【ポイント解説】トム式 株式投資 ~米国高配当ETF編~ ②

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前回から少し時間が空いてしまいましたが、今回は米国高配当ETF編のその2(高配当ETFの成長性について)を解説します。

前回の結論は、複数の高配当ETF(VYM,HDV,SPYD,VT)に均等分散投資することでセクター分散を更に進め、リスクとリターンの適性化を図れる、ということでした。

一方リスクとリターンの適性化のみならず、私の米国高配当ETFへの投資目的には「高配当でありながら成長性にも期待できる」ことも重要な1項目です。今回はその成長性(=株価上昇率)について検証します。

今回の結論・・・S&P500には若干劣るものの、米国高配当ETFは成長性も兼ね備えている

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積立開始時点(2020年7月)からの株価上昇率は軒並み10%超え

まずは私トムの購入データを示したいと思います。私がETFへの積立を開始したのは昨年2020年7月です。そこから現在までの平均取得単価と現在の価格、そしてそれらから算出した株価上昇率は以下の通りです。

米国高配当ETF株価上昇率
トムが購入している米国高配当ETFの平均取得単価と現在値から算出した株価上昇率

積立開始から1年強が経過していますが、全てのETFで平均取得単価より現在値は高く、株価上昇率はプラスです。最も上昇率が高いのはSPYDで15.2%、次いでVYM、VT、HDVの順になっています。

1年強で15.2%なら感覚的には高成長に思えます。このデータで「高配当ETFは成長性も高い」と結論付けたいところですが、実は「積み立てている」と書きつつ実際には何度かナンピン買いも入れていて、タイミングが良かった時(=安かった時)に買えただけかもしれません。また代表的な株価指標(S&P500等)との比較が無いと本当に成長性が高いのかは不明です。ですので、↓に同じ期間(2020/7/1~2021/8/20)の各ETFの株価推移のグラフを示します。

高配当ETFの株価推移
米国高配当ETFの株価推移(2020/7/1~2021/8/20)

グラフにはS&P500に連動するETFであるVOO(黄色)も追加しています。21年6月まではSPYD(紫)の伸びが最も高かったものの直近で失速し、現時点ではVOOが最も高い上昇率となっています。次いでVT(ピンク)とSPYDが同じくらいで、VYM(青)、HDV(水色)の順となっています。VTとVYMの順序が逆である点以外は私のデータとも一致してます。

SPYDの上昇率が6月まで高かったのは、SPYDのみが保有する不動産セクターの伸びが特筆して高かったこと(コロナによる需要減から急回復したこと)にあると考えます。私は先進国リートの投資信託も少し保有しているのですがワクチン接種率の向上に伴いオフィス需要が回復し値上がりが顕著でした。しかし最近はデルタ変異株の流行で値上がりが鈍化しています。

グラフの右側に各ETFの株価上昇率が記載されていますが、最も上昇率が低いHDVでさえ19.41%の伸びを示しています。1年ちょっとで株価20%伸長というのは一般企業としたらかなりの伸びです。HDV以外の銘柄の成長率は下から2番目のVYMでも38%ですから相当に高いと言えます。

ちなみにこの記事の本論からは逸れますが、このグラフは純粋な株価の遷移ですので配当金を含めたトータルリターンは更に高くなります。一応そのグラフも参考までに以下に記します。

米国高配当ETFのトータルリターン
参考データ:米国高配当ETFのトータルリターン(2020/7/1~2021/8/20)
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米国高配当ETFは成長性にも期待できる

上で見て来たように、代表的な株価指標であるS&P500には若干劣るものの、VYM、HDV、SPYDの高配当ETFは成長性にも十分に期待できる銘柄であると言えます(ちなみにVTはVOOと同じく、市場の指標に連動するインデックスファンドですので成長性があるのは当然です^^)

今回データを整理して感じたことは、意外なSPYDの強さです。SBI証券の2021年上半期ETF人気ランキングでSPYDはトップとなっており人気の高さも頷けます。トータルリターンではVOOをアウトパフォームしてますからね。ただデータを深く調べればわかるのですが、SPYDは昨年3月にコロナで株価が大きく落ち込み、そこからの回復が3ETFの中で最も遅れており、それが最近ようやく追いつきました。その状況を直近1年強という期間で見るとその回復の過程が高い伸び率となって数字に表れたということだと思います。SPYDはS&P500銘柄のうち高配当の上位80銘柄を機械的に組み入れていますので、今後も同程度の成長を果たせるかは注意深く見守る必要があると私は考えます。

またVYMは成長性と分配金の美味しいところ取りができる、バランスの良いETFだと感じます。HDVやSPYDよりも組み入れ銘柄数が一桁多く、分散が上手く機能していることが分かります。一方HDVは他のETFにかなり差をつけられているのでもうちょっと頑張って欲しい気もします。

いずれにせよ米国高配当ETFは成長性にも期待できる銘柄です。私は今後も自信を持って積立を続けていきます。

今回は以上です。次回は並行して取り組んでいる米国個別株(高配当銘柄)投資について解説します。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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