舞-HiME ~感想~

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Amazon.co.jp: 舞-HiME COMPLETE [Blu-ray] : 中原麻衣, 千葉紗子, 清水愛, 小原正和: DVD
Amazon.co.jp: 舞-HiME COMPLETE : 中原麻衣, 千葉紗子, 清水愛, 小原正和: DVD
<スタッフ>
原作:矢立肇  監督:小原正和  シリーズ構成:吉野弘幸  キャラクターデザイン・アニメーションディレクター:久行宏和  セットデザイン:青木智由紀  音楽:梶浦由記  アニメーション制作:サンライズ <キャスト>
鴇羽舞衣:中原麻衣  玖我なつき:千葉紗子  美袋命:清水愛  宗像詩帆:野川さくら  藤乃静留:進藤尚美  珠洲城遥:柚木涼香  菊川雪之:能登麻美子  杉浦碧:田村ゆかり  風花真白:ゆかな  結城奈緒:南里侑香  尾久崎晶:小林沙苗  瀬能あおい:新谷良子  原田千絵:斎賀みつき  日暮あかね:岩男潤子  深優・グリーア:浅井清己  真田紫子:井上喜久子  鷺沢陽子:木村亜希子  楯祐一:関智一  鴇羽巧海:高橋裕吾  神崎黎人:関俊彦  炎凪:石田彰

第1話 それは☆乙女の一大事 (2004/9/30) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:小原正和  演出:西村大樹  作画監督:久行宏和  メカ作画監督:重田智、金田正彦  力無く水面を漂う制服少女、いきなり衝撃の幕開けとなったこの作品のOPは栗林みな実ですか。サンライズとLantisのタッグはこの作品が初めてのような気がするな。OPの中身は(おそらく)全てのキャラがリズム良く登場しつつも、メインの3人を強調することも忘れない。これは悪く無いかも。  沈んだはずの剣を命の元に返したのは誰なのか、風華学園にHiMEが集うことを快く思っていない様子のなつき、そのなつきと敵対する命。彼女たちの背後には巨大な複数の意志が存在している様子。そしてその意志の一片を担っていると思われる炎凪(姓と名が相反する言葉なのが意味深)は石田彰、このキャラはカヲルとサブロ-先輩を足して2で割ったようなヤツだと思った(笑)。が、彼が言う「舞-HiME他一名」の他一名って誰のこっちゃさっぱり(単に弟君のことを言い表しているだけとも思えんが)。とにかく謎の要素も多い。  初回の感想としては良い出来だったのではないかと。動きの激しいアクションシーンの連続だったにも関わらず状況整理がつきやすかったのは見せ方が上手いからだと思う。作画も十分なクオリティだったし、総じてさすがはサンライズと言える出来だった。「萌え」と「燃え」の両立を目指す作品は過去にもあったが、この作品はその極限を追求してくれることを切に願う。そしてもう1つ、視聴者には自分にとっての姫=「my-hime」を見極めることもこの作品の楽しみの1つ。オレの感情を揺さぶるキャラクターが多く登場してくれればなお嬉しい。

第2話 ヒミツの放課後 (2004/10/7) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:久行宏和  演出:太田雅彦  作画監督:米山浩平  平和な学園に嵐を巻き起こしたと舞衣に突っかかる姉御肌の学園執行部長@柚姉キターーッ。そんな彼女をエラそうだと我らが舞衣ちゃんはおかんむりでしたけど何をおっしゃいますやら。こんなパワーあふれる柚姉キャラはマジで美鳳以来だよーっ。そして彼女の手下が雪之@かわいいよ能登さん。もぅね、最強の生徒会執行部間違いなし。一人でこの上ない至福を感じているワタクシなのでした(笑)  シスター紫子は泣きホクロがチャームポイント。生徒たちの悩みを大いなる愛で包み込む喜久子お姉ちゃんは偉大である。彼らの悩みは全く解決してないけど(笑)。それからキャラクター&役者の話ばかりで申し訳ないんだけど、今週最も目立っていたのは真白とお付きメイドの二三(フミ)の二役を演じるゆかなさんですね。やっぱ可愛いわ。  本編のことも忘れちゃいけない。姉の幻覚?が見えた病気持ちの巧海君、HiMEでは無い彼も只ならぬ能力を持っているようだ。真白も凪と同じく、大いなる力に近い存在の模様。舞衣と巧海の母は彼らが幼い頃、溺れている巧海を助けたために死んでしまった。その悲しみを思い出し涙を流しながら、舞衣は炎の力を呼び出した。来週も楽しみだ。

第3話 炎の舞/星の誓い (2004/10/14) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:小野学  作画監督:竹内浩志  DNメカ作画監督:重田智  そういえばこの作品の音楽は梶浦さんだったことをすっかり忘れてました。ノワールで彼女の曲が好きになって以来アルバムも結構買ってますが、今週の冒頭3分はまさに梶浦節全開って感じでよかったです。それにしても裏山を徹底的に破壊したカグツチは加減を知らないのか(苦笑)  母は死ぬ間際、舞衣に巧海の身を託した。舞衣の過剰とも思える巧海への思いやりは、母の遺言に必死に応えようとする舞衣の責任感そのものなのだ。その舞衣を、学園理事長の真白が呼び出した。真白は舞衣に、謎の敵・オーファンの存在を教える。そしてオーファンを倒すことが出来るのがHiMEだけなのだとも。だが自分が学園に呼ばれた真の目的を告げられた舞衣は怒りを隠さない。HiMEとなって戦うか、その選択を委ねられた舞衣はどのような決断を下すのか。

第4話 風のイ・タ・ズ・ラ (2004/10/21) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:長井龍雪  作画監督:しんぼたくろう、高瀬健一  命の前に現れたブラをかぶったミニオーファン、何事かと思ったら「そういうこと」ですか(笑)。水泳の授業のスキに下着(それもブラじゃなく下の方)を盗まれた挙句、見事な風のイタズラを受けてしまったなつきはご愁傷様としか言いようがないです。そしてなつきのアレをモロに拝んでしまい鼻血を噴き出した剣道部武田先輩は当然死刑確定。剣道場に掲げられた「心頭滅却」は、正に今の彼に捧げたい言葉No.1だ(笑)  しかし今週はこれまででも最高に面白かった。執行部・珠洲城がドロボウ逮捕に燃やした執念、命のペッタンコな胸といったコミカルな要素が満載だった反面、HiMEがこの学園に集められている理由が明かされたことや、オーファンとの戦いがしっかりと描かれていて、抑えるべきポイントをちゃんと抑えているなと感心。やっぱりこのアニメは面白いっすよ。

第5話 雨--。涙…… (2004/10/28) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:鎌倉由実  作画監督:相坂直紀  作画監督協力:高野和史  ケーキ屋にカラオケ、友人たちは色々と誘ってくれるが舞衣はバイトのおかげで心ならずも断ってしまう。彼女がこれほどまでにバイトに打ち込む理由、それは巧海の病気を治療費のため。だがそれを知った友人たちから同情にも近い「ガンバレ」と言われ、降りしきる雨とともに舞衣は大粒の涙を流す。  だけど、そんな舞衣の心境がどんなものだったか深く考えてみることに、余り意味はないと思う。それは彼女が常に前向きに生きる少女だから。そのことを改めて知ることができたことが今週一番の収穫だと思う。雨、涙のち晴れ、この流れを丁寧に描いているこのアニメには、本当に好感が持てますね。  その他では、HiMEを学園に集める一番地という組織の存在が、なつきの口から明らかになった。HiMEたちに辛い宿命を背負わせていることに、深い罪を感じる真白理事長、そして新たなHiMEの存在(グリーア?)、考えてみればアニメの中でHiMEとして明確に描かれているのは今のところ3人だけだが、今後は少しずつ学園の本当の姿が明らかにされていくのだろう。

第6話 もえる十七歳(^^;) (2004/11/4) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:小野学  キャラクター作画監督:実原登  メカ作画監督:大塚健  命にとって、食べ物をくれる人はみーんなイイヤツ。いつもいがみ合っているなつきとの関係修復を果たすには、おいしい食べ物は必須アイテムなのかもしれません(笑)。  風華神社で結婚式が行われることになり、巫女さんバイトに励む舞衣たち。と同時に、古書が満載された神社の倉庫に忍び込んだ舞衣のバイト仲間・碧ちゃん。彼女は倉庫奥の封印を解いてしまい、巨大オーファンが神社に出現してしまう。命、そしてなつきが駆けつけるも彼女たちの連携なぞ皆無、オーファンの圧倒的なパワーに全く歯が立たない。このままでは結婚式がメチャメチャにされてしまう。  しかしこのピンチに一人の少女が颯爽と現れた。正義と愛と友情を合言葉に、我らがファミレス戦士・烈風のHiME杉浦碧がついに降臨だぁっ!!圧倒的な正義の力にオーファンだけでなく、舞衣たちもタジタジ(笑)。碧はチャイルド・ガクテンオー(漢字不明)に乗り込みファイナルダッシャー炸裂!!見事オーファンを撃破し、そしてあくまで「じゅうなな歳」と言い張る燃え萌えなキャラクターに、碧ファンは急増したことでしょう(笑)。  にしてもホントにすごかったな今週の展開は。もちろん碧の個性的なキャラクターがストーリーを力強く引っ張っていたことが一番印象に残ったけれど、その他にも真白サマと凪の会話を影で聞いてるなつきや、神社でアレな行動を取っていた結城奈緒(神社にあった樹の傷は彼女のものか?)など、相変わらず伏線も多くて良い意味で緊張感を保ちつづけてる。そして今週の次回予告の「元祖じゅうななさい」喜久子お姉ちゃんには爆笑。ホント素晴らしい。

第7話 迷子の仔猫たち (2004/11/11) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:太田雅彦  作画監督:米山浩平  深夜の街、ゴロツキを誘惑してはHiMEの能力を使い金を巻き上げる結城奈緒の姿を、命は偶然目撃する。次の日、二人は仲良く一緒に登校、舞衣に子ども扱いされてふてくされ気味の命を、奈緒は言葉巧みに自分の仕事?に巻き込むことに成功する。しかも命の兄探しを利用するという、卑劣な思いを胸に秘めて。命だけではなく、楯、詩帆、あかね、そしてもちろんHiMEのこと。舞衣の悩みはどんどんと増えて行く一方で、彼女も大変です。  鷺沢先生と碧ちゃんは大学の同級生、仲良く夜の街に飲みに出る。一方、路地裏で偶然なつきと出会った舞衣は、その直後に男を誘惑する命を目撃。その光景に眼を丸くする舞衣だが気を取り直して命を追う。対峙する奈緒&命と舞衣&なつき、HiMEの能力を何に使おうと自由だと主張する奈緒は、善人でお姉さんで優等生との評判の舞衣に向かってヘドが出ると言い放つ。言い返す言葉が見付からない舞衣とは対照的に、なつきは奈緒に銃口を向ける。一気に緊迫したムードに突入。  と思った瞬間、泥酔した我らが碧ちゃんが乱入!!HiMEの能力を出しつつもフラフラで自爆、挙句の果てには奈緒の目の前でゲロ...余りな惨状?に凪が出現。彼は力をどう使おうが勝手だがHiME同士で戦ってはダメだと言う。そしてもし刃向かう者がいたならば自分がオシオキするとも。コイツのお仕置きってどんななんだろ(苦笑)  奈緒は指先から細く強力な糸のようなもので、ビルの鉄鋼を切り裂きその場を脱出。崩れ落ちる鉄鋼に命が巻き込まれそうになるが、間一髪神崎副会長が命を助け出したのだった。夢の中で命は、神崎の姿を兄に重ねる。何だか話が種ガンダムチックになってきたな...奈緒の本当の目的は結局分からなかったが、正に黒猫のような彼女の再登場は十分に有り得るだろう。そして黄金の天使ことアリッサ・シアーズの登場で物語はますます複雑になりそうです。

第8話 たいせつなもの。 (2004/11/18) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:水草一馬  演出:福本潔  キャラクター作画監督:竹内浩志  メカ作画監督:市川敬三  風華学園創立祭が盛大に開催!!いやホントに盛大ですこの祭り、地元の経済人等も巻き込んでの一大イベントだとか。だが我らが舞衣は風邪気味の弟君の面倒を見るため遅刻、てかこの姉弟愛はやっぱ強烈です(苦笑)。あかねと倉内和也、愛称カズ君はクラス公認のカップルらしい。彼らも創立祭を楽しむが、あかねはある決意をしており落ち着かない様子。彼らはようやく外に出てきた鴇羽姉弟とバッタリ会う。あかねは、決心がついたのは舞衣のおかげだと言う。  舞衣と巧海は楯と神崎の手伝いのためにオンボロの図書室に入っていた。楯は背中にクモがいると舞衣にウソをつき、いつものようにイチャついていた。だがその直後、床が抜けてしまい舞衣、そして残る3人も続けて地下深くに落ちてしまう。4人は舞衣&神埼、楯&巧海の2ペアに分かれてしまう。神崎は舞衣に楯への気持ち、そして巧海は楯に姉への気持ちを尋ねる。舞衣の顔は真っ赤に染まってしまうが、楯は巧海から舞衣を取ったりはしないと改めて言った。だがその時、オーファンが楯と巧海を襲う。  竹やぶ深くに入っていたあかねと和也の元に深優・グリーアが駆け寄る。彼女の背後にもオーファンの姿が。するとあかねは意を決し、和也の前でHiMEの能力を発動させたのだ。時を同じくして、オーファンから懸命に逃げた楯と巧海は舞衣たちの前で倒れてしまう。舞衣は迷わずHiMEの力を使った。あかねはチャイルド「ハリー」を、そして舞衣はカグツチを召還しそれぞれオーファンを撃退した。  HiMEという恐ろしい能力を持ったあかねは、和也に嫌われてしまったと思い込んでいたが、和也はそれくらいでキライになったりしないとあかねを抱きしめた。だが深優はいきなりあかねに襲い掛かる!左手を剣に変化させ何とハリーを串刺しにし、焼き殺してしまった。ってコイツロボットだったのかよ!!  あかねは頭を抱え絶叫する。そしてその直後和也が苦しみ、何と消滅してしまった。藪から凪が現れ、HiMEとして賭けるものは一番大切なもの、そしてそれは一番大切に想う人の命だとあかねに言う。HiMEのチャイルドこそ、彼女たちが一番大切に想う人の命につながっているということだろうか。重い事実が判明し、来週以降も見逃せない。

第9話 海とオトメとなつきのヒミツ♪ (2004/11/25) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:鎌倉由実  作画監督:田中将賀  あかねの身に起こった事態を後悔する真白理事長、そんな彼女と凪が現状では共闘する間柄であり、凪が一番地の手先であることは、再度頭に入れておくべきだろう。多忙な身のためか、テストで敢え無く撃沈した舞衣はご愁傷様の一言。あかねと和也がカケオチしたとのウワサが広まり、舞衣は自分のせいと気を病んでしまう。だがあおい&千絵に神崎先輩との仲をからかわれ舞衣の顔は真っ赤、まだまだ彼女の心の中はハッキリしていない様子。  夏といっても舞衣のバイト生活に変化無し。今回は海水浴場の監視員、だが彼女を含め素晴らしい肢体を披露してくれた女性キャラクター陣には感謝の言葉もありません(笑)。だがそんな中一人だけ理由も無く水着姿にならなかった人物が、尾久崎晶である。コイツどう見ても男じゃないように見えるのだが(画面でも微妙に胸が膨らんでいるような)、オレの気のせいだろうか。  夜の浜辺を散歩する舞衣は、偶然にもなつきとバッタリ会う。彼女は一番地の分室研究所へと侵入する途中だったとか。命も合流し、施設の中に入ったなつきは母・玖我紗江子の想い出にふける。母はこの研究所に勤務しており、なつきを島から脱出させるため研究所から逃亡を試みた。おそらく彼女は、なつきが(おそらくHiMEに関する)研究の材料にされることに感づいたため、研究所から逃げ出したのではなかろうか。しかしその途上で何者かに囲まれ、逃げ場を失った車は海に真っ逆さまに落ちてしまったのだ。  なつきが戦う目的、それは一番地をつぶすこと。逃亡途上で彼女たちを取り囲んだヤツらが、おそらく一番地の人間なのだろう。研究所では警察に見付かってしまったものの、なつきの手下・タヌキオヤジによって脱出に成功。超セクシーポーズでヒッチハイクを試みたなつきはなんと鷺沢先生の運転する車を拾ってしまい大爆笑を誘ってしまう。もしかしたらなつきが本作品一番のお色気担当、なのか!?(笑)

第10話 ケーキ大戦!!!! (2004/12/2) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:菱川直樹  キャラクター作画監督:石野聡  メカ作画監督:大塚健  我らが碧ちゃんPresents、「HiMEだらけのお料理補習授業」キターーッ。補習のはずがW関以下全校生徒の晒し者間違いなしの状況に、「なんじゃこりゃ...」と困惑の表情を浮かべる舞衣だが、何時の間にやら補習が某鉄人番組風チーム対抗戦(テーマはケーキ!!)に変わっていたのは碧ちゃんのご愛嬌っつーことで(笑)。だが舞衣の困惑は、単に補習がイヤということだけが理由では無い様だが..  「アーレ・キュイジーヌ!」とはさすがに言わなかったものの(苦笑)、いよいよ試合開始!!と本来ならば試合展開をつらつらと書いてゆくのが常ですが、今回は公式サイトにてご確認を。オレはこの公式サイトよりも面白く書く技量がありません(笑)。ま、自分的には梶浦ファミリーの二人(千葉さんと南里さん)のイガミ合いが最高に笑えましたね。  ここでは公式サイトに書かれていないことをフォロー。舞衣の困惑の理由は、正に今日が自分の誕生日であり、巧海がケーキを作ってくれることを知っていたから。相変わらず仲睦まじい?姉弟ですが、巧海のケーキ作りを手伝う晶君はやはり女性、しかもHiME(忍者)であることが明らかになった。我々の想像以上に、この風華学園には多くのHiMEが存在している。  そしてもう1つ、黄金の天使・アリッサシアーズが作り出してたのはオーファンそのもの。神父はザラ父だし、深優はロボだし、HiMEのことを「ワルキューレ」と呼ぶコイツらの企みはとてつもなく深いような予感。少なくとも彼らに「処分」されたあかねと違い、舞衣たち3人は現状監視だけらしいが...  オーファンとの激闘の末?出来上がったケーキを食べてしまった楯たちは即救急車送り、ご愁傷様です(笑)。どっと疲れた舞衣の心を癒したのは、巧海たちが作ってくれたケーキだった。仲間たちの暖かさに触れ、この学園に来て良かったと笑顔を振りまく舞衣。だが彼女を取り巻く全ての謎が明らかになったわけではない。

第11話 光と闇の輪舞 (2004/12/9)
第12話 天使のほほえみ (2004/12/16) 11話 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:須永司  演出:福本潔  作画監督:しんぼたくろう、高瀬健一
12話 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:須永司  演出:太田雅彦  キャラクター作画監督:坂本修司  メカ作画監督:永田正美  今回は2週分纏めて視聴につきレビューは省略。ゴメンナサーイ(苦笑)。以降、重要なポイントだけピックアップ。  1)吸血鬼捕獲に燃える珠洲城さんは正に、李美鳳を髣髴とさせます。うーん、さすがにサンライズさんは分かっていらっしゃる(笑)。  2)シスター紫子もやはりHiMEの一人だった。だがその力を彼女自身、深い罪だと感じている様子。そんな彼女に近づく石上亘@三木眞の細くて鋭い目つきははっきり言ってコワイ(苦笑)。  3)「汚名挽回」ではなく「汚名返上」、ちなみに「挽回」するのは「名誉」。四字熟語と言えば雪之@能登麻美子の真骨頂である(笑)。だがその彼女もなんとHiMEと判明、彼女のチャイルド・ダイアナは鏡の力を使い敵を探索するというこれまでに無いタイプだ。そして雪之をHiMEだと分かっていた真白会長は何でもお見通しなんですな。  4)ついに深優とアリッサが舞衣たちの前でその正体を明かした。神父・ジョセフを用済みとしてあっさりクビにした彼らシアーズ財団の企みは相当深そうだ。  5)2週に渡り、我らが碧ちゃんの出番は残念ながらほとんど無し。だが自宅にこもり研究を続けている彼女のメモに書かれた数字「12」は何を意味する?まずはHiMEの人数というのが真っ先に思いつくのだが...

第13話 ~たまゆらの夜~ (2004/12/23) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:水草一馬  演出:玉川達文  作画監督:米山浩平  スンマセン、1週間ほどこの番組の存在を完全に忘れてました(苦笑)。最近私事で超多忙でして、アニメ見てる時間がとれなくて辛いよーっ。  それはさておき本編。深優とアリッサの正体、そして裏で糸を引くシアーズ財団の存在が判明し、舞衣、なつき、命、そして碧の4人は早速HiME会議開催。だが深優とアリッサがいなくなった今となっては、策を講じる意味はほとんど無い。12という数字はやはりHiMEの人数と碧は言う。舞衣、命、なつき、奈緒、碧、紫子、晶、雪之、そしてアリッサ。現在判明しているHiMEは9人と碧は言うが、あかねを含めると10となる。何にせよ、彼女の研究もそれなりに進んでいることを伺わせる。  こんな緊急事態に、ナンパな祭りなんてやっている暇ないでしょうと言いたいところだがそれはそれ。千絵&あおいのナイスアシストによりジャマ者命がいなくなり、浴衣姿の舞衣は黎人先輩とデート。そして相変わらず一人ギャルゲモード全開の詩帆ちゃんは今回も気合十分で楯に迫る。てか今回は「もう子供じゃない」宣言まで飛び出した。これで心動く楯君もどうかと思うが(苦笑)。一方、岩境製薬の研究所に侵入したなつきは、個室に閉じ込められ完全にプッツン状態のあかねを目撃し驚愕の表情を浮かべる。彼女に救いの道はもう残されていないのか(涙)。  舞衣と黎人がじっと見詰め合い、そしてお互いの口唇を近づけて行く様子を、楯は黙って見過ごすわけには行かなかった。大声を張り上げ、二人のキスを阻止した楯を黎人は冷たい眼で睨み、舞衣は楯に必死に弁解する。黎人はそんな二人の気持ちをハッキリと口にした。黎人の視線を必死にそらす楯、そして自分と楯のことを応援してくれると言ってくれた舞衣の裏切りを、詩帆は許すことができない。  そんな険悪な雰囲気の最中、いきなり空にオーロラが出現。そして直後に風華の地が空爆を受ける。この力は、アリッサのチャイルド。そして海にはシアーズ財団の軍艦が。もう何が何やらさっぱりな展開ですが、となると「食まで時間が無い」とか、アリッサを「まがいもののHiME」と評したりと、相変わらず謎なセリフが多い凪君の出番が今後は更に増えていくのかもしれません。

第14話 ねらわれる学園 (2005/1/6) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:須永司  演出:菱川直樹  キャラクター作画監督:竹内浩志  メカ作画監督:川原智弘  橋の爆発の件で、学園にも不穏な空気が流れていた。にも関わらず我らが舞衣の心は楯とのあの一件に支配されトイレに閉じこもり、その楯と一緒に登校する詩帆ちゃんも涙の後がくっきり、こりゃホントに泥沼かも(苦笑)。と学園にいきなり戦車と銃を持った兵隊が突入し、学園を制圧してしまう。兵士が持っていたのは、舞衣、命、なつき、そして紫子4人の写真。彼らは4人をあの爆発の犯人として探している。そしてこの軍隊がアリッサの私設軍隊であることは明らかだ。  ようやく気を取り直しトイレから出ようとする舞衣だが、ついに兵士に捕まってしまう。アリッサと深優は真白理事長に殴り込みを掛ける。ワルキューレ=HiMEを奪うべくこの学園を攻めて来たアリッサは真白を冥府の女王様?と評する。が、理事長室にいた真白は人形、本人は寸前のところで脱出していた。一方なつきはあかねの病状を見舞うがあかねの回復は困難と医者は言う。直後、迫水がなつきにアリッサが動き出したことを告げる。  理事長室に導かれた舞衣はアリッサと深優と再会する。あれほど暖かい表情を浮かべていた二人の行動を未だに信じられない舞衣だが、アリッサはHiMEの居場所を教えろと迫る。今度は学園を爆破するとの脅し付きで...だがその時命が窓をぶち破り舞衣の危機を救った。  兵士は犯人たちが新種のウィルスを持っているとも言い出し、女子生徒の検査を要求してきた。根拠の無い要求に遥は怒り心頭だが、雪之の想像どおりその真の目的がHiME探しであるのは間違い無い。アリッサと深優はヴァルハラの門の捜索を厳命、その場所こそあの地下神殿のことなのだろうか。兵士たちの包囲を突破した奈緒、雪之、碧の動きは完全にアリッサに筒抜け。これでこの3人もHiMEであることがバレてしまった。  学園から脱出した舞衣はオーファンに囲まれた楯&詩帆と会う。オーファンを命に任せ舞衣は二人を安全な場所へ導くが、楯はもう他人事ではないと言い真実を告げるよう舞衣に改めて求める。舞衣は詩帆が睨みつける中、静かにHiMEの存在を告げた。すると詩帆は、舞衣たちがいなくなれば学園もこんな目に遭わなくて済んだとキツイ一言を言い放つ。舞衣は詩帆の視線から逃げつつ、二人を洞窟に残し命と共に学園に戻っていく。  戦いの宿命や皆の不幸など、何一つ自分が望んだものではなかった。それなのに今の眼前の光景は...舞衣はその残酷さに涙する。だが命は舞衣には笑っていて欲しいと言い、そして舞衣自身も自分の笑顔を取り戻すための戦いを受け入れた。オーファンを蹴散らす二人に、凪はあの地下神殿に行くよう告げる。相変わらず神出鬼没だこの人は。とそこへなつきも参戦し、主役3人が揃い踏み。  地下神殿に辿り着いた3人を、一人の男が待ち受けていた。その男の導くままに船に乗ると、同じく船に乗った奈緒、紫子、碧、雪之と合流。そして着いた先には真白理事長と二三の姿が。ここは黒曜宮、風華の地の中核にして学園を守る最後の砦と彼女は言う。だが地球の上から風華の地を狙うアルテミスの再起動まで約11時間、彼女たちに残された時間は多くない。

第15話 天翔ける ミ☆ 女子高生 (2005/1/13) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:小野学  キャラクター作画監督:石野聡  メカ作画監督:大塚健  財団によって人工的に生み出されたHiMEであるアリッサと深優との絆は、何人にも揺り動かすことができない強いもの。アリッサをオシオキすると軽口で語る凪は、その絆を強引に断ち切ってしまおうとでも言うのだろうか。  理事長は学園を救うべく、舞衣たちHiMEを黒耀宮へ呼び寄せた。大気圏に浮かぶアリッサのチャイルド・人工衛星エクリプス1は、次のターゲットを学園と生徒たちに定めている。この危機を救うのは、やはりHiMEしかいない。舞衣は生徒たちの安全を最優先にさせることを条件に、真白への協力を引き受けた。そしてその様子を背後から伺っているのは晶君、まだ彼女が舞衣たちに正体を明かすことは無い。彼女は黎人にある手紙を送るのだった。  雪之のダイアナの力により、学園の様子はカモフラージュされる。これでHiMEたちは思う存分暴れまわることができるということだ。残された時間は6時間、舞衣、なつき、命、碧、そして奈緒の5人はスタンバイOK。HiMEたちの「風華学園奪還作戦」の開始である。チャイルドを操り学園に居座る兵士、戦車、そして海上の戦艦と次々と倒して行く。一方、楯は無力な自分が許せないのか、再び学園に足を踏み入れる。だが実際何の力も持たない楯に、なつきは邪魔だと冷たく言い放つ。  生徒たちは学園から裏山へ脱出。HiMEたちはアリッサと深優を取り囲むが、HiMEたちには信念が無いと言いながらアルテミスを発動させた。その時、舞衣がカグツチとともに猛スピードで上空へ飛び上がり、何とアルテミスの黄金の雷を受け止めた!!空中で大爆発が起こり、炎の塊が落下して行く。真白たちは眼前の光景を、ただ呆然と見つめるしかなかった。  だがその直後、炎の塊が大きく回転し、中から無傷のカグツチと舞衣が現れた。舞衣の制御も効かず再び上昇するカグツチはアルテミスのミサイル乱射攻撃を交わしながらアルテミス本体に猛突進。そして強烈な閃光と共に本体を完璧なまでに破壊した。アリッサの絶叫が響き渡る中、財団の委員会・黒幕たちはミレニアムに全消去を命令。その結果、5発のミサイルがアリッサと深優を炎に包んだ。  辛うじて一命を取り留めたアリッサと深優。だが委員会に作戦失敗時にアリッサを始末するよう命じられていた神父・ジョセフが背後からアリッサに襲い掛かった。人造のワルキューレの、あまりにも悲劇的な最後。マシーンであるはずの深優が、温もりを失ったアリッサと永遠の時間を共に過ごすべく、湖の奥へと足を踏み入れて行く。そして一方、未だ戻らぬ舞衣の靴が、アルテミスの瓦礫と共に静かに宇宙に浮かんでいた...

第16話 Parade♪ (2005/1/20) 脚本:木村暢  絵コンテ:須永司  演出:福本潔  作画監督:田中将賀  冒頭からいきなり舞衣が復活!!先週のラストは何だったんだと突っ込みたくもなるが、とりあえず学園がいつもの表情を取り戻したということで良かった良かった。だが戦いは終わったと自分に言い聞かせるような舞衣に、なつきは自分の戦いは終わっていないと静かに言った。一番地からの召還に理事長は応じていた。車内で真白は凪に、HiMEたちを頼みますと、祈るように言った。  あかねの状態は相変わらず芳しくないが、本当のことを知るためにもなつきはあかねの復活を願っている。巧海の元気な姿を喜んだ舞衣だが、その巧海から黎人が自分を探していると聞く。黎人は校門で舞衣を待ち伏せしていたが、今の舞衣にはとても会って話をする勇気は無かった。そしてあおいと千絵に、詩帆が入院し楯が毎日看病していることを知る。早速見舞いにやってきた舞衣の心を支配していたのは、詩帆に申し訳ないという罪の心だろうか。だが当然、詩帆は舞衣の顔すら見ようとせずベッドに潜り込んでしまう。  結局何も解決してない。舞衣の憂鬱は深まるばかりだが、そんな舞衣を前にして我らが碧ちゃんが「HiME戦隊」結成を宣言!!HiMEの強制召還を命に命じ、断るなつきと奈緒までも強引に引っ張りこんで碧は言う。まだオーファンの脅威が去っていない学園の真の平和を取り戻すのは、HiME戦隊しかないのだと!!という表面的な御託はともかく、シアーズのような巨大な力と渡り合うにはチームを組んだ方が何かと便利だと、現実的な視点から碧はこの案を考え出したのだ。これを言われては一匹狼属性のなつきと奈緒も返す言葉が無い。が、碧の心の奥では、自分の研究時間の確保のため他のHiMEにオーファン退治をさせるという遠謀が働いていた。やはり大人はキタナいよ(苦笑)  で、HiME同士親睦を深めるべく、カラオケ大会に突入。バイトの毎日で久々のカラオケに舞衣は大喜び。しかしこのカラオケ大会は、ルーレットで歌い手と衣装を決めると言うトンでもない仕掛けが。なつきや奈緒初め、HiMEたちのあられもないコスプレ姿に会場は大盛り上がりというよりかは修羅場と化していた(笑)。そして順番がようやく回ってきた舞衣のコスプレは、何とミニスカポリス!!あまりに似合いすぎるその姿に、オレはただ撃沈するしか無かった...  所変わって、巧海の部屋ではついに晶君が女であることが巧海にバレてしまう。晶はHiMEの力を使い、巧海の命を奪おうと襲い掛かる。宴が終わったのを見計らったように凪が現れた。彼はもうオーファンは現れないと告げ、そしてHiMEたちが次に戦う相手は何と互いのチャイルドだと言い放つ。これが本当の祭りの始まりだと、彼は高らかに宣言したのだ。  チャイルド、HiMEたちの大切なものへの想いが具現化した、いわば彼女たちの分身を殺し合う。何と言う残酷な運命か...しかし考えてみれば、もしこの戦いに勝利者がいるとするならば、それは想いの強さが一番の人物ということになる。それが舞衣なのか、それとも他のHiMEなのかは、今の段階では全く分からないが...

第17話 うそつきな、唇 (2005/1/27)
第18話 ――はじまり。 (2005/2/3)
第19話 こころの迷宮 (2005/2/10) 17話 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:水草一馬  演出:太田雅彦  作画監督:しんぼたくろう、高瀬健一
18話 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:菱川直樹  演出:福本潔  キャラクター作画監督:坂本修司  メカ作画監督:川原智弘
19話 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:南康宏  作画監督:米山浩平  3週分纏めて視聴。あらすじは公式サイト-視聴覚室にバッチリ書いてあるのでそちらに譲り、ポイントだけ書くことにします。今日は終日アニメチェックでもう体力残ってない(涙)  17話:地球に迫っている姫星。大いなる災厄をもたらすと言うコイツが地球に激突する前に、HiMEたちの勝負を決しなければならない。それを運命だとあっさりと言ってのけるのがこの凪というキャラ。残るHiMEはおそらく二人、その存在も気になるところだ。  正体を知られた晶は巧海に刃を向けたものの、結局それは果たせず。止めを刺せなかった理由から考えても、二人の間に以前のような男同士の関係が戻ることはもう無いのだろうか...それはそうと、紫子先生に眠り薬入りのコーヒーを飲ませた石上。ついに正体をあらわしたかこのヘンタイ教師!!(怒)  巧海にようやくドナー提供の順番が回ってきたことに舞衣は喜びを隠さない。そして詩帆を看病してきた楯は、これまで巧海に尽くしてきた舞衣の努力を心の底から尊敬するのだった。  18話:舞衣の前に姿を現した謎の敵、彼女?はチャイルドを操り舞衣に襲い掛かる。この危機を救ったのは命だった。舞衣を傷つけられ、怒りに震える命の剣が新たな力を発動した。命の想い人は、もしかしたら舞衣になっているのか?  ドナーが見付かったという話を聞き、巧海は喜ぶところか浮かない表情を浮かべる。不安が募る舞衣に追い討ちをかけるように、奈緒がアリッサのチャイルドを倒した舞衣の力を指摘。その事実の大きさに舞衣はショックを隠せない。  奈緒に襲われたと、シスター紫子が仕組んだ名演技に騙されたHiMEたちがついに戦いを始めてしまう。そして濡れ衣を着せられた奈緒は戦いの最中左眼に大きな傷を負ってしまい、憎しみに満ちた表情を浮かべながらその場を去った。ついに始まってしまったHiME同士の戦いを止める術はあるのか。  かつて、ある発掘調査の途上に事故死した少女がいた。その名は風花真白...それを突き止めた碧は学園に戻ってきた理事長に対し、大斧を構えて真実を迫る。が、真白にも二三という切り札があった。大鎌を構え、碧の前に立ちはだかる。一方、シスター紫子は星の力を我が物にすると言う石上の野望に手を貸す、罪深い存在になっていた。  19話:二三の圧倒的な力に敗れてしまった碧だが、舞衣たちを導くよう真白に託される。しかし世の中は確実に暗い話題に覆われつつある。そんな時舞衣は、かつては剣道部のホープだった楯が膝に大きなケガを負ってしまい、かなり荒れていたことを初めて聞く。そしてそんな楯を励ましていたのが詩帆だったことも。だからこそ、今は詩帆のそばにいてやらなければならない。戻って来いとの武田の最後の申し出も、楯はきっぱりと断った。  舞衣は巧海と晶の会話を偶然聞いてしまう。巧海は自分のことで一生懸命になって微笑んでくれる舞衣の気持ちを、嬉しいながらも重いと表現した。こんな自分は姉の迷惑にしかなっていないのではないかとも。そんな巧海の弱さを晶は許せず、巧海には生きてて欲しいと彼女は言う。だが巧海の真の気持ちに大きなショックを受けた舞衣は、晶がHiMEだと判明したことに喜ぶ命に対し、とにかく一人にして欲しいとキツく言ってしまう。そんな舞衣の様子を雪之が監視し、石上に報告する。コイツらもグルだったのか。キーッ。  自分は巧海に対しどう接するべきだったのか...その答えは今の舞衣に出せるはずも無い。力なく海辺にたたずむ舞衣に、雪之のダイアナが襲い掛かる。彼女は石上に遥を消すと脅されていた。だがすぐさま命が現れ、ダイアナの触手を切り刻む。そして雪之に止めを刺そうとする命を、舞衣は力づくで止める。懺悔する雪之を追い払った後、何故HiME同士傷つけあうのか舞衣には理解できない。そんな命に対し、本当に大切な人を思うことの大変さ・辛さが分かるはずも無いと舞衣は冷たく言い放つ。思わぬ舞衣の言葉に、命は大声をあげて泣き出した。  舞衣は巧海が再び倒れたとの連絡を受ける。病院に駆けつけると、巧海は無事だった。が、巧海はもう舞衣にウソをついて欲しくないと言う。そして手術を受けるため、一人でアメリカに行くと彼は決意を述べた。これからは自分のために生きて欲しい、その巧海の言葉は本来ならば喜ぶべきこと。だが舞衣は、ポッカリと穴を空けられたような虚しさを感じてしまうのだった。  公園のブランコに力なく座る舞衣の前に、夜の散歩に出てきた楯と詩帆がやってきた。詩帆は楯にキスを迫り、そして楯も意を決して詩帆の気持ちに応えた。その光景に舞衣は思わず目を背け、そしてその場から逃げるように駆け出した。気づいてみれば、舞衣の心の中は空っぽ。そんな時、病院のベッドで眠る巧海に、奈緒の魔の手が迫る...

第20話 炎の舞/涙の運命 (2005/2/17) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:水草一馬  演出:玉川達文  キャラクター作画監督:竹内浩志  メカ作画監督:大塚健  巧海が奈緒に狙われた理由は、もちろん彼の姉に傷つけられた左眼以外の何者でもない。ここは何とか晶が巧海を連れ去り難を逃れたが、奈緒は自分が巧海を襲ったことを姉である舞衣にも告げる。奈緒がいいお姉さんを演じている舞衣のことが大嫌いなのは前から変わっていない。いや、むしろ今回の件でその感情の鋭さは増してしまった。嘘つき、そう言って奈緒は電話を切った。  一方、巧海が病院から行方不明になったことを知った碧は、なつきに協力を求める。迫水から伝えられたシアーズの諜報部との接触の件は一時保留となったが、こちらの動きも不気味である。病院には警察が現場検証中。同じ病院にいる楯が舞衣を心配すると、詩帆の顔が嫉妬に歪んだ。コワッ。  奈緒が晶と巧海に追いついたところで碧ちゃんが登場し、二人を先に逃がす。舞衣はすぐさま家から飛び出し巧海を追うが、足に力が入らない。子供の頃、自分が川辺で巧海を一人にしてしまったために巧海は溺れてしまい、そして巧海を助けた母が死んでしまった。だが暗い過去に心を奪われてしまった舞衣をなつきが平手打ち。今まで何のために戦ってきた?そのなつきの問いの直後、あの幽霊HiMEが出現。コイツのことはなつきが引き受け、舞衣は巧海の元へ急ぐ。だが幽霊HiMEの狙いはなつきでは無い模様、すぐさまなつきの前から消え去った。  舞衣もHiMEであること、今彼女たちが置かれている状況を晶が舞衣に告げる。そして自分が倒されれば、巧海が消えてしまうかもしれないことも。だが巧海は、晶が自分に生きる勇気をくれたと笑顔で語った。晶の瞳には大粒の涙がたまり、そして二人が強く抱きしめ合う。黒耀の君に取って代わろうとする石上の野望に、シスター紫子はいつまで手を貸しつづけるのか。だが何にせよ、今の石上の最大のターゲットが舞衣であることに変わりは無い。  学園に火事発生、何事?遥に引っ張られ元気を取り戻した雪之をなつきが借りて行く。その目的はもちろん、舞衣に巧海の居場所を教えること。舞衣は小声で雪之にありがとうと言い、そして雪之はゴメンとつぶやいた。舞衣が辿り着いたとき、晶と巧海はあの幽霊HiMEのチャイルドに襲われていたが、その現場に大剣を持った命が乱入。だが命はなんと晶のゲンナイを真っ二つに斬り落としてしまい、巧海の身体が消えてしまった!!舞衣の絶叫も、今は何の意味も無い...  命に対し怒りに震える舞衣はカグツチを召還。自分が何をしたのか、精神的ショックが癒えぬせいか極度に遅い速度で理解しはじめた命に、カグツチの炎が襲い掛かる。ついに始まってしまった炎の舞、凪は最高の舞手だと高らかに笑い、凪以外の関係者は愕然とする。敵は倒さねばならない、その兄の言葉に命も覚醒し舞衣に襲い掛かる。命が地面に突き刺した直後、何者かのチャイルド(6匹のヘビ?)がカグツチに絡みつき、炎を背にした何者かのシルエットが。  舞衣に止めを刺すべく飛び掛った命に、なつきが「それはお前が好きだと言っていた舞衣だ」と叫んだ。命の剣は、寸前で舞衣の身体からそれた。命は自分が好きだった爺をその手で倒した。本当の好きなんて、自分には無かった。そのことに気づいた命の瞳から、静かに涙がこぼれた。が、舞衣の制止も効かず、カグツチの炎は容赦なく命に襲い掛かった。  一面は焼け野原。巧海を失い、その上命までも。雨の中、自分が欲しいものなんてもう本当に何も無い、楯の姿が脳裏によぎりつつも、そうつぶやきながらとぼとぼと歩く舞衣を黎人が待ち受けていた。そして、誰かを恋する心に気づいてしまったのではないかと言い、舞衣を抱きしめた。「黒耀の君」が命の兄だったことも判明した今週だが、この先どうなるか全く予想がつかない。

第21話 黒き君、目覚めるとき (2005/2/24) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:須永司  演出:福本潔  作画監督:稲吉智重  命の剣、そして晶が撤収されて行く。その光景を静かに見つめていた迫水となつきに接近してきたのはシアーズ財団のジョン・スミス。自分の仕事は死んだ前会長の火遊びの後始末と言う彼は、深優・グリーアの残骸の場所を教えて欲しいと言う。その目的は全くもって定かではないが...そしてその見返りは、なつきの母・紗江子の死の真相だと断言する。  耳を貸すなと警告する迫水を一番地の狗と一蹴した彼に、なつきはあの湖で氷の花が咲いたことを話した。それが彼女が持っている最大限の情報だったが、それはシアーズも既に掴んでいた情報だった。だがなつきの誠意に応えるべく、スミスはなつきにその死の真相を話す。何と紗江子はなつきをシアーズ財団に実験材料として売ろうとしており、それが発覚して粛清されたと言うのだ。なつきの顔が驚愕に歪む。ただバイクで飛ばすしか今は考えられない、そんな彼女を奈緒が今にも襲おうとしていた...  舞衣は黎人の実家の暖炉で身体を温めていた。その舞衣を背後から見つめる黎人は、ずっとここにいると言う。一方、抵抗する心を失ったなつきは奈緒のチャイルド・ジュリアに捕らえられていた。だがそこにやってきたのは静留会長だった。なつきを傷つけるものは許さない、静かに、しかし力を込めた彼女の手に何と薙刀が出現。またしても驚愕するなつき。そして静留のチャイルド・清姫がジュリアを崖下に葬り去った。先週の舞衣と命の戦いに乱入したのは、彼女だったのだ。  全てを話した舞衣を、黎人は抱きしめる。導かれたのは理不尽な結果、しかし勝ち残ることで手に入る力があるのなら、まだ希望はあると黎人は言う。この世でたった1つ確かなものは人の想いだけ、そしてそれに気づいた舞衣ならばまだ立ち上がれると、彼は言うのだ。静留が奈緒に止めを刺す一方、黎人は舞衣に背を向け実家を出る。その黎人を待ち受けていたのは凪、予定通り行くと告げた黎人の前で凪はひざまずく。やはりコイツが黒耀の君だったのか!?  なつきは静留の看病を受けていた。静留はHiMEであることをなつきに隠しつづけていたが、今回ばかりは隠しとおすことが出来なかったと言う。お互い好きと言える二人のHiMEの絆はより一層深まったが、その好きの意味は違うと静留は悲しそうにつぶやいた。そしてその静留が止めを刺したはずの奈緒は、まだ戦う力を残していた...  崩壊した学園は理事長&会長不在で益々混乱。そんな中、楯が舞衣を必死に探しているが当然見つけられず。一方、碧に迫られていた真白の元に黒耀の君からの招待状が届く。真白は碧に戦姫の神事のカラクリ、「黒耀の君と水晶の姫」のことを告げる。その姫こそ真白本人というのか。そして真白は碧にカギを託す。それを目覚めさせるのかは碧の想い一つ、真白が重荷とも称したそれは、戦いに決着をつける切り札なのだろうか。  黎人、いや黒耀の君が待ち受ける黒耀宮に真白、即ち水晶の姫がやってきた。真白は言う、この呪われたHiMEの運命を断ち切るため黒耀の君を倒すと言う。そして真白が黎人をお兄さまと呼んだ直後、二三が黎人に襲い掛かる。だが二三のエレメント・大鎌を受け止めたのは何と命!?僕が倒したら真白のチャイルドとしての能力が無駄になるだけ、黎人は冷徹にそう話す。そして兄を守る、その一心で立ちはだかる命に、真白も真の姿を現し戦いを挑んだ。この激突によって生み出された光の帯を、舞衣はただ見つめるだけだった。  真白はあえなく黒耀の君の手に落ちた。今後は全て自分が取り仕切る、そう告げる黎人を前にして石上は口を噛む。舞衣は黒耀の君となった黎人を倒すべき敵と認めることができるのか。それにはまだまだ大きな壁があるような気がするが...

第22話 くずれゆく・・・・・・ (2005/3/3) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:南康宏、須永司  演出:南康宏  キャラクター作画監督:田中将賀  メカ作画監督:市川敬三  HiME同士の戦いから逃れる術はただ1つ、黒耀の君を倒すことのみ。だが戦いに勝ち残ることで手に入れる力が唯一の希望ならば、舞衣を止めることはしない。碧のその言葉にも、舞衣は何も言わずに碧の前から去っていった。世界は混迷の度合いを深める中、建物の多くが破壊された風華学園からも生徒・教師が次々といなくなり、寂しさは隠せない。  そんな中、奈緒は再び戦う力を蓄えるべく、誰知らぬ密室でお休み中。楯は舞衣の居場所を黎人に聞く。詩帆を選んだと皮肉を返す黎人だが、既に黎人には舞衣と楯の気持ちが理解できている彼は居場所を教えた。一方、静留が行方不明の生徒会は遥と雪之が孤軍奮闘中。何だかんだで静留がいなくて寂しそうな遥。その様子に黎人は静留の居場所を遥に教えるよう雪之に告げるのだった。  その雪之の仕掛けたダイアナが覗く先には、黎人の言う通りなつきと静留の姿が。奈緒に捕らえられたとき、なつきは何度もデュランを呼んだが応えが無かった。ということは、既に彼女はHiMEとして戦う力を失ってしまったというのだろうか。それとも戦う気力を失っていたためか...  崩れ落ちたあの橋に一人立つ舞衣に、白無垢の姫が襲い掛かる。「いなくなっちゃえ」、カグツチと白無垢の姫のチャイルドが刃をかわす中、楯がここにやってくると姫はすぐさま消え去った。舞衣を心配する楯に、自分が巧海を消し去った命やアリッサを消し去ったと冷たく言い放った。そして楯にサヨナラを告げ、カグツチと共に去って行った。舞衣、祐一、名前で呼び合うほどお互いの気持ちは確かなはず。だが舞衣は、彼には別れを言うしか無かった。そんな舞衣の寂しさをカグツチは心配そうに見つめる。  HiMEたちの揺れる恋心に大きな満足感を抱く黎人は、次のステップに取り掛かるよう凪に命令。とそこに黎人の手に落ちた二三がシアーズのジョン・スミスが来訪してきたと告げる。彼は祭りを壊しかねない不確定要素を警告しに来たらしい。装置を作った云々、それは彼らが探していた深優の残骸に関係あるのだろうか。そしてその装置を作った女性科学者とは、やはり...。ともかく黎人はその後始末を命に命じた。  真白に渡されたカギを使い、「賭け」を実行に移すことを決意した碧は精神的に疲労の色が濃い紫子を勇気付けたあと、陽子にある封筒を預けた。彼女の調査が他人に渡らないようにするための保険、というところか。石上は凪の手中に落ち、そして詩帆は更なる絆を楯に求めるが、楯は横を向いて応えない。舞衣が凪の待つ図書館にやって来た。理事長邸にやってきた碧はあのカギで地下室の扉を開く。だが背後から命が襲い掛かる。  軒下で眠りに落ちたなつきに、静流は思わず口づけ。だがその様子を何と遥と雪之が見ていた!!思わず叫んでしまった遥を静留は玄関先に誘いこむ。生徒会には静留の居場所は無い、そのことを言うために遥はやってきたのだが静留はあっさりと後を託す。  雪之は全く遥のことを見ようとしない静留の態度は余りにも冷たいと静留につっかかる。そして静留が口づけだけでなく、夜眠りに落ちたなつきを襲ったことを暴露した。3人の会話を影で聞いていたなつきに、激しく悪寒が走る。同じ穴のムジナ、のぞき趣味、そう雪之に言い返した静留の態度に激しく失望した遥が思い切り平手打ちをぶちかます。だがなつきまでも侮辱された静留は遥に平手打ちを返し、そして薙刀のエレメントを出現させる。驚愕する遥と雪之。  舞衣は凪に対し、黒耀の君に会わせろという。凪たちの思惑に乗ってあげると言う舞衣は、最後に残ったものが得る力を確かめたいと言う。凪は舞衣の本気度を見せて欲しいといい、その直後に理事長邸が爆風に包まれた。 1)楯が現れたことですぐに消え去った白無垢の姫は、詩帆との関係を疑わずにはいられない。だがそばかすの有無はどう説明する?
2)碧が空けた扉の向こうにあるものは、やはり深優・グリーアだろう。だが祭りを壊す可能性というのは、単に深優の戦闘力だけを指しているのだろうか。
3)黒耀の君に協力するという道を選んだ舞衣。彼女なりの熟考の末での決断だったが、このままヤツらに協力しっぱなしでは、何だか物凄く納得いかない(苦笑)
4)最近すっかり話題にのぼらなくなった日暮あかねの存在も、個人的に気になる。

第23話 愛情と友情、非情 (2005/3/10) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ・演出:太田雅彦  キャラクター作画監督:高野和史  メカ作画監督:大塚健  命の攻撃を交わした碧は扉を閉じ、深優の起動シーケンスを作動させた。その深優には以前の記憶が残っており、そのフォーマットの是非を碧が迷ったその時、命が扉をぶち破り侵入。実力者HiMEの激突となってしまった。しかし巳六と愕天王、ふたつのチャイルドが激突したその時、館は大爆発に包まれた。  凪の言うがまま、現場に駆けつける舞衣。碧は負傷し、そして死んだはずの命が生きていた。だが喜びもつかの間、愕天王を倒した命は自分の味方ではないことを舞衣は悟る。命は渾身の力で棺に攻撃を加えるが、その剣を復活した深優が受け止め、そして彼女は地上に脱出した。碧が力尽きると、祭壇の柱がまた一つ地上に出現した。  碧を抱きかかえる舞衣は、何故こんなことをするのかと命を問いただす。それは兄上のため、自分は兄上のために育てられた存在、だから自分は兄上が好きなのだと命は言った。そんなのは本当の好きとは言わない、その舞衣の言葉に命は何が本当の好きなんだと涙ながらに叫び、その場を去った。  静留がエレメントを出現させた事態に、なつきはついに出て行くしかなかった。全てを聞いていた彼女は、静留が差し出した手を思わず払いのけてしまう。知られてしまった邪な恋、失うものが無くなった静留は雪之と決着をつけるべく再び刃を向ける。が、遥が毅然として雪之の前に立ちはだかる。静留が清姫を呼び出しても、遥は全く引こうとしない。想い人の危機に、雪之はダイアナを呼び出すが静留の刃はあっさりとダイアナを切り裂いた。  遥の体が光に包まれ徐々にその輪郭を失って行く。だが遥は激痛に耐えながら、何と静留に頭突きを食らわしたのだ。そして執行部のリストバンドを雪之に託し、遥は完全に消えた...なつきの敵は全て倒すと言う静留の瞳には、もうなつきしか見えない。この様子を見ていた黎人は、その言葉通り静留になつきの敵の居場所を教えるよう凪に命令する。一番地の老婆たちを廃し、自分たち若者が新たな未来を作り上げるという黎人の決意は固い。  ついに休校となってしまった学園の保健室で碧は静かに眠っていた。彼女が陽子に託したのは舞衣への手紙だった。あの柱はHiMEの大切な人が消える度に1本ずつ出現し、それが11本立った(=一人のHiMEが勝ち残った)時、姫星の力を操れるようになる。黒耀の君の妻になるという運命と引き換えに。舞衣には恋する想いにウソを付かないで欲しい、そんな碧の願いにも今の舞衣はウソを付き続けることを止め様としない。だが舞衣は雨で曇った窓ガラスに、思わず楯の名前を書きそうになってしまう。  保健室にはシスター紫子の忘れ物があった。彼女は昨日初めてこの保健室にやってきたとの陽子の言葉に、以前奈緒に深く傷つけられたはずのシスターの姿が舞衣の脳裏をよぎる。そのシスターは、凪の命令に怒り狂った石上、自分が愛する相手にヴラスの矢を放ったのだ。教会で祈りを捧げるシスターに、舞衣が静かに声をかける。  詩帆は楯と公園での待ち合わせの約束を取り付ける。だが楯が病院から出ようとすると、何となつきが救急車で運ばれてきた。街を彷徨い歩いた彼女は、道端に倒れてしまったらしい。HiMEの戦いの真実を聞かされた楯は、ついに舞衣の真意に辿り着いたのだ。すぐさま病室を飛び出し、舞衣の姿を探す楯。直後に楯との約束のため、詩帆が病室を出たが、二人がすれ違うことは無かった。  戦いの発端はシスターのついたウソだった。舞衣は怒りの表情でシスターの罪を責める。だが、一人勝ち残り巧海を取り戻すことが、舞衣の本当の想いなのか。そして人は時として、かけがえの無い一つのものを選ばなければ成らないとシスターは舞衣に語りかける。  一方、なつきが部屋に戻ると何と奈緒が蜘蛛の糸でなつきの身体を磔状態にしてしまう。彼女が力を蓄えていたのは、全てこのためだと言うのか。そして公園で楯を待ちつづける詩帆だが、彼女の存在は楯の気持ちを抑えることはできない。そんな彼女の憎悪がどのような形で具現化するのか興味深い。って今週は文章長すぎ(涙

第24話 コイ・ハ・タタカイ (2005/3/17) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:水草一馬  演出:玉川達文  キャラクター作画監督:米山浩平  メカ作画監督:竹内浩志  両親、巧海、命、そして祐一と楽しくて静かな毎日を送ることが、舞衣の一番の望み。だが楯と口づけを交わそうとする舞衣が突然涙を流す。自分の一番の望みであるこの光景は、あるはずの無いもの。だが巧海は舞衣の気持ちを理解した上で、自分のために犠牲にならないで、自分を殺さないでと願う。そして巧海は再び、舞衣の一番欲しいものを問い掛けた。  シスターの制止に応えないヴラスが舞衣に襲い掛かる直前、教会に飛び込んできた楯が舞衣を救った。舞衣は何故ここに来たのかと楯に詰め寄る。さよならと言ったはずなのにと...再びブラスに舞衣を殺させようとする石上に、シスターは弓矢を向ける。シスターの覚悟を悟った石上は、黒耀の君が神埼黎人であることを告げた。そして黎人を殺すことだけが、舞衣に残された道であるとも。だが最後まで自らの野心を止めようとしない石上と共に死ぬ道を、シスターは選んだ。自分の中のたった1つの真実を忘れないで、シスターがそう言い残すとヴラスはシスターと石上を圧殺した...  教会の様子を見ていた黎人は命と凪に次の命令を下す。静留は一番地の老人たちをメチャメチャに追い廻し、なつきを捕らえた奈緒は強盗殺人に遭い失われてしまった自分の家族のことを告白する。唯一生き残った母親も、瀕死の状態。自分は絶対にやられないと言う奈緒の想いは、想像していたよりもずっと強い。一方、楯を待ちつづける詩帆に、凪は楯が来ないと断言する。凪の言うとおり、詩帆の頭上には姫星の光が輝きを放っている。凪は楯が舞衣と一緒であると詩帆の嫉妬心を煽ると、ついに白無垢に身を包んだ詩帆がその正体を現した。  なつきと奈緒の前に静留がやってきた。静留がなつきを愛しているとうわ言のようにつぶやくと、奈緒はそんな静留を軽蔑する。だがなつきは、自分自身しか信じない奈緒が自分と似ていることに気が付いた。なつきをジュリアに捕らえたまま、二人のHiMEが刃を交わす。だが奈緒のジュリアは清姫に文字通り噛み砕かれてしまった。そしてなつきをこんな目にあわせた奈緒本人に、静留はエレメントを向けた。  舞衣は自分にとって巧海が一番、そして巧海のためなら何でもできるはずだと言い聞かせてきた。だからこそ、楯の存在を心から取り除こうと必死になり、そして命の息の根を止めようとすることも厭わなかった。しかし巧海を失った今、舞衣の心はポッカリ穴が空いてしまったのだ。だがそんな舞衣に、楯は一番大切なのは自分がどうしたいかなのだと力強く語る。そして自分は、ようやくそのことを理解したのだとも。だがその直後、「ひどいよ」と白無垢を身に纏った詩帆が姿を現す。  奈緒の前になつきが割り込んだ。ひどく似ていた奈緒となつきの差、それはなつきの周囲に自分のことを想ってくれる人がいてくれたことだ。力を取り戻したなつきはエレメントを静留に向ける。だが静留はなつきが力を取り戻したことを喜ぶと、清姫に乗りその場から立ち去った。「消えて」、そう言い放った詩帆が召還したヤタガラスのチャイルドを目の当たりにした舞衣は、詩帆こそが晶を倒し、そして巧海を消した張本人であることを悟った。舞衣はすぐさまカグツチを召還し、そして命は自分が巧海を消したのでは無いことに一瞬顔を緩ませる。だが真白を倒したのは、紛れも無く彼女...  楯は自分をめぐって争うHiME二人に、戦いをやめてくれと叫ぶ。詩帆は自分が最初に好きになったのだ、そして何故楯のことを好きになったのだと舞衣に叫ぶ。ヤタガラスの放つ刃を防ぎきったカグツチは、詩帆に強烈な一撃を放ち彼女は吹き飛ばされてしまった。今日は詩帆が楯と出会った日、詩帆の大きすぎる気持ちは理解しつつも、もう彼女たちに迷惑は掛けられない。楯は舞衣に、ヤタガラスを倒すように頼む。だがそんなことをしたら、楯は消えてしまう。涙を浮かべた舞衣には楯の申し出を受けることは出来なかった。  だがその様子をうかがっていた命は、舞衣の最大の敵が現れ、万が一のときは命がその敵を倒すよう黎人に命じられていた。そして彼女の刃は、ヤタガラスを見事に真っ二つに斬り落とした。何故こんなことをするのか、再び命に詰め寄ろうとした舞衣だったが、命の顔には涙が浮かんでいた。その直後、楯が苦痛の余り倒れてしまう。最も大切な言葉をまだ告げていない。舞衣は必死になってその言葉を紡ぎ出し口づけを交わしたが、言葉を聞くこと、そして口づけを感じること無く楯は消えた。深い絶望に落ちた舞衣は、ただただ泣き叫ぶことしかできなかった。そしてその叫びが、命の心に深く突き刺さる。  舞衣の想い人は消え、命はもう舞衣の元に戻ることは無い。全ての準備が整った黎人は、運命(さだめ)の時の到来を静かに告げた。

第25話 運命の刻へ (2005/3/24) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:須永司  演出:福本潔  キャラクター作画監督:坂本修司  メカ作画監督:市川敬三  あおい&千絵との別れ。友人は最後まで元気が無い自分を精一杯励ましてくれるが、自分が好きな楯はもういない。二人を見送った後、舞衣は明日で皆終わるとつぶやく。今のなつきは母・紗江子のことを信じられる。そんななつきの武運を、迫水は願うのだった。たった一人の教室、机に座る舞衣はいなくなった友人・恋人を想い涙を流す。と、そんな舞衣になつきが近づいてきた。学園が好きだった舞衣とは違い苦痛だったと言うなつき。だがこれからは楽しみたいとなつきは思うのだった。そんな二人のいる学園を、命は丘の上から静かに見下ろしていた。  深優を回収できない事態にも、ふて腐れる凪とは対照的に黎人は冷静そのものだ。だが彼の首にかけられた珠が不気味に光ると、彼は苦痛に顔を歪ませる。舞衣となつきは、舞衣の部屋でラーメンをすする。本来ここにいるべき命は今はいない。舞衣は命が流した涙の意味を知りたいと願う。時を同じくして命も二三のラーメンを食べるが、彼女には舞衣のラーメンが恋しくてたまらない。だが号泣する命に、全てを受け止めると黎人が優しく声を掛けると命の涙も止まった。相変わらず一番地をメチャメチャにしつづけた静留、だがなつきはそんな彼女を倒す決意を固めた。それは即ち、自分自身を消す結果になることも承知の上で...  自分は生き残れない、そう悟っていたなつきは舞衣に全てを託し別れを告げた。黎人は舞台が最後の幕を開けたと高らかに宣言する。学園を静かに歩く舞衣の前に深優が出現し、地下神殿への道を教えろと刃を向けて脅しをかける。想い人を失ったにも関わらず何故戦おうとするのか、その問いに舞衣は自分がそうしたいと思ったからと毅然として言うのだった。神殿への入り口に向かった深優に、命が立ちはだかる。その一方、生徒会室で一人茶を飲んでいた静留の元に、なつきがバイクで飛び込んできた。2組の対決を見下ろす姫星が、最後の結末を見届けんと不気味な光を放っていた。  命を探して図書館にやってきた舞衣の前に凪が現れる。命は今、深優との戦闘中。黒耀の君は舞衣を望んでいる、凪はそう言い封印の柱に舞衣を導く。1本多いその柱は、やはり偽者と思われたアリッサの分か。思いの強さが力となる、そう叫んだなつきのデュランは嘗て無い大きさを誇る。なつきと静留の戦いは熾烈を極める。だがなつきは静留の鞭に身体を絡みとられてしまった。静留はなつきを抱き寄せると、なつきは静留に口づけした。誰も信じられなかった自分の心に踏み込んできてくれた静留、彼女の抱くような心はもてないけれど、それでもなつきは静留が好きだと告白した。直後、デュランが清姫に発砲し二人のチャイルドは共に消え去り、そして彼女たち自身の身体も爆風と共に消えた。  11本の柱が立った今、ついに風華(封架)の宮が開いた。舞衣はその奥へと歩を進めてゆく。その後姿に、舞衣は過去最高のHiMEだったと凪がつぶやく。その凪の元に、深優が近づいてきた。勝ち残った舞衣に、黎人、いや黒耀の君は自分の妻となり、この駄目で不完全な世界を捨て新たな世界(=二人の子供)を創ることを提案するが、舞衣は毅然として黎人の申し出を断った。かつてカグツチの力を得ていた水晶の姫と同じく、自分の想いに反発する舞衣に対し、カグツチを呼べるのかと黎人は冷徹に言い放つ。しかし舞衣の心には、消えたはずの祐一への想いが溢れていた。舞衣の呼ぶ声に、大きな炎をあげてカグツチが出現する。だが同時に、命の巳六も地中から姿を表した。これが本当に、HiME同士の最後の戦い。  凪は深優を徐々に追い詰めていた。だが凪が止めの一撃を放とうとしたとき、深優にアリッサの声が届く。柱が立つ地面に深優が刃を突き刺した直後、地下宮殿は黄色い閃光に包まれた。とにかく最終回は絶対に見逃せないっ。

第26話(最終回) shining★days (2005/3/31) 脚本:吉野弘幸  絵コンテ:小原正和  演出:太田雅彦  キャラクター作画監督:竹内浩志  メカ作画監督:大塚健  深優の封印解除(レリーズ)により、氷の塊から真白が復活した。風華の地が満点の星に包まれ、「今こそ宿怨を断ち切るとき」と真白はつぶやいた。だが黎人はもう遅いと言い放つ。まがい物・アリッサの存在により、二人のHiMEが残った状態で柱は消えてしまった。逆に言えば、残された舞衣と命の激突はもう避けようのない状態に思えた。「ゴメンね」、自分の理解の無さを謝り、そして命の涙の理由を真剣な表情で問う舞衣だったが、命にとって兄の命令は絶対。兄の望みが戦いであれば、彼女は戦うしかないのだ。命はミロクを力いっぱい舞衣に叩き込んで行く。  復活した真白は力を失った全てのHiMEの元に、自分の影を放った。しかしそんなことも露知らず、舞衣と命の戦いは激しさを増してゆく。いや、舞衣はただ命の剣を受け止めるだけだった。今の舞衣には本気を出して命と戦うことなどできない。そんな舞衣に黎人は最後の問いかけをする。だが新たな世界、自分の思い通りの世界などいらない、舞衣は黎人にきっぱりと言い切った。  その言葉に黎人は自ら剣を取り舞衣に迫る。命の首飾りの珠が怪しく光り、瞳の色を変えた命も黎人と共に舞衣を挟み撃ちにする。身動きが取れない舞衣に止めを刺そうとしたその時、なんと楯が黎人の剣先を跳ね返した。信じられないという表情で涙を浮かべる舞衣に、楯はウソじゃないと力強く言った。楯だけではなくHiMEたちの想い人の全てが、真白の力によって復活した。彼女は言う、時が満ちた今こそ永きに渡るHiMEの宿怨を断ち切るために立ち上がる時だと。  かつて戦う意志を捨てた楯祐一という人間はもう死んだ、楯の視線は嘗て無い程鋭い。黎人vs楯、そして舞衣vs命の戦いは熾烈を極める。だがその最中、舞衣は今ならば命にも素直な気持ちを告げられると確信していた。「命のことが好き」、舞衣はHiMEの力を捨て命を抱きしめた。すると命の首飾りの珠が消滅し、正気を取り戻した命は舞衣の胸の中で泣きじゃくった。  一方、楯の剣を弾き飛ばした黎人は止めを刺そうと剣を振り下ろしたが、それを舞衣が受け止めた。そして楯は舞衣が好きだと大声で告白した。二人の絆を見せつけられた黎人が再び剣を振り下ろしたその時、命が背後から黎人の持つ珠を剣で貫いた。自分の好きだった兄に戻って欲しい、命の純粋な想いが凝縮された一撃だった。だが壊れた珠から黒耀の君の怨念が解放され、ついに真の姿を現してしまった。  真の姿を表し巳六を自在に操る黒耀の君には、カグツチの力も通用しない。だが黒耀宮には復活した全てのHiMEたちが集結。自分を手にかけた静留を奈緒はきつく睨みつけるが、静留は笑顔一杯・「堪忍な♪」の一言で見事に誤魔化した(笑)。彼女たちの無垢なる心が、未来を開く。真白の、そしてHiMEたちの願いが姫星を消滅させ、そしてカグツチの渾身の一撃が黒耀の君を完全に消滅させた。凪の嘆きが風華学園に静かに響いた。  舞衣の膝の上で傷ついた命が力なくつぶやいた、自分は舞衣が好きだと。身体のアザが消滅し、舞衣たちはHiMEの力を失った。だがその直後、命は静かに瞳を閉じた。号泣する舞衣、地面を殴りつける楯、だが周囲に鳴り響いたのは腹の虫、命の目はナルト状に渦を巻いていた。そんなバカな(笑)。  満開の桜の花が舞い散る中、風華学園は卒業式の日を迎えた。カズちゃんとラブラブを見せつけるあかね。遥に執行部を託された雪之。めでたく妊娠した紫子からシスター修行を強いられる深優と奈緒。自分を見つめなおす旅に出ようとするなつき、だが出席日数が全然足りずこのままじゃ留年だと教師・迫水が冷たい一撃。卒業する静留のなつきLOVEは相変わらず。舞衣と楯の恋路を、詩帆はこれからも邪魔して行きそう。めでたく?ブラをつけた命も全くもって元気一杯。巧海は術後の経過も良好。碧は意中の教授と遺跡発掘の旅(暴走?)。自分たちの帰るべき場所へ、二三が見送る中、真白と凪は図書館の奥へと去ってゆき、その扉は固く閉ざされた。だが、自分の気持ちを素直に表現できるようになった舞衣は、戦いを経たことで間違いなく人間として大きな成長を遂げたのだ。彼女だけでなく他のHiMEたち共々、これからは前を向いて強く生きて行くことだろう。    

舞-HiMEも大団円にて幕。後半、特に20話以降作品を支配したシリアスな雰囲気には、クライマックスに対して大きな不安を抱かせましたが杞憂に終わってホント良かったです。鬱要素満載の余韻もいいけれど、やっぱりオレはハッピーエンドが一番好きです。  「燃え」と「萌え」の両立への極限の追求、それが自分がこの作品に求めるテーマだと最初に書きましたけど、それは十二分に達成されたと思ってます。熱き戦いと魅力溢れる美少女キャラクターたち、そしてキャラの魅力を十分に引き出すストーリー性と作画のクオリティ(この作品のおかげでデス種の質が落ちた気も...)と梶浦さんの素晴らしいBGM、それら全てが高レベルだったと評価できます。またストーリー性という意味では、張り巡らした伏線、キャラクターの苦悩、葛藤、絶望、そして復活といった要素をアニメ作品の中に落とし込んでゆく脚本と演出が、今のサンライズが持つスタンダードな面白さなんだなということが、種ガンダムとこの作品を見て感じたことでもありました。  で、もう1つ肝心の「my-hime」探しですが、実は早々に結論が出てました。誰かって?そんなの、我らが碧ちゃんに決まってるじゃないですか!(笑)

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