愛してるぜベイベ★★ ~感想~

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<スタッフ>
原作:槙ようこ  監督:奥脇雅晴  シリーズ構成:吉村元希  キャラクターデザイン:須藤昌朋、山中純子  音楽:笠松美樹  アニメーション制作:東京ムービー
<キャスト>
坂下ゆずゆ:黒葛原未有  片倉結平:藤田大助  片倉鈴子:遠藤久美子  片倉皐:鈴木真仁  片倉三沙子:尾小平志津香  片倉栄一:木内秀信  徳永心:原史奈

第1話 彼女(ゆず)は★5歳! (2004/4/3) 脚本:吉村元希  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:荻原露光  作画監督:高橋直樹  いきなりの結平のモテモテぶりに見る気を失いかけるが、ゆずゆちゃんの可愛さに免じて許します(苦笑)。そういえば最近は少女マンガ原作のアニメをほとんど見てない気がするけど、その意味でもこの作品には少し期待してます。  第1話を見終えた印象としては、ストーリー面は今後に期待が持てる初回だったと思います。それにしても、2004春は恋風といいこの作品といい、家庭内の恋愛劇という背徳感が漂う作品が目立ちますね。この状況、喜んでいいやら良く分かりませんが(苦笑)  しかし期待高まるストーリーの反面、作画は不安がいっぱい。何と言ってもアニマックス+日本工学院提供というと、あのウルマニの二の舞にならないかと心配でなりません。これが今後の処遇のカギを握りそうな予感大。  それからキャスティングですが、ゆずゆちゃんの素人ぶりは恋風のそれと近いようで遠いもの。5歳の女の子の演技は、それこそ大人の役者にはかなり厳しいですからね。現役小学生黒葛原未有ちゃんの力は絶大。あと不安を挙げるならば非声優系キャストの演技力。エンクミは無難にこなしてたけど、原史奈の方は今後に不安を残したかな。

第2話 ゆずのおにぎり! (2004/4/10) 脚本:吉村元希  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:篠崎康行  作画監督:佐々木敏子  ダメだ、ゆずゆちゃんの仕草がプリティ過ぎて撃沈です(笑)。しかし彼女、ただ可愛いだけじゃなくて結構気が強いところがあるのもまたGOOD。このアニメの最大の見所、それは彼女が見せる様々な表情なのだと悟った第2話でした。  それにしても、徳永心@原史奈の演技はちょっとレベルが低すぎてガックリ。何故もっと無難なキャスティングにしなかったのかものすごく疑問。今後は更に登場シーンが増える(と思われる)キャラならば、尚のこと不安が募る。

第3話 ママはどこ (2004/4/17) 脚本:島崎大基  絵コンテ・演出:萩原露光  作画監督:川口弘明  作品の性格上どうしても恋風と比較してしまうんだけど、まず言えるのはゆずゆを受け入れることに対し、結平にほとんど葛藤らしいものが無いことが耕四郎との最大の違いでしょうか。それは即ち、恋愛と家族愛の違いなのだと思うし、その意味ではこの2作品は一見すると近いようで実は全く異なるテーマを描いているということに、第3話にしてようやく気がついたワタクシなのでした(笑)  それにしても、イマドキの女子高生の皆さんは学内でブラ見せなどという大胆な行為に走ることもあるんですかね。ちょっと恐ろしい(苦笑)。あと、この作品で最大の不安要素だった作画のクオリティも、今のところ決定的な破綻は無し。せめてこのまま最低限のレベルは保って欲しいなぁ。

第4話 ゆずのクレヨン (2004/4/24) 脚本:高橋ナツコ  絵コンテ・演出:箕ノ口克巳  作画監督:松岡秀明、宇都木勇  三つ網のゆずゆちゃんもまた可愛いですなぁ。そんな可愛い彼女の心を踏みにじるような発言、そして大切なクレヨンをゴミ箱に捨てやがったストーカー女、ヤツだけは絶対に許すことはできない。しかし次回は、このストーカー女の更なる攻撃が展開されそうで不安が膨らむ。ちゃんとゆずゆちゃんを守れよ結平!、と叫びたい気持ちでいっぱいです。

第5話 ナミダの理由 (2004/5/8) 脚本:藤間晴夜  絵コンテ:井草かほる  演出:落合正宗  作画監督:初見浩一  ストーカー女・恩田恭子の悪行も、今週でケリがついてホッと一息。結平に詰め寄られると、意外にも彼女アッサリと身を引いたなぁとは思いましたが、5歳の子供にとって、あれだけの負の精神的プレッシャーはトラウマに成りかねないと本当に心配しちゃったよ。どうやらワタクシ、完全にこの作品の虜となってしまったようです(笑)  さて、回を重ねるごとにその絆を深めてゆく結平とゆずゆ。結平母のセリフじゃないけれど、ここまで絆を深め合ってしまうと逆に別れるときの辛さもまた大きいということ。別れの時、二人だけじゃなく自分も涙無しには見れそうにないな...

第6話 バイバイ黄色い帽子 (2004/5/15) 脚本:吉村元希  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:篠崎康行  作画監督:佐々木敏子  ゆずゆちゃんの制服だけが別物だったことに、結平と同じく今週気づいたワタクシ。相変わらず鈍感です。それはそうと今週最も目立っていたのは鈴子姉の部屋のインテリア、あれは占い師の部屋か何かですか?(笑)  ゆずゆちゃんの新しい制服、まりかちゃんの言葉を借りるまでも無く超似合ってます。それにしてもいつもゆずゆちゃんを目の敵にしているまりかちゃん、今後は彼女の攻撃も更に激しさを増しそうですが、オレはいつまでもゆずゆちゃんの味方です。

第7話 おいっちに!プリン! (2004/5/22) 脚本:藤間晴夜  絵コンテ:いわもとやすお  演出:堀内直樹  作画監督:秦野好昭  今週は運動会、ゆずゆちゃんの勇姿が見られて満足です。今週もそうだったけど、最近はゆずゆちゃんに気を使う片倉家の人々の気持ちをゆずゆちゃん自身も十分に感じ取りつつも、ゆずゆちゃんが彼らを安心させるよう無理なく明るい表情を見せるという構図がありますよね。少しずつ成長するゆずゆちゃんの姿を、今後も見守っていきたい。  だがそんな平和な流れを急変させる事態が。片倉家の郵便受けにゆずゆの母、都からの手紙が届いていたのだ。来週は緊迫した家族会議が展開されそう。どうなることやら。

第8話 クマさんとニンジンとパパとママ (2004/5/29) 脚本:島崎大基  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:石踊宏  作画監督:野田康行  張り詰めた雰囲気の中、家族会議が開かれた。都おばさんは福岡にいるらしい。そしてまだゆずゆちゃんを引き取れないと手紙には書いてあった。鈴子は母親として都がゆずゆを引取りにくるまでは、絶対に面倒を見ると宣言する。当然面倒を見るのは結平、姉の迫力に結平も拒否するなんて選択はありえない。  ゆずゆちゃん見てると本当に心が癒されます。とくに最近は辛いことが多かったのでもぅ癒されまくりなんですけど(涙)。と、そんな心のオアシスとなっているゆずゆちゃんですが、彼女のライバルまりかちゃんからも目が離せませんね。最近はそのイヤミっぷりも板についてきましたし、これからも楽しいエピソードが期待できそうです。

第9話 ひとりぼっちの心 (2004/6/5) 脚本:高橋ナツコ  絵コンテ:荻原露光  演出:落合正宗  作画監督:初見浩一  今まで鳴りを潜めていた心の家庭事情が、今週明らかになりました。両親の愛に飢えた彼女、だがもう母親はこの世にはいない。彼女は母はいなくとも結平たちの愛情に包まれているゆずゆの笑顔を見るたびに、やはり羨望の思いに心を苦しめていたのだろうか。  そんな彼女の心を結平が見事にゲットした。結平は他人の家庭の事情に足をふみいれすぎかなと思っていたけど、それでも自暴自棄になるような弱い心ではなかったということか。にしても今回のような家庭の事情判明→(どちらか一方が)意気消沈→もう片方が励まし→ラブラブモード突入ってパターンは、少女マンガでは他の作品にも結構あるような気がしました。  来週は結平&心ペアにゆずゆちゃんがやきもちを焼くらしい。次回予告では正にお餅みたいなイントネーションしてましたゆずゆちゃんですが、そんな大人の感情を知ることでオマセ街道へまっしぐらというのは、オレ的にはちょっと困るな(苦笑)。

第10話 やきもち (2004/6/12) 脚本:高橋ナツコ  絵コンテ・演出:篠崎康行  作画監督:佐々木敏子  はぁ~ぁ、結平君とココロちゃんのラブラブっぷりは素晴らしいの一言ですな<ヤケクソ。しかしオレはヤケクソで済むけれど、当のゆずゆちゃんにとってはこれが大問題。「やきもち」という初めて沸き起こったであろう感情にとまどい、ついに一人で帰ってしまうという緊急事態に発展。一人夜道に残されること必須なゆずゆちゃん、日本の良好な治安を信じたいが...  「ゆずゆ、てめぇ~っ」、まりかちゃんの暴言キターッ。今週のハイライトは何と言ってもコレでしょう。ちょっとオマセなまりか様も、今回ばかりはちょっと暴走気味です。しかしやきもちと言えば、彼女はずっと前からゆずゆちゃんにやきもちを妬いていたわけですし、更には心という新たなジャマ者までも出現となると、彼女が苛立つのも無理はありません。そんな彼女の想いが何時の日か、なんらかの形で報われることを今は期待したい。

第11話 おだんごとゆずゆと心 (2004/6/19) 脚本:吉村元希  絵コンテ:井草かほる  演出:熨斗谷充孝  作画監督:猪狩英憲  心と一緒に幼稚園にやってきた結平を見た時、ゆずゆの心は言いようの無い寂しさに包まれていた。その寂しさを紛らわすためにゆずゆが取った行動が今回の一件だ。だが5歳のゆずゆにとって、母親を失い、そして結平の気持ちすら自分から離れていく寂しさに立ち向かえる強さは無いのだ。  「結平とふたりが良かった」、泣きながらそう叫んだゆずゆを、結平は改めて大切に感じたに違いない。これからもゆずゆを守ると固く誓った結平を、心も表面上は応援している。だが、結平とゆずゆが手をつないで仲良く家路に着くシーンを目撃した心は、すぐさまその場から立ち去った。人間の気持ちというのは、なかなかうまくいかないものである...

第12話 ゆずのおつかい♪ (2004/6/26) 脚本:藤間晴夜  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:山田美浩  作画監督:高梨光  先週までのシリアスな雰囲気とは打って変わり、今週はゆずゆちゃんの(たぶん)はじめてのおつかい物語。あんなちっちゃくて可愛い女の子が高校に入り込んできたら、そりゃ大騒ぎにもなりますよ。しかし変装してゆずゆちゃんを影で見守っていた鈴姉、街の人から怪しまれてしまったのはちょっと気の毒でした(苦笑)  それにしても、ゆずゆちゃんの手作りのおにぎりを食べられるとは、結平君は幸せモノ。二人の絆はそれこそ永遠のようにも思えてしまうが、時を同じくしてゆずゆの母・都が福岡から上京した模様。彼女の出現により、再び嵐の予感大。

第13話 ママ・・・ (2004/7/3)
第14話 さくらぐみの翔太くん (2004/7/10) 「13話」 脚本:高橋ナツコ  絵コンテ:津田義三  演出:堀内直樹  作画監督:秦野好昭
「14話」 脚本:吉村元希  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:楠本巨樹  作画監督:松岡秀明、野道佳代  13話:スカートなし、いきなりのゆずゆちゃんセクシー悩殺ショットにはマイりました。しかしその一方、ココロちんの三つ編みには全くトキめかず。相変わらずの重症です(苦笑)  母・都がかつてゆずゆを引っぱたいた、しかもゆずゆのせいではなかったという衝撃の事実。今の彼女は、ゆずゆと再び暮らす勇気も、経済力も持ち合わせていなかった。踏切と電車越しの、母と娘の再会は一瞬にして過ぎ去ったが、次の機会には二人の間に遮るものが無いことを願いたい。  14話:バンソウコウは傷口を消毒してから貼らないと化膿しますよ>翔太君。そんなことより今週は、積極果敢なアタックで結平とココロの間に嵐を呼んだ、ナッツの頑張りがMIPでしたね。結局は二人の絆をより深める結果になってしまったものの、本当の恋愛に目覚めたことはナッツにとっても大きな転機になるに違いない。  一方、我らがゆずゆちゃんとほんのちょっといいムードを作り出していた翔太君ですが、彼にも何やら暗い影がありそう。それが来週明らかになるようで、楽しみであり少し不安でもあります。

第15話 おねぇさま参観日に行く! (2004/7/17) 脚本:吉村元希  絵コンテ:井草かほる  演出:落合正宗  作画監督:初見浩一  真夏のうだるような暑さにも関わらず、ゆずゆちゃんは元気一杯。若いってのはホントうらやましいです(涙)。さて本編、翔太ママの身体全体から発せられる負のオーラは超強烈。翔太ママは自宅でも、そして子供たちの晴れ舞台である参観日でも、翔太の身体を傷つけてしまう。  目の前で平手打ちにされる翔太を観たゆずゆちゃんは悲しみの余り大泣き。結平&鈴姉とのバトルの後、捨てセリフを吐いて幼稚園から去っていた彼女に、翔太は泣きながらついて行った。今回は家庭内暴力という本作品始まって以来の最も陰湿なエピソードとなりそうですが、翔太君が健気に母についていく姿を見て、目をそらさず最後まで見ようと改めて誓った私でした。

第16話 しょーちゃん、またね・・・ (2004/7/24) 脚本:吉村元希  絵コンテ・演出:石踊宏  作画監督:野田康行  都ママは一度だけゆずゆを叩いた。そしてゆずゆは叩かれた時の痛みを分かっているからこそ、翔太が母に叩かれた時悲しみの余り大泣きしたのだろう。翔太の家庭のように、子供への折檻は親自身が小さなすれ違い・ストレスを少しずつ溜め込んでしまうことで引き起こされる。子供には何の罪も無い。だが、子供を愛しているにも関わらず、周囲との付き合い方・ストレスの発散の仕方が上手でない大人が増えるほど、この問題は深刻になるのだろう。翔太・母を見てると、そんな気がしてならなかった。  階段から落ちる時、翔太はまっすぐ母親を見つめ続けていた。そんな彼の純心さを踏みにじるようなことは、彼の両親は絶対にしてはならない。幸い、取り返しのつかない過ちを犯す前に、両親は再び自分・そして家庭を見つめなおすことができた。今はただ、再スタートを切った彼らの幸せを祈るばかりだ。  それにしても、翔太ママ役の土井美加さんには畏れ入った。キャラクターに対して、これほどまでダークな雰囲気を吹き込んでしまう彼女の演技には脱帽。どれみmore&爆の先々代女王を思い出させる、正に名演技でした。

第17話 プールだ、水着だ、こわいもん (2004/8/7) 脚本:高橋ナツコ  絵コンテ:高橋滋春  演出:土屋日  作画監督:猪狩英憲  作画監督補佐:佐藤友子  プールだ、水着だ、待ってました!!ゆずゆちゃんはさすがにお子様すぎてワタクシの琴線には響きませんでしたけど、その一方でココロちんの黒ビキニのインパクトは強烈。やはり結平に見せるということで、彼女なりに頑張ったのでしょう。とにかく水着美女の競演は素晴らしいの一言でした(笑)。  強烈と言えば、ゆずゆちゃんのプール嫌いも強烈の一言。特訓の鬼コーチと化した結平の命令を完全無視&徹底抗戦、これまでで一番結平の言うことを聞かなかったかもしれません。が、ココロの「お母さんが喜ぶ」の一言で事態は急変。ゆずゆちゃんも見事プール恐怖症を取り除いたのでした。さすがにココロちんはゆずゆちゃんの心理をよく分かってますね。結平にはできないことを心がフォローする、今週はそんな構図が見えました。  だがゆずゆと結平の前に、ゆずゆの従姉妹・ミキちゃんが現れた。赤い髪と言えば桜木花道その他、ロクなキャラが思いつかないが(苦笑)、彼女が新たな嵐を運んできたことだけは間違いなさそうです。

第18話 赤い髪のミキちゃん (2004/8/14) 脚本:藤間晴夜  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:横田和善  作画監督:佐々木敏子  作画監督補佐:水谷麻美子  坂下家の総意としてゆずゆを引き取りに来たと、従姉妹のミキちゃんはウソをついた。本当は彼女、単に親とケンカし家出をしてきたのだ。片倉家にとっては迷惑この上ない話だが、ミキ自身は単なる家出、思春期ではないと断言する。そして続けて、「死にたい」意志をゆずゆに明かしたのだ。  彼女の心の闇がどんなものか、そして何が原因なのか今は知る由も無い。これまで同じように悩みを抱えていたキャラクターに生きる希望を与えつづけてきたゆずゆ&結平コンビだが、今回はどうなることやら。

第19話 並んで歩こう (2004/8/21) 脚本:藤間晴夜  絵コンテ:奥田誠治  演出:迫井政行  作画監督:大塚美登理  先週触れなかったことなんだけど、ミキの根性焼きの跡(4箇所)は余りにくっきりとしてて正直怖い。今週、この跡を見たお子様は興味半分、怖さ半分ってところでしたけど、オレは完全に拒否反応。逆に言えば、彼女の暗いエピソードを象徴する役割は十分に果たしているとは思うけど、やっぱ怖いっす。ダメだ...  そんな彼女も、「並んで歩こう」との結平の言葉を受け、少しずつ心を開き始めた気がした。特に結平に対しては。だが順調に見えていたミキの更生も、結平を追いかけ高校に入ってしまったことが裏目に出てしまう。保健室での結平と心のキスを見た瞬間、彼女の中で何かが完全に壊れてしまった。  片倉家に帰ってくるなり彼女は、「ママのところに連れて行ってあげる」、そう言ってゆずゆとともに片倉家を出た。彼女は、死ぬつもりかもしれない。ミキ編は3週目に突入、最大のヤマ場を迎えようとしている。

第20話 おウチへかえろうよ (2004/8/28) 脚本:藤間晴夜  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:石踊宏  作画監督:江森真理子  ミキはゆずゆを連れて自宅に帰ってきた。だがそこで観たものは、両親と親戚一家が作り出す温かい雰囲気。彼女は自らの居場所がここには無いと、改めて痛感した。両親と会話することなく、ミキは自宅を出た。そしてあても無く歩きつづける最中、帰れる場所があるゆずゆに嫉妬し思わず辛く当たってしまう。幼いゆずゆは泣き出してしまうが、すぐさまミキはゆずゆに謝る。ホントはミキも、素直な娘なのだが...  街中のビルの屋上にやって来た二人。ミキはそこで片倉家に電話し、ゆずゆを迎えに来るように結平に話す。そしてその電話が終わった後、自分の孤独と苦しみの全てをゆずゆに話し始めた。高い学費を両親に払ってもらい入学した進学校。そこで彼女はクラスメイトに暴力を振るう担任教師の姿を見てしまう。彼女は毅然とした態度で教師を責めるが、次の日彼女の机は本来の位置には無く教室の隅に置かれていた。  そして傷ついた彼女に追い討ちをかけるように、友人と思っていた女生徒たちからイジメを受けてしまう。彼女たちの行動の裏に暴力教師の指示があったことはミキにも十分想像できた。教師に楯突いたことで周囲の全てを敵に回すことになってしまったが、ミキも黙って引き下がるようなヤツではなかった。赤く染めた髪とチェーンは、彼女の自己防衛策に他ならなかった。  学校でのイジメなら耐えることもできた。だがミキが本当に傷ついたこと、それは髪を赤く染め親の言うことを聞かなくなった彼女が、父親にいらないと言われたことだったのだ。両親にまで信じてもらえなかったことが、ミキの心を凍りつかせた全てだった。しかし死ぬと言って屋上の鉄格子に手をかけたミキに結平は死なないでと、優しく語りかける。ミキは自分に話し掛けている人を、ずっと待っていた。両親の元へ帰ったミキを見るなり、父親は今までと同じように手をあげようとする。だが母が涙ながらにミキを守り、そしてミキは自分の気持ちを素直に話した。この家族が元通りの暖かさを取り戻せるときが、ようやく来たのだ。  このミキ編はこれまでのエピソードの中で最も自分の心が揺れ動かされた話でした。マジでこのアニメで泣きそうになるなんて、放送前には思いもしなかったんだけどね。このアニメは隠れた名作として後世に語り継がれていきそうな気がします。

第21話 夏のおわりに… (2004/9/4) 脚本:吉村元希  絵コンテ:井草かほる  演出:落合正宗  作画監督:権充姫  新学期早々結平にココロちんの怒り炸裂。しかし夏休みに連絡ゼロとなればそれも仕方無し。それをキス1回で許してもらおうなんて、いかにも結平らしい行動。そして許しちゃうココロちんも結平一筋の現れ。美術部男の告白もあっさりとフッちゃったし、新学期が始まり二人の仲も更に深まりそう。  今週の内容を一言で言い表すならば、ミキ編のエピローグプラスアルファ(美術部男の件とゴキブリ大騒動)ってところでしょうか。ミキの清々しい笑顔を見て、先週に続いて心洗われたような気分になった今週でした。

第22話 おっきくなったら (2004/9/11) 脚本:藤間晴夜  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:楠本巨樹  作画監督:野道佳代、斎藤香織  皐君に恋する美少女モデル・久保田あゆみちゃん登場。皐に声を掛けられるだけでドキドキしてる彼女を見てると、何だかこっちまで恥ずかしくなってきます(苦笑)。だが皐は背の高くて髪長くてモデルやっている女の子が好みじゃないとクラスメイトから聞いてしまった久保田さんは大ショック。しかしこれ、クラスメイトが彼女をからかうためについたウソなのだがちょっとヤリ過ぎ。やはりカワイイ女の子は標的にされやすいということか。コワッ。  おっきくなったらあゆみちゃんのようなモデルになりたいと、ゆずゆちゃんは力強く宣言。久々登場のまりかちゃんは、そんなのなれるわけないとやっぱり反論。この二人の掛け合いはホントに面白い。10年後、二人はどちらの背が高いか勝負すると言うけれど、10年後と言わずにもっと末永く友人でいてほしいと思います。が、まりかちゃんの嫉妬心の大きさを考えると、たぶん無理か(笑)  無表情&子供嫌いの皐もゆずゆちゃんに触れることで少しだけ変わって行く。その中に結平の子供の頃のエピソードなども絶妙に織り交ぜられ、相変わらず内容は深いですな。ま、あゆみちゃんの純情告白シーンでそれまでの積み重ねなんて頭から吹き飛んで萌えまくりだったけどねー(苦笑)。相変わらず脳みそダメダメなワタクシです。

第23話 おべんとふたつ (2004/9/18) 脚本:高橋ナツコ  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:土屋日  作画監督:猪狩英憲  作画監督補:三浦洋祐  結平の贖罪の手段は「お弁当」、受け取ったココロちんの顔は真っ赤。この二人のアツアツモードはこれまでの中で最高潮を迎えてしまいました。しかし、二人の関係はこのまま安泰と思ったのもつかの間、ココロちんの家庭問題が再燃。何やら事態は深刻なようで、どうやらこれがクライマックスのネタとなりそう。  一方ゆずゆちゃんは今週も元気一杯。先週書いた「まりかちゃんと友人は無理」宣言は、早くも見事にハズれてしまいました(笑)。だけど二人がすんなりと友達になるのではなく、いばりんぼうで気が強いまりかをゆずゆが受け入れるというエピソードをキッチリと入れるところはさすがだなぁと感心。二人が流した涙に思わずこっちももらい泣きです。それにしても見事な演技でまりかを怒らせたクラスメイトのなみこちゃん、彼女の演技力は5歳児にしては驚異的(笑)。

第24話 大スキな人への手紙 (2004/9/25) 脚本:高橋ナツコ  絵コンテ・演出:石桶宏  作画監督:野田康行  落ち込んだココロに引きずられるように、結平の心も沈んでいた。そんな彼を救ったのはゆずゆ直筆の手紙、彼女の温かさに触れ結平は少し元気を取り戻す。そして結平はココロ宅の郵便受けに、そっと手紙を置いていく。だが肝心のココロ本人は学校を無断欠席。何も無くなった部屋の中で、母を失った悲しみを思い出し苦しんでいた。自分の母は、一人だけとつぶやきながら...  心が結平の手紙を読み涙を流したその時、結平本人が部屋にやってきた。心は結平のことがキライだったと言う。それは、自分は寂しくないと思い込もうとしている心に、本当は寂しいことを結平が思い出させるから。そして結平と触れ合うことで、それでも良いんだと思えることに。結平はゆずゆに教わった鏡の魔法で、心の「心」を温かく包んでゆく。心は言う。ゆずゆを大切に出来る結平だから、自分は好きになったのだと。次の日、心は元気に学校に登校し、結平に手紙を渡す。そこには結平に対する感謝の気持ちが正直に綴られていた。エエ話や...(涙)。  ということで、今週でとりあえず心の家庭問題も一段落かな。ちょっと前に自分は大きな勘違いをしてしまったんですが、この作品のクライマックスのネタは、ココロちんじゃなくてゆずゆママだよね。最近のゆずゆの幸せそうな表情を見ていると、都ママのことなどすっかり忘れてました(苦笑)。  しかし今のゆずゆにとって、結平と別れ都ママと暮らすことは本当に幸せなのだろうか。その疑問に対してスッキリできる回答を得られたならば、この作品はやっぱりスゴイと改めて評価できるんだけど、どうでしょうか。

第25話 ママのパジャマ (2004/10/2) 脚本:吉村元希  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:落合正宗  作画監督:初見浩一  ママの顔を思い出せなくなってしまったゆずゆの悲しみは深い。ママが作ったパジャマを絶対に手放したくないのも、ママとの絆が完全に断ち切られると感じていたからだ。うーん、パジャマ1つでこれだけのドラマを作るとはやはりさすがの一言です。しかし小さくなったパジャマを強引に脱がそうとして裾を破ってしまった結平は島流しの刑、そんな結平に「いやーん、エッチ」と脳みそ爆発セリフを発してくれたゆずゆちゃんは神。いや、ホントの神はゆずゆちゃんに「エッチ」という大人の単語を教えたまりかちゃんですな(笑)  しかしこの問題は結平一人の優しさだけで解決できるほど簡単では無い。母親のいない悲しさを知る心、そして母・都を連れ戻すべく大人として立ち上がった鈴子お姉様、この二人の助けが絶対に必要だ。次回最終回、心に残るラストを見せて欲しい。

第26話(最終回) みんな★みんな★愛してる (2004/10/9) 脚本:吉村元希  絵コンテ:奥脇雅晴  演出:久城りおん  作画監督:佐々木敏子  作画監督補:水谷麻美子  母親は皆、子供のことをずっと見守っていきたいと思ってる。子供の顔なんて、忘れるわけが無い。涙を流しながらそう語った心の言葉に、ゆずゆは大きく勇気付けられた。そして自分の寂しさに立ち向かうことで少しだけ強くなった気がする、心はそう言った。そんな心の言葉を聞いたゆずゆは涙を止められない。だけど今の心はゆずゆを守るだけの強さがあった。  心がゆずゆを片倉家に連れてくると、家族軍団が心を取り囲む。こんな可愛い心ならば、それも当然。何故かお泊りを進める母・三沙子、なんつー神経してるんだ(笑)。結平の部屋でなごむ3人。結平はがんばって修繕したパジャマを取り出した。だがゆずゆは小さくて着れないと言う。でも捨てないでとのゆずゆに結平は強く頷いた。心はゆずゆのアルバムから都とのツーショット写真を取り出し、首輪としてかけてあげた。  一方鈴子姉が訪れたのはやはりゆずゆママ・都。彼女は言う、ゆずゆはどんどん大きくなっていると。そして着れなくなったパジャマを母親として作り直すことができるのは、都だけだと。都は自分が弱虫ではなくなったら迎えに行きたい、でも全然変わらない自分を歯がゆく思い、そしてゆずゆが自分のことを忘れてしまうと思うと涙が止まらなくなると泣きながら語った。ゆずゆに会いたくないのか、鈴子の言葉に都は「会いたい」と叫んだ。  ゆずゆと心は季節外れの線香花火を楽しむ。この二人すっかり仲良くなりました。鈴子は「正」の文字がいっぱいに描かれたスケッチブックを見つける。それは都が泣かなかった日の数だと都は語る。夫が亡くなってから、涙が止まらない日がずっと続いた。そんな母親の姿を、ゆずゆはどんな思いで見つめていたのだろうか。自分がゆずゆを迎えに行くためには、泣かない強さを身に付けないといけない。スケッチブックはそんな決意の現れだった。そしてずっと泣かずにいられたら、その時ゆずゆを迎えに行くと都は言った。  3人で一緒に寝たい、よくもまぁそんな恥ずかしいセリフを母親に言えるものだ結平君(苦笑)。ゆずゆを真ん中に、3人は1つのベッドで横になる。ほどなく眠りについたゆずゆをよそに、心におやすみのチューをせがむ結平。ったく相変わらず男の風上に置けないヤツですな(笑)  今日もゆずゆちゃんは元気一杯。結平は相変わらずお弁当づくりに忙しい。ゆずゆを見ながら鈴子は都のセリフを思い出し少し表情を曇らせるが、ゆずゆの笑顔を見て鈴子もすぐに笑顔を取り戻すことが出来る。そんな小さな幸せがどれだけ尊いものかということが、この作品を観て最も感じたことですね。    

ということでこの番組も今回で完結。まずは素晴らしい作品だったと言っておきます。人間の温かさが感じられるハートフルなアニメに久しぶりに触れることができました。演技面では放送開始直後にかなりの不安要素だった原史奈の演技も、回を重ねるにつれてもかなりの余裕が出てきたし、違和感無いレベルまで到達できていたと思う。  それからストーリー面では、このアニメ版で都ママがゆずゆを迎えに来れなかったことについてはすごく残念だったなぁ。やっぱり都の元に戻ることが、ゆずゆにとって本当の幸せを掴むために必要なことだと思うから。だけど裏を返せば、都ママの自信喪失は相当に深いものだったということか。そんなところに現代の大人の心の弱さを感じずにはいられない。
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