マリア様がみてる~春~ ~感想~

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<スタッフ>
原作:今野緒雪  監督:ユキヒロマツシタ  シリーズ構成:吉田玲子  キャラクターデザイン:松島晃  
音楽:片倉三起也  アニメーション制作:スタジオディーン
<キャスト>
福沢祐巳:植田佳奈 小笠原祥子:伊藤美紀  水野蓉子:篠原恵美 島津由乃:池澤春菜 支倉 令:伊藤静
鳥居江利子:生天目仁美  藤堂志摩子:能登麻美子  佐藤 聖:豊口めぐみ  武嶋蔦子:佐藤利奈 
築山三奈子:甲斐田裕子 山口真美:斉藤千和  桂:下屋則子  山村先生:大原さやか 柏木 優:檜山修之 
福沢祐麒:市来光弘


Amazon.co.jp: マリア様がみてる~春~ DVD-BOX (初回限定生産) : 植田佳奈, 伊藤美紀, 池澤春菜, 伊藤静, 能登麻美子, ユキヒロマツシタ: DVD
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Bitly
第1話 長き夜の Au Cours dune Longue Nuit (2004/7/4) 脚本:吉村元希  絵コンテ:斉藤哲人  演出:平向智子  作画監督:秋山由樹子  OP、前と何にも変わってねーじゃん!と思ったのも最初の10秒間だけ。何とALI PROJECTの歌付きとは全く予想してませんでした。本編もOPと同様にパワーアップを強く望んだことは言うまでも無い。  現実の世界では夏真っ盛りですがマリみての世界ではお正月。全くもって季節感ゼロです(苦笑)。しかし再び祐巳&祥子サマの掛け合いが見られることは素直に嬉しいですね。それから聖サマの祐巳イジリも相変わらず健在、やっぱりコレが無いとマリみては始まりません。  小笠原家での正月イベントからあっという間に2ヶ月が経ち、リリアン女学院にも春の日差しが降り注ぐ。ということは、聖サマはじめ3年生の方々はもうすぐご卒業。彼女たちに残されたわずかな時間を、今回の作品では大切に描いて欲しいと強く思います。

第2話 黄薔薇まっしぐら La Rose Jaune Avance en Poussant (2004/7/11) 脚本:真部千晶  絵コンテ:福田道生  演出:筑紫大介  作画監督:辻美也子  山百合会のメンバーにも関わらず前作ではほとんど出番が無かったロサ・フェティダ。しかしついに今週、彼女にスポットライトが当たったかと思えば深夜のお忍びデート現場を蔦子さんに撮られ、援交・家出の疑いが掛けられるなんてひどすぎやしないか...  が、デートの相手は彼女の父&兄だったということで、事件はアッサリと解決と思われた。家族そろって重度のシスコンとは、ロサ・フェティダもちょっとかわいそう(苦笑)。しかし何と、彼女のデート相手に一人だけ他人が混じっていた。ロサ・フェティダはその彼に何とプロポーズ!!とりあえず彼とはお友達からということで事態は収まったが、何とも波乱に満ちた今週の事件でした。  それにしても、今週は話のテンポが速かったなー。第1話は違和感無く観られたんだけど、今週は前作で感じた不満を思い出さずにはいられなかった。機会があれば、番組本編に対するセリフが占める時間を計測してみたいと思っている今日この頃。

第3話 いと忙し日日 Les Jours Tres Occupes (2004/7/18) 脚本:高橋ナツコ  絵コンテ:斉藤哲人  演出:吉田俊司  作画監督:森本浩文  薔薇様の送別会にプティスールは宴会芸、またしてもロサ・ギガンティアのからかいに見事乗ってしまった祐巳たち。学習能力無さ過ぎだ(笑)。そして「志摩子さんに笑いは期待してないわ」@由乃、相変わらずキッパリと言いますね彼女。でもそれがイヤミにならないほど、彼女たちの絆は強い。  送別会準備と宴会芸の特訓にハリキリ過ぎて、過労で倒れてしまった祐巳ちゃん。またしても祥子サマに心配を掛けてしまったと涙する彼女は今までで一番キレイな瞳をしていた。しかし宴会芸本番、祐巳のどじょうすくいが祥子サマにも大うけ。こんな表情の祥子は見たこと無いと、薔薇様たちの喜びもひとしお。祐巳の明るさが祥子の変化をより確実なものにする。やはりこの二人は、最高の姉妹なんだよね。

第4話 Will Le Testtarment (2004/7/25) 脚本:吉村元希  絵コンテ:古橋一浩  演出:則座誠  作画監督:服部憲知  Will:(名)遺言、遺言書(しばしば last will and testament という)  祐巳ちゃんの後ろから抱き付いたのは、いつものロサ・ギガンティアではなくロサ・キネンシスだった。二人は一緒にホットいちご牛乳オーレを豪快に飲む。ロサ・キネンシスは祥子をよろしくと、遺言を残したのだ。薔薇様たちとのお別れの時が、刻一刻と近づいている。物置きの片付けをする妹たち。そこから薔薇様たちがなくしたアイテムが次々に出てくる。数々の思い出に一同、心を傾ける。  ロサ・ギガンティアの教室を訪れた祐巳は、教室にお別れを告げているロサ・ギガンティア本人を見つける。くちびるへの口づけを迫られ一度は逃げた祐巳だが、意を決して踵を返す。餞別、それはくちびるではなく頬だったけれど...ロサ・ギガンティアは祐巳を抱きしめ、別れの言葉を告げると共に、冷たく凍っていた自分の心を暖めてくれたことに感謝した。  しかし、永遠の別れのようなロサ・ギガンティアの言葉はウソ。彼女はリリアン・女子大学に入学することが決まっていたが、そのことを祐巳には言わないでいた。しかし彼女は、今後高等部を訪れるようなことはしないという。しかし彼女が同じ敷地内にいてくれるという事実に祐巳は心の整理をつけることができたけれど、彼女の姿が観られなくなることは本当に残念ですね...

第5話 いつしか年も Le temps s’est passe (2004/8/1) 脚本:吉田玲子  絵コンテ:ユキヒロマツシタ  演出:平向智子  作画監督:相澤昌弘  ついに卒業式の日を迎えたリリアン女学園。3人の薔薇様たちはそれぞれの思い出に頭を巡らせる。「アメリカ人」と「デコチン」、幼稚舎時代の江利子と聖の取っ組み合いのケンカには爆笑。やっぱりこの二人の個性の強さは子供の頃から抜群だったようで(笑)  在校生の送辞という大役を任せられるのは、やはり祥子さましかいません。だが何と彼女は壇上でこみ上げる想いに耐えられず号泣してしまう。最初はガマンしていたものの、余りに痛々しい祥子にたまらず蓉子も手を差し伸べようとするが、祥子を救ったのは令サマだった。卒業する3人の瞳にも、この光景は頼もしく映ったに違いない。  卒業式の後、山百合会の記念撮影も終わり、ついに3人との本当の別れのときがやってきた。頼もしい妹たち、そして彼女たち自身がお互い出会えたことに喜びを覚えながら、彼女たちは去っていった。頼れる姉たちがいなくなり、祥子や祐巳は自分の力で山百合会を背負ってゆかなければならない。そんな彼女たちの姿を、今後も瞳に焼き付けたい。

第6話 片手だけつないで La Main dans la Main (2004/8/8) 脚本:真部千晶  絵コンテ:古橋一浩  演出:古橋一浩・山名隆史  作画監督:辻美也子  聖と志摩子の出会いから姉妹の誓いまで。祥子と祐巳のそれとはまた違った趣があって、聖サマ&志摩子ファンとしては満足のお話でした。前編と後編をそれぞれ志摩子と聖の視点から描く演出は、ある1つの出来事に対して二人が抱いた想いを理解しやすくて、私としては好感を持ちました。  と、ストーリー自体はとても良かったんですが、とにかく展開の速さといったら尋常では無かった。全体的にものすごく速いペースで進んでいきましたけど、特に志摩子が薔薇の館に呼ばれて蓉子と江利子の尋問?を受けるシーンは最高潮。20代なかばを過ぎた準オヤジのワタクシにはついていくのが辛いの一言です(苦笑)

第7話 チェリーブロッサム Les fleurs de cerises (2004/8/15) 脚本:吉田玲子  絵コンテ:小島正士  演出:吉田俊司  作画監督:森本浩文  新学期になり、祐巳たちも2年生に。ロサ・ギガンティアとなった志摩子さんは全身を使って桜の木と語り合い。しかしこれはポカポカの陽気のせいではなく、聖さまが去り虚無感に襲われていたから。それにしても志摩子さん、回を重ねる毎にグッと大人っぽくなってる気がします。  だがそんな彼女の渇いた心を、新入生・二条乃梨子が潤そうとしている。愛しい人を失い傷ついた心を癒す、そんな出会いが「新たな白薔薇の姉妹」として繰り返されるのでしょうか。仏像マニアの乃梨子と寺院の娘である志摩子、二人の行く末が楽しみです。  新キャラといえばもう一人。祥子の親戚・松平瞳子は祐巳以上に騒がしい女の子。彼女には良い意味でのトラブルメイカーを期待したいですね。

第8話 銀杏の中の桜 Un cerisier parmi des icho (2004/8/22) 脚本:吉田玲子  絵コンテ:斉藤哲人  演出:則座誠  作画監督:波風立流  「銀杏の中の桜」。志摩子があの桜を見上げていた理由、それは聖を失った寂しさを紛らわすためでもあった。しかしそれ以上に、数多くの銀杏の中で一本だけ立っている桜と、敬虔なクリスチャンにも関わらず寺の娘である自分がリリアン女学園に来ているという孤独とを、彼女は重ね合わせていた。そして力強く花を咲かせる桜を、彼女は羨望の思いでみつめていたのだと思う。  志摩子が抱えている苦しみを、何とかして取り除いてあげたい。既に志摩子の秘密を知っていた祥子と令は、瞳子という強力な駒を得て、志摩子自身に秘密を告白させることに成功した。だがこの宗教裁判をクリアした志摩子と乃梨子ですが、二人はすんなりとスールになるわけでは無いようで。来週の展開も楽しみです。  ちなみに今週出てきた「だんか【檀家】」という言葉の意味は、「一定の寺院に属し、これに布施をする俗家。だんけ。檀方。(広辞苑より)」だそうです。普段の生活では触れない言葉に触れることができるのも、アニメを見る1つの楽しみですね。

第9話 ロザリオの滴 Des larmes du chapelet (2004/8/29) 脚本:真部千晶  絵コンテ:古橋一浩  演出:山名隆史  作画監督:服部憲知  マリア祭から半月が経っても、志摩子は乃梨子にロザリオを渡せずにいた。そんな彼女を祥子は「グズグズしている」と評した。うーん、祥子さまらしくない安っぽい表現かも(苦笑)。祥子さまの提案で乃梨子は山百合会のボランティアとして薔薇の館に来ることに。蔦子さん曰く、やはり志摩子は聖の妹、白薔薇は同じ迷路を彷徨っていると。  気が強く上級生への言葉遣いがなっていない乃梨子を祥子が注意する。そして上級生が下級生をしつけないといけないと、矛先は志摩子にも向けられた。しかし志摩子に飛び火するのはおかしいと乃梨子も祥子さまに反撃!!個性が強い二人が相まみえると、やっぱりこうなっちゃいますか(笑)。志摩子は必死にその場を収めようとするが、祥子さまは志摩子が山百合会と乃梨子のどちらかを切り捨てるのもお互いを納得させる1つの方法だと、冷徹に話す。だが志摩子にはそんなことできるわけない。彼女は涙ながらに薔薇の館を飛び出すしかなかった。  外は雨が降っていた。志摩子の後を追ってきた乃梨子は、志摩子のことを欲張りだと言った。祐巳たち山百合会のメンバーも、そして乃梨子も、志摩子にとっては大切な人たち。それを片手ずつつなげておけば良いと、乃梨子は言う。そしてロザリオを自分に「貸してほしい」とも。ロザリオの重荷を、その価値がわからない自分に貸す事で身軽になってほしいと、乃梨子は言った。ようやくロサ・ギガンティアにも、妹ができました。  ここ4週間、白薔薇の話が続きました。今週の次回予告にもあったけれど、白薔薇の神秘さに惹かれる人が多いのか(自分もその一人)、人気あるんでしょうね。来週は久々に黄薔薇、というよりも由乃さんが嵐を巻き起こしそうで楽しみです。

第10話 黄薔薇注意報 Prenez garde des roses jaunes (2004/9/5) 脚本:高橋ナツコ  絵コンテ・演出:平向智子  作画監督:秋山由樹子  あららーっ、また由乃さんと令サマがケンカっすか?その原因は由乃さんが剣道部入部を希望し、令が反対したこと。傍目に見れば、運動部の厳しさを知っている令が反対するのは当然のことにも思える。しかし意地っ張りな由乃さんが素直に聞くはずも無い。  苛立ちを感じている時は、周りの物事全てがネガティブに感じるもの。由乃もまさにそんな状態に陥っていた。令にことわりも無く入部届を提出したことに少しばかり罪悪感を感じてはいたものの、持ち前の意地っ張りな性格が仲直りしようと考える由乃の気持ちを妨げる。  令は由乃が入部届を出したことに酷くショックを受け学校を数日休んでしまう。そして休む間に様々な思考をめぐらした令は由乃を前にして、「由乃に振り回されるのはもうたくさん」と言い切った。だが由乃があっさりと引き下がるわけも無く部活に励み、その姿を令も認めていた。そして由乃が剣道部にいることが困ると正直に話した。由乃のことが心配で心が乱れるのだと。こんなダメな自分を見限ってもいい、令はそう言って涙を流した。  しかしさすがにこれまでも令を支えてきた由乃、ここで全てをやめたら令もどんどん弱くなる。だから部活も妹もがんばると宣言。正に雨降って地固まるの今週でした。  久々黄薔薇ファミリーのお話。前は革命だったし、正直言うと今回も「注意報」ではなく「警報」くらいの展開を期待していたんだけどね。せめて2週に渡ってじっくりと楽しめるくらいが良かったな。

第11話 レイニーブルー Un bleu pleuvieux (2004/9/12) 脚本:吉村元希  絵コンテ・演出:ユキヒロマツシタ  作画監督:森本浩文  遊園地デートは祥子サマの都合が悪くなり次週に延期。あの文化祭以降、瞳子は祥子サマに強烈アプローチを開始していたとか。それも毎日毎日。美奈子部長は紅薔薇姉妹を心配してこの事実を祐巳に教えたのだった。そして案の定、デートは再度中止。祥子からの電話を受けたとき、祐巳はこみ上げる涙を懸命に押さえ込んでいた。  翌日、祥子の腕時計を瞳子が届けに来た。祐巳に一度沸き起こった疑問は簡単に消えない。薔薇の館で二人きりとなった祐巳と祥子。「次の約束を下さい」、祐巳はそう祥子にお願いする。約束すれば、例えその約束がダメになろうとも、当日までは安心していられる、そんな祐巳のささやかな願い。だが祥子は約束はできないと拒絶した。「自分よりも瞳子ちゃんを選ぶのか」、そう叫んだ祐巳に対して祥子は「怒るわよっ」と一喝して薔薇の館から去っていった。  帰路についた祐巳は、コンビニでお気に入りの傘を盗まれた。家に辿り付いた祐巳は当然ずぶぬれ、彼女にとって大切なものが、立て続けに奪われてしまった。次の日曜日、祐巳は健気にも祥子に電話する。と、向こうから出たのはあの柏木。祥子は体調を崩し瞳子に看病されているらしい。この言葉を聞いた祐巳は、静かにロザリオを首から外した。  再び雨の日。心配する由乃の言葉に感謝しつつも、祐巳は薔薇の館に行かず直接帰ろうとする。と、下駄箱前で祥子は祐巳を待ち伏せていた。ちゃんと話さないといけない、祥子は落ち着いた口調で話す。だがその直後にやっぱり瞳子が乱入。門まで一緒に帰ろう、祥子と瞳子の言葉に背を向けて祐巳は雨の中に走り出す。すると祐巳の視界に聖さまが。祐巳は聖の胸に猛スピードで飛び込んだ。  聖の胸に顔をうずめた祐巳に、背後から祥子が声を掛ける。だが祐巳は振り向いて祥子の顔を見ることができない。その様子を見届けた祥子は、お世話をおかけしますと、聖に言った。直後、祐巳は車に乗り込んだ祥子と瞳子を追いかけようとするがもちろん追いつくはずもない。祐巳は地面に膝をついて、泣くことしかできなかった...  があぁーーっ、祐巳ちゃん泣き過ぎだよ切なさ炸裂だよーっ(←死語)。前作のびっくりチョコレート以上に流された祐巳の大粒の涙。それが報われることを信じて来週を待ちます。

第12話 青い傘 Le parapluie bleu (2004/9/19) 脚本:吉田玲子  絵コンテ:斉藤哲人  演出:筑紫大介  作画監督:辻美也子  泣きじゃくる祐巳に、聖はそっと傘を差し伸べる。聖の背後にいるのは彼女の友人。その彼女が祐巳を自分の下宿先へ招待したいと言っているらしい。祐巳は強がり一度は拒否したものの、聖の言葉に従った。下宿先(大きな家の小屋)に着いた祐巳は早速身体を温め、友人は制服を乾かした。  このご友人の名前を、聖さまはご存知で無いらしい。さすがにぶっ飛んだお方である(笑)。彼女の名前は加東景、聖さまの名前に似ている。彼女に髪を乾かしてもらったとき、祐巳は久々に人の暖かさを感じた。だが帰宅した祐巳からまたしても涙、やはり心に負った傷は簡単に癒えないのか。  次の日、由乃さんに昨日のことを謝った。祐巳は強い娘だ。そして由乃は祐巳の良い友人です。彼女曰く、祥子は学校を休んでいるらしい。だがそれでも、祐巳は薔薇の館に行かないと言う。その直後、クラスメイト数人から食事に誘われ応じた祐巳、皆も祐巳に気を使ってくれているのだ。だが祐巳の前に瞳子が現れ、祐巳を見るなり「最低、見損なった」と罵倒する。おぃおぃ、いくら気の優しいオレでもこの発言は許せんぞ!←もぅ完全に祐巳派  昼休みの一件は新聞部のホープ・真美の耳にも当然入っていた。彼女曰く、祐巳の眼はいつも祥子を見ていると。その帰り、祐巳は景の下宿先を訪れるが彼女は留守。代わりに大家さん・弓子が祐巳を母屋に招待する。落ち着いた雰囲気で祐巳に語りかける彼女もやはりリリアン出身だった。彼女は祐巳がお姉様が好きならば、絶対に大丈夫だと言う。彼女自身、リリアンで祐巳と同じような経験をしてきたようだが...  景が言うには、弓子が母屋に人を上げるのは珍しいと言う。景は自分の母を失った父の悲しみ支えた継母のおかげで、下宿できるようになったと言う。そのおかげで自分の世界が広がり、こうして祐巳とも出会うことができたと。やはり自分は祥子の方ばかり向いていたのかと、祐巳は疑問に感じ始めた。そんな時、中等部の先生から呼び出された祐巳は、無くしてしまった青い傘を手渡された。祖父の手で名前を刻んでもらった大切な傘を取り戻し、涙ぐむ祐巳。次回はついに最終回、今度は祥子を取り戻す番だ!! 

第13話(最終回) パラソルをさして Avec un parasol (2004/9/26) 脚本:吉田玲子  絵コンテ・演出:ユキヒロマツシタ  作画監督:松島晃  ロザリオを胸に抱きながら、祥子の大切な人は最期の時を刻んでいた。しかし力なきその人の手を握るのは、祥子では無く別の人物...  学園祭の準備は忙しい。黄薔薇姉妹は部活、祥子は休学で人手不足は深刻である。と、志摩子は祐巳と由乃に妹を作って欲しいと言うが、祐巳が元気を取り戻し志摩子もほっとした様子。事態打開のため、祐巳は瞳子を庭に呼び出す。全校注目の中、祐巳は聖さま直伝のスキンシップ作戦を使い、瞳子に山百合会の手伝いを依頼する。この作戦は大成功、同時に瞳子と祐巳の対立との誤解も解くことができ2重の成功と言えた。ま、手伝ってくれることはいいものの、瞳子のじゃじゃ馬娘ぶりも相変わらずだが(苦笑)。  日傘をさした弓子が祐巳と瞳子の前に現れた。これから昔ケンカ別れした大切な友人と仲直りするため、その友人が入院している病院に行くと彼女は言う。瞳子は病院と聞き、柏木の運転する自動車には乗らないほうが良いと、いきなり祐巳にアドバイスする。その直後、瞳子のアドバイス通り柏木の運転する車がリリアンにやってきた。そして祐巳は職員室に呼び出される。事態はいよいよ動き出したようだ。  祐巳を呼び出したのは水野蓉子、ロサ・キネンシスその人だった。彼女は柏木と共に、祐巳を迎えにきたのだ。祥子を助ける気はあるか?蓉子の問いに祐巳はありますと素直に答えた。車へ向かう途中、祐巳は祥子を託されたにも関わらずそれに応えられなかったことを蓉子に謝った。蓉子はお見通しと言わんばかりに、祥子が悪いんでしょうと祐巳をなぐさめた。そして祥子を助けて欲しいと改めて言う。やはり蓉子は今でも祥子の姉なのだ。  祐巳たちの行き先は病院ではなく、祥子の祖母の自宅。車の中で、祐巳は祥子の祖母が亡くなったことをようやく耳にした。祖母の自宅で祥子の母が祐巳を迎えた。祖母が亡くなり、祥子は張り詰めた糸がプツリと切れてしまったかのように、ふさぎこんでしまったと母は言う。そして祥子に会って欲しい、母のその言葉に祐巳も素直に従った。  扉を開けると、祥子はベッドに倒れこみ涙を溜めていた。だが祐巳の姿を認めると、手を静かに差し伸べる。祐巳もその手をしっかりと握り締めた。祥子は祐巳を傷つけたことを大きく後悔していた。しかしそれでも姉と呼んでくれる妹に、素直に自分の気持ちを語る。祥子は祖母のことを祐巳に告げることはできなかった。それは祐巳の前で祖母のことを考えると、泣いてしまいそうだったからだと。そして祐巳ならばきっとそんな自分を分かってくれるだろうとも。だがそれは自分の甘えだったと祥子は言った。  祖母は亡くなる直前、大切な人・弓子と会ったと言う。過去の誤解を解き、心を通じ合うことが出来た二人。それからしばらくして祖母は亡くなったけれど、幸せそうな顔をしていたと祥子は言う。そして祥子は祐巳に向かって「あなたが好きなの」と告白した。祐巳の答えはもちろん、「私もお姉様のこと、大好きです」。    

マリみて春もこれで終了。前作はテンポが速過ぎる云々と余り良い評価をしませんでしたけれど、「春」になってようやくこの作品に慣れてきたような気がします。それは視聴者である自分もそうだし、作り手側にも言えること。私は原作を少ししか読んでないのではっきりとは言えないけれど、原作内の細かいエピソードの取捨や配分のバランス等は回を重ねる毎に少しずつ掴んでいけるものだと思うし、その点は間違いなく「春」の方が進歩していたと思う。だからこそ前作では全く眼中に無かった祐巳ちゃんがとーっても可愛く見えたんだと思います(ぉ  ただやはり、ゆったりとしたアニメ版マリみてをオレは見てみたいな。まだアニメで描いてないエピソードもあると思うし、次回作では是非その点をお願いしたいです。

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