、保健室で目覚めた。保健室の外ではアスミと圭がずっと待っていた。  アスミは万里香を自分の部屋に招待する。万里香はかもめ寮の物置部屋に入り、わずかにライオンさんの気配を感じる。次の日、万里香は心配してくれたアスミに感謝の言葉を掛けた。他人に感謝することは、万里香の人生にとって初めてだったのかも。そして来週、アスミの初恋ストーリーが語られる。これはまたすごい話になりそうですな。

第16話 アスミの桜 (2004/2/28)  今よりもちょっとだけ長い、アスミの中学時代の髪型はかなりイケてる。今よりもずっとチャーミングに見えますね。とそんなことはともかく、今週のアスミの初恋ストーリーは傑作。初めはこれを初恋と言って良いものかとも考えたが、島津君の死が導いた満開の桜とアスミの涙を見て、これは恋と断言しても良いと確信した。そんな微妙さもまた、素晴らしい部分だったと思う。  この作品ではアスミの過去と現在が一定のリズムで交互に語られるが、こんな形式ってアニメだとかなりめずらしいのでは無いでしょうか(少なくとも私は同じ要素を持った他作品を知りません)。とても新鮮に感じられて私は好きです。

第17話 サバイバル訓練 (2004/3/6)  何だよ「本当の万里香」って。そう口にした万里香父、この言葉には多くの謎が隠されているのは間違いない。そしてその謎にライオンさんが深く関わっていることも併せて頭に置いておかなければならない。この謎は来週明らかになりそう。その瞬間を楽しみに待ちます。  宇宙学校の授業はというと、不時着を想定したサバイバル訓練。あの入学試験を思えば今回の難易度はそれ程高いように思えないが、万里香の体の変調は気になる要素の1つ。とにかく来週っすね。

第18話 マリカとまりか (2004/3/13)  万里香の心が少しずつ雪解けを迎えている。いつの間にか彼女の中でアスミの存在がとても大きくなっていたのだ。そして万里香のかさねとの出会いは、その雪解けを更に後押しすることだろう。  それにしても、万里香父が幾度となく口にした「本当の万里香」という言葉の真意は何なのだろうか。その言葉を浴びせられる万里香の気持ちを、父は考えたことがあるのだろうか。少なくともオレ自身は、その言葉に対して大きな不快感を覚える。

第19話 いま君にできること (2004/3/20)  かさねはあの葉っぱを本にはさみ、大切に持っていた。この作品の背景を知る人なら、彼女が手にしていた本が「銀河鉄道の夜」だったことも注目すべき点だろう。あの別れの後かさねも成長し、アスミのことを本当の友達と思えるようになっていた。そんなかさねの前で、万里香は苦しむ自らの気持ちを告白した。自分はいらない人間なのだと。  万里香は姉であり母である自分と同じ名前の人間の存在をかさねに明かした。その人は既にこの世にいない。では今目の前にいる万里香は、どのようにして生まれた人間なのか。その答えをライオンさんは見つけたようだ。かさねは万里香に、アスミとの時間を大切にするよう静かにアドバイスした。その言葉に万里香も勇気付けられたようだ。  アスミはついにゴールへたどり着いた。だが万里香だけが未だたどり着いていないことを聞いたアスミは、あの血のことが気がかり。府中野たちの静止も聞かず、万里香を探しに再び森へと入っていった。これこそアスミがアスミたるゆえんなのだが、彼女の余力もそれ程無いだろう。来週はついに最終回を迎えるが、不安は募るばかりだ。

第20話(最終回) 明日を見つめて (2004/3/27)  万里香を探すため、森の奥へと引き返したアスミ。府中野、圭、秋もアスミを追いかける。万里香はアスミが自分を探しに森へ入ったことを知り涙を流す。だがアスミの発信機が動かないことを知った万里香は、ゴール地点を離れアスミを探しに出た。  万里香は自分のカプセルにたどり着いた。府中野たちはアスミの残した目印を頼りに奥へと進む。だが、当のアスミは川辺で意識が遠くなっていた。もう残された体力は少ない。ライオンさんの声に、ようやくアスミは反応した。疲れきっていたアスミは、自分のしていることは無駄なのかとライオンさんに問い掛けた。だがライオンさんは、アスミ自身が決めたことに無駄なことなど無いと励ますのだった。  ライオンさんのハーモニカが響く。その音色を聴いた万里香は頭を抱え、過去の記憶がフラッシュバックする。府中野たちは、その音色を手がかりにアスミの元へ急ぐ。ようやくアスミを見つけた万里香は、倒れているアスミを抱きしめ、「アスミ」と呼んだのだ。  何故かアスミたちが子供時代の姿になり、アスミ以外の4人は宇宙に対する自らの夢を語った。そしてライオンの面を脱ぎ捨てたライオンさんは、これからはアスミたちの時代だと言い残し、彼らの前から消え去った。いや、残されたものはもう1つ。彼のハーモニカだ。  最後にアスミが自分の夢を語る。万里香たちと一緒に宇宙へ行き、そして母が眠る宇宙に自分を産んでくれたことへの感謝の言葉を捧げることが、彼女の夢なのだ。そして明日を見つづける彼女ならば、きっと夢を実現できるだろう。    

アニメ版スピカもついに放送終了。特に後半は万里香の心境が急激に変化して、ストーリーもかなりの盛り上がりを見せました。作画の質も特に目立った落ち込みは無く、OP・EDも素晴らしいデキ。総合的に見てとてもレベルの高い作品だったと思います。更に第1話の感想にも書いたけど、俺はこういうゆったりとした雰囲気のアニメにとても弱い。ゆったりといっても単にテンポがスローという意味じゃなく、「悠然」としているというのが正しい言い方かな。とにかく印象に残る作品であったことは、間違いないです。
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