交響詩篇 エウレカセブン ~感想~

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<スタッフ>
原作:ボンズ  監督:京田知己  シリーズ構成:佐藤大  キャラクターデザイン・メインアニメーター:吉田健一  メインメカニカルデザイン:河森正治  音楽:佐藤直紀  アニメーション制作:ボンズ
<キャスト>
レントン:三瓶由布子  エウレカ:名塚佳織  ホランド:藤原啓治  タルホ:根谷美智子



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第1話 ブルー・マンデー (2005/4/17)
第2話 ブルースカイ・フィッシュ (2005/4/24) 1話 脚本:佐藤大  絵コンテ:京田知己  演出:宮地昌幸  作画監督:吉田健一  メカ作画監督:中田栄治
2話 脚本:佐藤大  絵コンテ:京田知己  演出:村田和也  作画監督:倉島亜由美  メカ作画監督:中田栄治  ようやく視聴する時間が取れました。OPの印象、曲はツインヴォーカルということ以外、一昔前によく耳にした曲調(のアニメソング)って印象。映像は、短いカットで見られた「アゲハ構想」(レントンの父・アドロックが考案したものらしい)、「金枝篇」(欧州民俗学の古典)、そしてエウレカの瞳に映った(多分)レントンの姉のシルエットが特に気になった。やはりレントンの父と姉がこの作品の謎の大部分を占めているようですが、まだ今はわからないことが多いですね。  つーことで早速、1、2話で特に気になった点をいくつか。 ・命に代えて世界を救った父・アドロック、弟にコンパクドライブを託し姿を消した姉・ダイアン。
 →ホランドはその二人とも只ならぬ関係だった模様。
  特に、サーストン爺がホランドにぶつけた怒り・涙を見る限り、父・アドロックの死に
  強い関わりを持っているようだが(アドロックはホランドのリフ師匠でもある?)

・LFOを動かすには人とマシンをつなぐ媒介であるコンパクドライブが必要であるはずだが、エウレカはニルヴァーシュをコンパクドライブ無しで動かしていた。
 →彼女自身がLFOとの媒介となる能力があったりする?
  リフの流れが分かったりと、不思議な能力を複数持っているらしい彼女だが、これもその1つなのかも。

・アミタドライブが取り付けられたニルヴァーシュが、真の力を発動(暴走)し敵LFOを完全殲滅。同時にセブンスウェル現象(虹の光と共にトラパー粒子が大量放出され、周囲の物体を塩に変えてしまう)が大発生。
 →力の発動にはレントンが不可欠。
 →作品タイトルの「セブン」は、このセブンスウェル現象のことだったのね。
  DVDのCFでレントンが「虹を目指す」と語っているところを見ても、今後も重要な要素の
  1つとなりそう。
 →ちなみに大災害をもたらした「サマー・オブ・ラブ」をアドロックが止め、一方でアドロックが
  残したアミタドライブ(劇中ではアミダと聴こえるが)によってセブンスウェル現象が
  引き起こされたということは、この強大な破壊力を持つ両者(両現象)も何か関連がありそう。

・アミタドライブをニルヴァーシュに届けた時、レントン君はエウレカを抱きしめいきなり大告白。
 →何だか久しぶりに「素直な」性格の少年が主人公なアニメをを見ている気がした(笑)。  その他、1話からメッセージ性が強いなと感じるセリフが多くてちょっと引いてしまう部分は否めないのですが、作画も最高レベルだし、エウレカは可愛いし(笑)、ストーリーも引かれるものはあるし、来週以降も継続して見たいと思います。  ちなみに、レントン役の三瓶由布子とエウレカ役の名塚佳織は、その昔「だぁ!だぁ!だぁ!」でも主役コンビを組んでましたね。三瓶さんはその当時と比較すると、ものすごく演技力が向上した印象を持ちました。一方の名塚さんは、1話ではトーンが低くてちょっと大人っぽかったエウレカが、2話では普通の少女声になってたところを見ると、エウレカのキャラをまだ掴みきれてない印象です(確かに素直な性格のレントンと比較して、謎少女のエウレカは演じるのが難しいとは思うけど)。コンビネーションに不安は無いので、彼女にとってのエウレカを早く見つけ出して欲しいです。 

第3話 モーション・ブルー (2005/5/1) 脚本:佐藤大  絵コンテ:京田知己  演出:佐藤育郎  作画監督:小平佳幸  メカ作画監督:大塚健  エウレカたん、レントンに「私の子供みたい」と発言。自分の初恋?の人にいきなり子供扱いされるなんて、レントン君お気の毒です(笑)。さてそのレントンは、サーストン爺にメカニックの修行のためにゲッコーステイトに乗ると宣言。修行というのは最初はゲッコーステイトに乗るための建前かと思ったけど、彼の涙を見る限り彼の決意は本物なのだろう。  そのレントンがセブンスウェル現象を発動させたことを覚えていないこと、それから根が深そうな軍内部の対立など、まだまだ謎は増えて行くばかりですが、なんつっても今週は本格登場のタルホ姉でキマリでしょ。またしても脇役・根谷美智子炸裂だよーっ。しかも今回はセクシーダイナマイツな姉御ですよ!?。ゲッコーステイトに初乗艦のレントンを見つめる彼女の切ない表情に、吸い込まれそうになった視聴者はオレだけじゃないはずだ(笑)。  前々から(具体的にはキンゲから)思っていたことなのですが、吉田健一さんが描くキャラクターからは何か特別な逞しさを感じるんですよね。カッコつけて表現するならば、「時代を生き抜く力」とでも言うと自分としてはしっくり来るんだけどね。何故そう思ったか?等、この話題については後日纏めて書こうと思います。

第4話 ウォーターメロン (2005/5/8)
第5話 ビビット・ビット (2005/5/15)
第6話 チャイルドフッド (2005/5/22) 4話 脚本:佐藤大  絵コンテ・演出:阿保孝雄  作画監督:真庭秀明  メカ作画監督:飯田悟、前田清明
5話 脚本:野村祐一  絵コンテ:村田和也  演出:横山彰利  作画監督:水畑健二  メカ作画監督:大塚健
6話 脚本:大河内一楼  絵コンテ:難波日登志  演出:松尾慎  作画監督:田中将賀  3週分纏めての視聴。貯め過ぎはやっぱり良くないな(苦笑)。  4話)ゲッコーステイトに来てから1週間、早くも理想と現実のギャップに苦しんでたレントン君。ま、艦内ではパンツ一丁のホランド他、金が無いゲッコーステイトではリフが出来ないレントンの憂鬱も分からなくは無かったけどね。  それよりも気になったのが、「トラパーは人の心に直接語りかけ、その感情を左右すると言われている。もしそうだとしたら、その逆は?」とのミーシャの疑問。トラパーって単なる空気とか風のような存在では無いようで。それから賢人と呼ばれるご老体の皆様と、賢人たちによって表舞台に再び引き戻されそうなデューイ中佐がちょびっとだけ登場。その全てに、アドロックの影がちらついていたが、彼らが本格的に動き出すのはもうちょっと先の模様。    5話)タルホさんと密着の機会をゲットしたレントン、オレと代わってくれ(笑)。5話は何つってもタルホ姉の爆走に萌えまくり(笑)。レントンへのちょっかいに始まり、「生え揃って無いガキンチョ」その他過激発言の数々、そして最後はホランドがタルホに指輪ならぬペンダントをプレゼントして大人の恋愛を見せつけた。くーっ、オレにゃ絶対に出来ないよ(笑)。    6話)エウレカの子供たち軍団、レントンへの本格的な攻撃を開始。母親であるエウレカを取られたくないというその心理は余りにも分かり易すぎるが、子供はそれをストレートに行動に起こす。やっぱり子供って怖い生き物だ。それと、4話のデューイに続いてホランドも読んでた「金枝篇」。エウレカセブンを読み解くための重要なカギなのかもしれないけど、時間が無さ過ぎる今のオレにとって、これに手を出すなんてことは到底無理ですハイ...

第7話 アブソリュート・ディフィート (2005/5/29)
第8話 グロリアス・ブリリアンス (2005/6/5)
第9話 ペーパームーン・シャイン (2005/6/12) 7話 脚本:菅正太郎  絵コンテ:宮地昌幸  演出・作画監督:伊藤秀樹  メカ作画監督:大塚健
8話 脚本:大野木寛  絵コンテ:橘正紀  演出:吉本毅  作画監督:堀川耕一  メカ作画監督:ねこまたや
9話 脚本:佐藤大  絵コンテ:京田知己  演出:村田和也  作画監督:倉島亜由美  メカ作画監督:前田清明  前回に引き続き3週分纏めての視聴。一気に見るという行為は意外と気持ちのいいものだが、やはり前回の内容を忘れるというデメリットは大きいです(苦笑)。  7話)今回も見事なまでに、ゲッコークルーのオモチャにされてたレントン君。しかしレントンの天然ボケにクルーたちが爆笑しまくる一方で、デューイ中佐の動きが活発化。ブラヤ、クゼミ、コーダの三賢人に忠誠を誓っているように見える彼だがその真意は計り知れない。彼から語られた、軍のKLF隊を殲滅した(と思われる)コーラリアンなる存在(現象?)も謎。これもまた宗教関連の言葉っぽいが。またホランドとタルホも、デューイ釈放の報に厳しい表情を浮かべる。何にせよ、デューイはこの物語のカギを握る人物の一人であることには間違い無い。    8話)同じ穴のムジナを売る、正にそんな言葉がピッタリのホランドの行動。彼はヴォダラク・反政府運動(というのは軍側の観方と彼女は言ったが)の重要人物・ティプトリーを軍に売り金を稼ぐ作戦を実行。そのホランドの行動に、大人の汚さを感じるレントン。だが金稼ぎと言うホランドの計画は建前で、実はティプトリーにノルブという人物(?)の居場所を聞くための行動だったのだ。  このティプトリー、演じるのは杉山佳寿子さんでまたしてもハガレンコピーなキャスティングでしたね(ハガレンではダンテを演じていた)。その彼女から語られたカギを握る場所こそ、ヴォダラクの聖地・空の都シウダデス・デル・シエロ。そこに何が待っているのか。一方で、再び頭痛に襲われるエウレカの身も心配である。    9話)ボダラクにとってデル・シエロはグレイトウォールに向かうための清めの地、同時に訪れる人間にとっての選択の門。その選択とは即ち、グレートトウォールへの道を辿るのか、或いはこの大地に止まり続けるのか。数年前、軍はこの都を急襲しヴォダラクの信者たちを虐殺。その戦闘に参加していたのが、我らがエウレカだった。軍の特殊部隊・SOFに所属していた当時の彼女は、命令とあらば人殺しも冷徹に遂行する正に殺戮マシーンだった。そしてSOFのリーダーはホランド、ゲッコーステイトの前身はこのSOFだったのだ。  だがその殺戮の中で、恐怖に震える3人の子供たち(メーテル、モーリス、リンク)を見た時、エウレカの中で何かが壊れた。そして彼女の戦いの矛先は、民衆から軍へと変わっていったのだ。だが戦争へ加担していることに変わりは無い、そして使命を果たすべく、ニルヴァーシュを動かすためにレントンを連れてきたと彼女はつぶやいた。そんなエウレカに、レントンはその選択は間違ってないと力強く励まし、そしてデル・シエロを定時爆撃で襲った軍の戦艦に一撃を食らわした。そしてレントンは晴れてゲッコーステイトの正式メンバーとなったのでした。待ち受けるであろう更なる試練を、レントンは乗り越えることができるか。

第10話 ハイアー・ザン・ザ・サン (2005/6/19)
第11話 イントゥー・ザ・ネイチャー (2005/6/26) 10話 脚本:野村祐一  絵コンテ:山本秀世  演出:原口浩  作画監督:真庭秀明
11話 脚本:大野木寛  絵コンテ:宮地昌幸  演出:阿保孝雄  作画監督:小平佳幸  メカ作画監督:中田栄治  遅ればせながら、OPのCD買ってきました。この曲、カラオケで歌うにはキーが高すぎてキツ過ぎるけど機会があれば挑戦するつもりです。  10話:カタカナだと分かりにくいけど、「Higher than the sun」なのでしょう。本編、エウレカだけではなくSOFの過去を引きずっているのはホランドも同じだ。久々の大波に大喜びするクルー一同だが、タルホ姉さまの服をアイロンで丸焦げにさせたレントンは流刑決定。宇宙から見下ろす地球に見えるグレートウォールを哀しい表情で見つめるエウレカ。てかコレってそもそも何でしょう。疑問が解決されるのはまだまだ先かも。  10話はホランドとタルホが大人の雰囲気を見せ付けてくれました。「私をさらって...」、こんな純なセリフを根谷姉から聞くことになろうとは、皆は幸せ者である(笑)。それだけじゃなく、「逃れたくても逃れられない、忘れようとしても忘れられない」事実をホランドに受け入れさせるべく、タルホはわざと飛行失敗しマナアキ基地にゲッコーステイトを導いた。そしてタルホはホランドに過去を乗り越えるためにレントンを受け入れたのだろうと言った。うーん、完全にこのお姉さまに主導権握られちゃってますホランド大将(笑)。でもその一方でレントンが丸焦げにしたあの服は、タルホがホランドと共に施設?を脱出した時に身に付けていたもの。レントンの存在によって過去を乗り越えるのはタルホも同じことじゃないのか、そんな気がした。  デューイが軍に復帰し、謎の少女・アネモネと3年ぶりに再会。デューイを見るなり興奮が頂点に達したのか、鼻血ブー状態での初登場となったアネモネ、コイツもタダモノでは無さそうだ。    11話:イチゴジャムらしきモノを貪り食うアネモネ、とにかくお行儀悪いです(苦笑)。ニルヴァーシュとのリンクが上手くいかないエウレカに元気が無い。その彼女は夢を見たことが無いという。コーラリアン出現の報に意気込むゲッコーステイトとデューイ。肝心のそれが何なのか、レントンがクルーに聞いて回るが正確な情報はゼロ。  ということで、画面描写から推測するしかないのだけれど、巨大な球体であるコーラリアンはトラパーを吸い込むブラックホールのようなものなのかな。だけどゾーンってのがまた良く分からん。高速飛行するLFOのパイロットたちに見えたことから、ゼロの領域(全神経を極限まで高める感覚。byサイバーフォーミュラ)と近いものかとも思ったけれど、トラパーという外的要素が作用すると思われるのでこれも違うかも。そもそも「ゾーン」と「ゾーン以外」で何が違うのかも想像つかないし、加えてゾーンに入るためにエウレカの力が必要ってのもあるし、うーん...  それから11話にはまだまだ不明点が多い。ドミニクがアネモネに注入した、OPにも出てきた液体。ジ・エンド、色以外はニルヴァーシュにソックリな漆黒を纏ったアネモネのLFO。ジエンドに捕らわれてしまったニルヴァーシュは必殺技・バスクード・クライシスをまともに受け、エウレカは絶叫、レントンは意識を失ってしまった。だがこの必殺技も、直接的な破壊行為ではなく、人間の脳に作用するもののようだが。そういえばエウレカが「頭が痛い」と度々口にしているけど、どうやらその当たりも関係している!?(ちなみにジエンドへの搭乗を拒絶するアネモネも「頭が痛い」と言っていた)  この作品は作品中での説明が少なくて想像力、推理力をフルに働かせないとすぐに置いていかれそうですね(特にグレートウォールやコーラリアンといった「現象」に対してはほぼ説明ナシ)。これからも心してかからねばなるまい。それから11話はコーラリアンや過剰なトラパーに苦労するLFO等絵作りが相当大変だったと思われるけど案の定、原画陣の顔ぶれがメインスタッフプラスアルファ(平松さん)で豪華でした。

第12話 アクペリエンス・1 (2005/7/3) 脚本:佐藤大  絵コンテ:寺東克己  演出:佐藤育郎  作画監督:田中将賀  姉への助けを求めたレントン、答えたアミタドライブ、行かないでと制止したエウレカ。その直後、ニルヴァーシュと共に彼らの身体はゾーン(異空間)に消えた。その後、ゲッコーステイトとイズモ隊が熾烈な艦隊戦を敢行する中、レントンたちはゾーンの中のエヴァ世界(笑)を満喫。これをやられると何となく引いてしまうのは正直否めませんでしたね。  ただそんな掴みづらい演出の中で重要だと思えるポイントは、やはりアゲハ蝶。人間には見えない紫外線(世界)が見えるというアゲハ蝶の生態的な特徴が、アドロック博士のアゲハ構想とどのようにリンクしているのか。1つ思い当たるとすれば、やはり人間の目には見えないトラパーの存在であるが...  それからコーラリアンとアネモネとの接触をモニタリングすることがドミニクの目的だったらしいが、最終的に消えてしまい大地に大きな紋様を残したコーラリアンの謎は更に深まった。更にはOPでのダイアンがいた水辺と、レントンとエウレカが手をつないだ湖は実は同じ場所だったことも気になるね。うーん、ボリュームありすぎだよ(苦笑)

第13話 ザ・ビギニング (2005/7/10) 脚本:野村祐一  絵コンテ:宮地昌幸  演出:吉本毅  作画監督:佐々木敦子、石田可奈  メカ作画監督:ねこまたや  コーラリアンから戻ったレントンはとりあえず異常無し、だが肝心のエウレカは苦痛に襲われ倒れ込んでしまう。そして同じく、意識を取り戻したにも関わらずブチ切れモードのアネモネも頭痛に耐え切れず意識を失った。そこにアネモネを回収すべくドミニクがやってきた。味方では無いレントンに容赦なく銃を向けるドミニクだが、アネモネの危機に心穏やかではない。すぐさま病院に向かおうとするドミニクだったが、レントンは隙を見てバイクを壊し、その修理と交換条件に自分も病院に連れて行けという。もちろんエウレカを助けることが目的だが、彼も随分と強かになってきたものだ。  道中、コーラリアンという呼び方を知っていたレントンに驚くドミニク。そして病院ではアミタドライブをじっと眺めるだけの少女、それは絶望病だとドミニクは言う。そんなこんなで、行動を共にすることでレントンとドミニク、お互いが(何となくだが)分かり合ったことは間違い無い。「お互いやっかりな相手に惚れたものだ」とドミニクがレントンに叫んだことが、何よりの証拠だ。だが、タイプ・ゼロ(=始まり)とジ・エンド(=終わり)の名を冠する機体に乗り込む彼らが、味方として交わることは決してない。  エウレカとアネモネを回収すべく、ゲッコーステイトと軍がLFOで再び激突。あえなくレントンたちは爆風に巻き込まれるが、エウレカを助けたいとのレントンの願いに同調したニルヴァーシュが突如機動し光に包まれる。そしてそれに呼応するように発生したトラパーと、アミタドライブに再び刻まれる「EUREKA」の文字。更にはゾーンで見た夢の中で、姉に逢えた気がしたと語ったレントンと、それを聞いたホランドが浮かべた笑み...今週で1クール目が終わったわけだが、ここからが本当の、「ザ・ビギニング」ということか。

第14話 メモリー・バンド (2005/7/17) 脚本:佐藤大  絵コンテ:京田知己  演出・作画監督:水畑健二  2クール目に突入したエウレカはOPもリニューアル。が、HOME MADE家族の曲は微妙過ぎる。てか言うまでも無いことだけど、HIPHOPはアニメOPは相性極悪だよな。オレが思うに成功例はBLEACHただ1回だけかと。  今週は1クール目のおさらい(今回のような作りは総集編とは言わないと思う)。改めて振り返ると、その時は疑問に思わなかったことも目についてくる。例えばコーラリアンの消滅がレントンとエウレカが「帰ろう」と言った直後に起こったこととか。やはりあの巨大かつ謎多きコーラリアンとレントンには何らかの因果関係があるのか。それからニルヴァーシュの活躍を見てついつい思ってしまったが、ダイアンの魂が宿っているって言われても何の不思議も無い(笑)。  ドミニク少尉も色々と語ってくれた。アドロックの死後も推進されたアゲハ構想が、ホランドたちSOF部隊の反乱によって廃棄されてしまったこと。違和感アリまくりだったエウレカのSOP所属の理由はドミニクにも分からないという事実。軍内部での幻の新造戦艦が今の月光号だと言うこと。来週以降もこれらの事実は頭に入れながら視聴すべき、ですね。

第15話 ヒューマン・ビヘイヴュア (2005/7/24)
第16話 オポジット・ビュー (2005/7/31) #15 脚本:菅正太郎  絵コンテ・演出:山本秀世  作画監督:伊藤秀樹  メカ作画監督:大塚健
#16 脚本:小中千昭  絵コンテ・演出:山本沙代  作画監督:堀川耕一、杉浦幸次  #15)いつものミニスカ姿はそのままで、麦わら帽子をかぶったエウレカのファッションはちょっとマニアックな趣がある(笑)。さて、ゲッコーステイトに第5次健康ブーム到来。パンチャの実をゲットすべく、レントンはエウレカとマシューと共にコントロラドの街に降り立つ。しかしパンチャの実の余りの高値に、何とレントンたちはレントンの叔父・ユカタンの畑に侵入し盗みを働いてしまう。だが神様は悪いヤツをほってはおかない。レントンたちはあえなくユカタン叔父に見付かってしまう。  ユカタン叔父はレントンに一発をお見舞いした後、彼らにご馳走を振舞い盛大に歓迎する。だが父・アドロックの話に勝手に盛り上がる叔父や叔父の友人たちに、レントンは嫌気が差してしまう。帰還予定時刻を大幅に過ぎてしまい、レントンは叔父に帰ることを告げようとするが、いつの間にかマシューが捕まってしまった。そう、自分たちがお尋ね者であることがバレてしまったのだ。  軍に通報され、連行されてしまったマシューとエウレカを救うべく、叔父や軍を振り切ったレントンは単身でニルヴァーシュを駆る。トラパー濃度が濃くなったせいか、レントンのリフが冴え見事救出に成功。だがレントンの操る攻撃的なニルヴァーシュを、こんなのはニルヴァーシュじゃないとエウレカは冷たく見つめる。帰艦後、今の自分ならばニルヴァーシュをうまく操れるとレントンが自信を語る一方で、ニルヴァーシュに近づこうとする彼を、機体をじっと見つめるエウレカが追い払うと言う異常事態に発展。新たなヤマがやってきそうな予感。    #16)コーラリアンの一件で意外にも損傷が激しかった月光号を修理すべく、ゲッコーステイトは閉鎖された遺跡発掘現場にやってきた。ニルヴァーシュを一人で操縦した件をレントンはエウレカに必死に弁解するが、彼女の表情は沈んだまま。それどころか「ニルヴァーシュはエウレカよりも自分の方が良いと言っているかも」との言葉に、彼女の表情は更に険しさを増してしまう。  レントンが発掘現場の奥に足を踏み入れる一方で、エウレカの脳に異常発生し彼女は眠りに落ちてしまう。セブンスウェルの跡地のような物々しさ溢れるこの遺跡、ミーシャは枯れた泉と称し、掘っているうちに生身で足を踏み入れたら頭がおかしくなるとホランドは言う。LFOの存在と何やら関係ありそうだが。  レントンは遺跡に建てられた家屋に入る。食べ物その他、生活には困らない全てが揃ったその家で思わず眠りそうになってしまう。時を同じくして、暴れ出したアネモネをドミニクは薬を使って鎮める。2人のヒロインが同時に眠るこの状態、何かが起こりそう。  レントンは目の前のスカイフィッシュに導かれ、ゾーンで見たのと同じような夢に落ちてしまう。レントンは地面に座り込んだエウレカにニルヴァーシュの一件を素直に謝るが、瞬きを繰り返すだけでエウレカは答えない。直後、血まみれとなったジエンドとアネモネが襲い掛かる。レントンは気合を入れてジエンドの攻撃を跳ね返すが、エウレカとアネモネは同時に苦痛の余り絶叫する。現実世界に戻ったレントンはエウレカに再び謝りにいくと、それはさっき聞いたと彼女は答えた。あの夢は夢であり夢でない!?もぅ何が何やら...

第17話 スカイ・ロック・ゲート (2005/8/7)
第18話 イルコミュニケーション (2005/8/21) #17 脚本:大野木寛  絵コンテ:もりたけし  演出:原口浩  作画監督:真庭秀明
#18 脚本:菅正太郎  絵コンテ・演出:村田和也  作画監督:倉島亜由美  メカ作画監督:前田清明  #17)継ぎ接ぎだらけの月光号、艦の修復は思いのほか難航している。しかも貧乏。しかし艦が飛ばなければ金も稼げないと、リフレクションフィルムのゲットに全力を注ぐことに。しかし今回もエウレカは体調不良で休養。体調不良の半分はレントンとの微妙な関係が影響してはいたが、残りの半分は本当に体調が良くないようで。病弱少女ってのもある意味では魅力的だが心配でもある。  そんなエウレカとの関係をレントンに聞くマシュー、もちろん大人のからかいであるが「男は攻めて攻めて攻めまくれ」だって。イヤ、アンタが一番守ってばっかりじゃん(笑)。 最近のエウレカの様子を見ていたヒルダは「女友達を彼氏に取られたようだ」と評した。うーん、さすがにヒルダはよく見ているね。そしてギジェットは楽しくなさそうなエウレカに「楽しくない人には誰も近づかない」と言った。その言葉にエウレカも思うところがあるようで。  リフレクションフィルム作成のため、ケンゴーは知り合いエドモンドの息子・ニールに製作を依頼する。仕事が無くて飲んだくれ状態のニールだったが、職人魂を思い出し燃えた。ゲッコークルーのどんちゃん騒ぎに誘われるようにスカイフィッシュが集まり、そしてレントンの萌え妄想に応えるようにアミタドライブも光りフィッシュの捕獲に成功。めでたくフィルム製作完了となりました。一方、デューイ大佐はアゲハ構想をぶった切り、「セカンド・サマー・オブ・ラブ」を起こすとぶち上げた。    #18)ゲッコーステイト修復の合間に立ちションするレントンの前に現れた発掘屋・ブリタニ。他のクルーにとっては苦手なガンコジジイだったが、レントンはガンコジジイには慣れていると積極的。初めてレントンが逞しく見えたよ(笑)。  どうやらエウレカの不調の原因は発掘現場から何らかの影響を受けているためらしいが、その詳細は分からないとミーシャは言う。ブリタニはレントンからアクセル・サーストン(=レントンの祖父)の名を聞き驚く。メカニックである彼にとってその名は伝説の存在だった。そのブリタニがレントンを坑道の奥に連れて行く。そこには何と最古のLFOたちが群生していた。だがそれらはすぐに消えてしまった。それは「死」なのだと彼は言う。  翌日、ゲッコーステイトを訪れ、ニルヴァーシュを見たブリタニは驚愕する。彼は何を知っているというのか。その夜、何とブリタニはニルヴァーシュを強奪!!銃を突きつけられたレントンは操縦を続けるしかない。だがホランドたちに追いつかれ、銃を叩き落されたブリタニはその場で立ち尽くすしかなかった。  一件落着かと思いきや、ホランドはレントンをぶん殴る。「ガキ臭い態度が気に入らねぇ!!」と彼は言ったが、レントンは本当にガキなんですが、と思ったのは私だけではなかろう。だがそのホランドにタルホ姉の平手打ち一発!!「この子に逃げるのは止めて」、ホランドはレントンに己の焦燥感をぶつけているだけなのか。だとしたら、彼もよほど大人気ないと思うのだが。また、エウレカはレントンを励ますべく部屋にやってきたが、レントンに拒否され扉を蹴り上げた。何かエウレカらしく無い、と思ったのはオレの妄想が強すぎるせいか(苦笑)  それにしても職を失ったニール、そして発掘屋のプライドを捨てたブリタニ、厳しい社会に置いて「敗者」となったと言っても過言ではない二人の、今後(未来)に対する対照的な描き方が目に付きました。単純に言えば、若くて希望が残されているニールと、老い深いブリタニの未来の暗さ、ということになると思うんだけど、ブリタニの呆然とする姿は見ていて何か、いたたまれないような気分になりました。

第19話 アクペリエンス・2 (2005/8/28)
第20話 サブスタンス アビューズ (2005/9/4) #19 脚本:野村祐一  絵コンテ:京田知己  演出:佐藤育郎  作画監督:松島晃  メカ作画監督:長谷部敦志
#20 脚本:大河内一楼  絵コンテ:宮地昌幸  演出:金子伸吾  演出助手:安斎剛文  作画監督:小平佳幸  メカ作画監督:大塚健  #19)ミーシャの知識をもってしても、今のエウレカの不調の謎は解けない。一方のレントンも人間不信状態に陥りイジケモードに入っていたが、まともに歩くことすらままならないエウレカは正に重症といえた。子供たちにも敬遠されてしまったことが決定打になったのか、アミタドライブを外し単身ニルヴァーシュを駆り洞窟の奥に入ってしまう。  時を同じくして、ようやく修理が終わった月光号に軍が攻撃開始。トラパーが無い今まともに飛び立つことができないはずだが、ホランドは出撃命令を下す。彼の前提はエウレカの身さえ月光号にあれば良しだが、「レントンはあの人の弟」とのタルホ姉の言葉だ。ホランドが逃げ出そうとしているのはレントンからであり、イコールダイアンからなのか。彼らの因縁が何なのか今は知る由も無いが、ホランドたちもニルヴァーシュを持ち出したのがエウレカと知り愕然とする。今はレントンを待つしか手は無いのか。  洞窟奥、エウレカの手が触れるとそれに反応するかのように洞窟はエウレカを包み込み身体を取り込んでしまった。追うレントンに見えたのは無数の光の粒。心象世界の中で必死に本を探すエウレカの髪型はいつもと少し違う。見つけ出した白紙の本が何も無い自分と同じと感じ、月から真っ逆さまに落ちてゆくエウレカはレントンに助けを求めた。そのレントンは何とかエウレカの身体を洞窟の壁から引きずりだしたが、彼女の身体はスカブに包まれてしまった。  レントンがエウレカを守る力を必死に願うと、呼応するかのようにトラパーの源泉が噴き出した。これはあのセブンスウェル現象!?レントンたちを一度は見捨て発進命令を下したホランドが、事態の急変に緊急発進を命じた。直後、洞窟は爆散。軍は退避し月光号も無事だったが、ホランドはこの現象がニルヴァーシュによって引き起こされたことを知る。レントン本人に尋問するホランド。変わり果てたエウレカが完全に気を失っており、レントン一人がこの現象を引き起こしたことを知ると、彼はこれ以上ニルヴァーシュに乗るなと冷徹に告げる。    #20)治療を受けるエウレカのそばにいることを、レントンは許されなかった。今の医学では彼女のスカブを剥がす事は出来ないが、命に別状は無いとミーシャは言う。このことはホランド、タルホ、ミーシャだけの秘密となる。だが子供たちにエウレカが無事であると笑顔で話したホランドに早速レントンは噛み付いた。この二人の間には、もはや言い争いしか起こらなくなっている。  ボダラクから処刑人の救出依頼が来た。だがその近く州軍の基地があり、与えられた時間はたった2時間、難易度は超A級だ。自分がやるといったホランドに、エウレカの治療が先だとレントン。二人の大喧嘩が展開される。治療には金が要ると言い放ったホランドだったが彼の狙いは別のところにあった。エウレカをスカブを取り除くにはボダラクの高僧の力が必要だからだ。  前回に引き続きタルホ姉もホランドに噛み付く。「軍から、そしてあの人から逃げ出す理由にエウレカを使った」。胸に突き刺さる言葉だが、今はダイアンの存在がホランドやタルホの過去に大きく影響したことだけしか分からない。そんなホランドはこれまでずっとエウレカを守ってきた。今回もそれが果たされるか。SOFのエースだったのはもう3年も前のこととハップに言われたが見事にミッションコンプリート。のはずだったが何とホランドの機体はKLFに包囲され、被弾した衝撃で頭を負傷してしまった。  戻って月光号。タルホは静かにエウレカを見つめていた。レントンに向かって、タルホはエウレカのことを世界と言った。この娘は、やはり人では考えられない大きな何かを背負っている、いや、それそのものなのかもしれない。そのタルホはホランドの大ピンチに対して自業自得と言い放ったレントンに一発平手打ち!!彼女は大泣きしてホランドのエウレカに対する想いを話すのだった。嫉妬や怒りその他、どれだけの感情が彼女の中で渦巻いたのだろう。  何も分かってなかったと涙したレントンはニルヴァーシュで出撃。大空を舞い鬼神の如き破壊力を見せあっという間にKLFを蹴散らした。だがそれだけには止まらず、ニルヴァーシュはレントンの波打つ鼓動に同期するように、KLFをメチャメチャに破壊しようとする。ライダーズハイを越えていると助けられたホランドも愕然とする。そしてKLFからは引きちぎられた軍人の手が見えた。この時のオレ、お菓子食べながら見てたのだが直後どうなったかは言うまでも無い...  「アクペリエンス」という言葉は、英和辞書探しても載ってないんだよね。世間の皆さんの推測を見る限り、どうやら脳の働きに関係する造語という可能性が高そう。実際12話の時も今回もあの夢というか心象世界が出てきたわけですが、コーラリアンとの接触時もこの状態に陥ったはずだし、まだ真実を掴めないというのが正直なところです。

第21話 ランナウェイ (2005/9/11) 脚本:大野木寛  絵コンテ:寺東克己  演出:森高登  演出補佐:武井良幸  作画監督:佐々木敦子、石田可奈  メカ作画監督:ねこまたや  ボダラクの力によりエウレカの身体はかなりの回復を見せていた。ティプトリーから受け取った聖水?が役にたったのだ。高僧は、エウレカが世界の果てに触れてきたのだと言う。これが「アクペリエンス」のことなのだろうか。  一方、人を殺した現実に苛まれたレントンは完全に芋虫状態。空腹は食い物で満たされるが、今までに感じたことがない胸のモヤモヤはどうやっても晴らすことができない。だがそんなレントンにマシューは言う、オレたちは生き延びるためには人を殺す、それが国家や社会にたてついた者の宿命だと。そしてそれを戦争と呼ぶのならば、オレたちは戦争をしているのだと。レントンは逃げるようにマシューの前から走り出してしまう。  子供たちの目を欺き、レントンはエウレカが眠る部屋に侵入。戦うことの現実をようやく知ったこと、そしてあくまでも自分はエウレカを守ろうとしていたことを知って欲しいとレントンはエウレカに迫るが結果は拒絶。エウレカにまで嫌われたレントンにとって月光号の中に彼の居場所は無い。直後、彼は月光号から飛び降りたのだった。  2クール目OPに出てきてたチャールズ&レイの用心棒コンビが登場(過去、彼らは軍人だったようだ)。ボード無しで滑空する新たなタイプのLFOで華麗に敵を蹴散らす彼らの実力は相当なもののようだ。久々登場のアネモネはジエンドに乗れずドミニクを蹴り倒す。相変わらずだなこの二人(苦笑)。  一仕事終えたチャールズ&レイに何とデューイが接触を図る。デューイの依頼など聞く耳持たず状態のチャールズだったが、ホランドとの決着をつけさせるとのデューイの言葉に顔色を変えた。ホランドとチャールズの間にはどのような因縁があるのか?次回はそのチャールズと逃げ出したレントンが出逢ってしまうようで、またまた複雑な展開になりそうです。

第22話 クラックポッド (2005/9/18)
第23話 ディファレンシア (2005/9/25)
第24話 パラダイス・ロスト (2005/10/2) #22 脚本:佐藤大  絵コンテ:寺東克己  演出:伊藤秀樹  作画監督:水畑健二  メカ作画監督:前田清明
#23 脚本:菅正太郎  絵コンテ・演出:阿保孝雄  作画監督:堀川耕一、小森高博  メカ作画監督:杉浦幸次
#24 脚本:野村祐一  絵コンテ:もりたけし  演出:原口浩  作画監督:真庭秀明  やっべーっ。1ヶ月分ためてしまった(涙)。てゆーかですね、最近の重い展開のせいで、視聴にかなりの気力が必要になってませんかこのアニメ...ということで、今後は肩肘張らずにチェックしようと決意したワタクシなのでした。  #22)タルホ姉とヒルダ、肌の曲がり角を嘆く「大人の女性」の会話には別の意味で萌える(笑)。エウレカの復活は月光号に少しばかり明るい雰囲気をもたらした(ギジェットから恋を教わったし)一方で、寝ている隙に金目のものを全て奪われすっかり意気消沈な家出少年レントン。そんな彼の前に現れたのはあのチャールズ&レイ夫妻だ。  夫妻とセッションを共にしたレントンは、彼らの船に招かれた。レントンはリフの楽しさの本質や独特のデザインを持つチャールズのLFOのドライブを堪能する。そして何よりも彼らが本当の家族のように暖かかったことが、レントンにとって一番心に響いたことだった。だがこの出会いが、レントンに更なる試練を与えることは想像に難くないことだ。それから崩れ落ちたサーストン家にやってきたドミニクの狙いは果たして...    #23)夫妻の運び屋仕事にレントンもついて行くが、その街はボダラクのが引き起こしたテロで混乱していた。運びの対象は瀕死のボダラク少女。ボダラクの地での死を望む少女の両親とそれを受け入れたチャールズが信じられず、レントンは少女を助けようとする。一方、「何だか小さくなってないか!?」エウレカにレントンが出てったことを言えないホランドは情けねぇ。  ボダラクの少女を街に連れ出したレントンだが、テロで家族や仲間を失った人々の強烈な反感を買ってしまう。チャールズとレイのおかげで街の人間にボコられていたレントンは救われたが、少女は静かに逝ってしまった。チャールズはレントンの行いに理解を示しつつも、同時に彼女がそれを望んでいたわけではないことも同時に説くのだった。一方、ついに意を決したホランドはエウレカにレントンが出て行ったことを告げる。涙する二人の少年少女が再び出逢うとき、彼らが掛け合う言葉はどんなだろう。    #24)LFOのドライブ中に考え事をしてたホランドが負傷。もちろん考え事の相手はエウレカだが、その彼女もすっかり元気を無くしていた。ミーシャ曰く、アミタドライブはレントン&エウレカ、二人のメンタルバランスで動いているらしいが、それが実際に分かるのはいつになることやら。チャールズとレイは「パパ&ママと呼んで欲しい」と、レントンに親子の契りを持ちかける。彼らもレントンと同じく子供を強く欲している大人なのだ。だがレントンがアドロックの息子だと知った夫妻は驚愕を隠せなかった。  タルホ曰く、「エウレカに選ばれなかった」ホランドはそれが認められない自分自身に苦悩している。レントンがゲッコーステイトのメンバーであることを夫妻が知り、レントンは夫妻が連邦軍のフリーランサーであることを知る。お互い、完全な敵同士。その瞬間は事実を受け入れることができなかったレントンだが、艦を降りる決意を固めた。一方レントンに逢うためニルヴァーシュを必死に動かそうとするエウレカに、ホランドはオレが必ず連れてくると約束した。再会の時は近い。

第25話 ワールズ・エンド・ガーデン (2005/10/9)
第26話 ディファレンシア (2005/10/16) #25 脚本:大野木寛  絵コンテ・演出:村田和也  作画監督:長谷部敦志、冨岡隆司  作画監督補佐:高橋久美子、矢崎優子
#26 脚本:大河内一楼  絵コンテ・演出:宮地昌幸  作画監督:吉田健一、倉島亜由美  メカ作画監督:中田栄治  #25)「世界の最果て」で絶望病の妻・マーサと静かに暮らすウィリアム。地殻変動の影響を最小限にするために大地に打ちつけられたパイルバンカーを謎の棒術であっさりと倒してしまう彼は、「大木が倒れるような風が吹いても草はすぐに立ち上がる」(大地の摂理か?)、「人は太陽のエネルギー以上のものを消費してはいけない(それ以上を求めるからスカブを掘るという現実)、「絶望病は周囲の人間が絶望するから絶望病なのだ」、レントンに様々なことを説いて見せた。古川登志夫氏が演じてたこともあり、味のあるキャラでした。    #26)必ずレントンを連れて帰るとエウレカに約束したホランドだったが、チャールズ&レイ含む軍に月光号が包囲されていることを知りあっさりと帰還してしまう。やっぱこの人ダメだ(苦笑)。レントンに逢いたくて仕方無いエウレカはレントンと同じく、リフボード1つで月光号を飛び出してしまう。エウレカのリフは作品中ではもしかして初めての披露なのかな?やはりかなりの腕前でした。  タイミング悪く、その直後にレントンが月光号に帰ってきた。ってリフでここまで帰ってこれるならば、今まで苦労しなくて済んだこともいっぱいあるだろうと思ったり(苦笑)。エウレカに逢うために帰ってきたと毅然とした態度で言い切った今のレントンならば、エウレカをしっかりと受け止めてやれるだろう。そんなことを神様も感じたのか、エウレカを捕捉したチャールズの手を振り切り、レントンは見事エウレカと再会&熱い抱擁を交わす。うーん、青春だねぇ(笑)。  そんな二人を祝福するかのように、ニルヴァーシュから七色のオーロラが大放出される。そのオーロラを浴びた軍のKLFや戦艦はその力を殺がれてゆき大混乱に陥り撤退する。これがTYPEゼロ、ニルヴァーシュのdifferentiaなのか。結局、チャールズ&レイとの決着も持ち越しとなった。この現象はあのセブンスウェルとは違うとするホランドだが、レントンに対し限りなく嫉妬に近い感情を抱いた彼は今後無事でいられるかちょっと心配になる。  2クールのラストは原画陣に主要スタッフを集結させた気合の入ったものとなりましたね。2クールはキャラクター(特にレントン)の心の変化に重点が置かれたエピソードが多かったこともあり、1クールで出てきた謎多き固有名詞があまり出てこなかったけれど、これが3クール目には果たしてどうなるか。特に注目なのは、そろそろ具体的な動きを起こしそうなデューイと、2クールはすっかり出番が無かったアネモネの動向だと思います。

第27話 ヘルタースケルター (2005/10/23)
第28話 メメントモリ (2005/10/30) #27 脚本:佐藤大  絵コンテ:寺東克己  演出:岩崎太郎  作画監督:菅野宏紀  作画監督補佐:ねこまたや、長谷部敦志、稲留和美  メカ作画監督:大塚健
#28 脚本:野村祐一  絵コンテ:難波日登志  演出:佐藤育郎  作画監督:伊藤秀樹  メカ作画監督:金子秀一  すっかり恒例となった?2週分纏めての視聴。って恒例にするなよオレ!(苦笑)  #27)リニューアルされたOPは、OPと言うよりも本編の1シーンって感じがしましたね。レントンとエウレカが外に飛び出したにも関わらずミサイルを避け続けるニルヴァーシュ。水中から浮かび上がった機体はいつもと雰囲気がちょっと違った印象を受けたけど(デザインも変わったか?)、3クール目でこの機体の謎が明らかになる予兆なのかもしれません。  いきなり子供たち纏めてレントンとエウレカが営倉入り。レントンたちに防弾チョッキを渡すドギー兄さんも、ホランドの意図が全く読めない。これから何が始まろうとしているのか。一方で、この世界に新たな英雄を求める機運が高まっているようだが、この裏には情報を意図的に操作するデューイの影がどうしてもちらつく。  SOFの第1、第2機動部隊のヘッド同士の戦いと、チャールズの意気込みは高い。小型艇の急襲と同時にチャールズ&レイが月光号に潜入、何と決戦は月光号内での白兵戦だ。チャールズたちの動きを読んでいたホランドは司令室をサブブリッジに移し、準備を整えていた。レントンたちを営倉に入れたのも、彼らを比較的安全な場所に移すためだった。  レントンたちをサブブリッジに連れて行くためタルホが営倉に着たが、そこにレイが現れタルホの頭に銃口を突きつける。タルホのことを「左遷された上官(=ホランドのことだろう)の女だったOLスパイ」と言うレイ、当然タルホとも知り合いだった。だがママと呼ばれたエウレカを見るなりレイは激怒する。そんな自分に銃口を向けるレントンの姿を見て、レイは動揺した。そしてその隙を突いたタルホはレイの身柄を拘束した。  ホランドとチャールズの決戦場はニルヴァーシュのいる中央カタパルト。お互い一歩も引かない戦いだったが、何とニルヴァーシュが自律運動を開始する。そしてレイ確保の報に動揺したチャールズの一瞬の隙を突き、ホランドはチャールズの腹部に銃弾を浴びせた。だが一瞬気を落としたホランドの右足を、死ぬ直前のチャールズが撃ち抜いた。「王の資格を受け継ぐ物、王が遺した金枝を受け継ぐもの」はホランドではなかったと言いながら...ホランドの右足から大量の血が流れる。  レイ、タルホ、そしてレントン&エウレカの前でレイは最後の抵抗を見せた。彼女は何と死んだチャールズに仕掛けた爆弾を爆発させ、その隙に脱出したのだ。これがSOFという軍隊に属していた彼らの本当の姿か。    #28)セブンスウェル現象で浴びた光が原因で、レイは子供が産めない身体になってしまった。だがそんなレイをチャールズは妻として優しく迎えたのだ。そんな二人をあのような目に合わせてしまったのは自分に一因があると、レントンは芋虫状態に陥る。そんな中、自律的に動いたニルヴァーシュはエウレカの言うとおり成長したがっていると言うジョブス&ウォズの二人。だがこの月光号の中ではそれは果たせないとも言う。  絶対安静状態のホランドの部屋にレントンは入っていく。だがそのホランドは傷ついた身体を押して、銃の手入れをしていた。彼曰く、レイは子供を産めない原因がエウレカにあると思い込んでいるらしい。そして彼は命に変えてもレントンとエウレカを守ると静かに語った。選ばれたのは自分ではなくレントンであるとも。  白鳥号内を荒らしに荒らしまくり、狂気にかられたレイが再度月光号を襲ってきた。2台のKLF、1台はリモートで操作されておりもう1台はレイが乗っているのか。チャールズのお気に入り「GET IT BY YOUR HANDS」を全チャネルで流しており月光号をかく乱する。だがマシューがトリックを見抜き、負傷を押して909に乗り込んだホランドがレイのKLFを撃ち抜いた!!  がしかしそのKLFも無人。「GET IT BY YOUR HANDS」は鳴り止まない。レイ本人は白鳥号に乗っており、月光号に体当たりするつもりだ。レイはともにチャールズの所に行こうと、レントンに語りかける。だが月光号とぶつかる直前、ホランドのKLFが白鳥号を撃ち抜いた。燃え盛る白鳥号の中で、指輪をはめた左手が引きちぎられた(この手の描写が本作品には多すぎる...)レイは、その左手を必死に掴もうとするが、直後に白鳥号は爆散した。。合掌...  だが一方で、戻ってきたホランドも重体に陥っていた。輸血用の血液が枯渇する今の状況では、ホランドをすくえるのは血のTYPEが同じであるレントンしかいない。ダイアンと同じ血をホランドが受け入れることに抵抗を感じたタルホだったが、彼女はレントンに血を分けて欲しいと懇願し、レントンも聞き入れた。ホランドの命は助かったが、チャールズ&レイとの死闘も、来るべきデューイとの決戦の前触れに過ぎない。そしてチャールズが言っていた、「TYPEゼロとアミタドライブの結合により発生したセブンスウェルによりアドロック・サーストンが消えた」という事実も、頭に入れておかなければならない。

第29話 キープ・オン・ムービン (2005/11/6) 脚本:菅正太郎  絵コンテ:もりたけし  演出:中村圭三  作画監督:尾形健一郎、真庭秀明  ドミニク曰く、全てはデューイ大佐のシナリオ通りに進んでいる。ゲンドウなのかゼーレなのかは微妙だが(苦笑)。冬のベルフォレスト、全ての始まりの地を訪れているのはドミニク。彼の目的は、アドロックの息子であるレントンとニルヴァーシュの調査である。運命とはかくたるものか、小事故でバイクを壊しバイク屋を探していると、辿り着いた工場の主はアクセル・サーストンその人だった。レントンの友人と称するドミニクがレントンの無事を語ると、アクセル爺の表情も緩む。がしかし、バイクの修理に入ると、アクセル爺の表情は凄まじいものに。これが職人というものか。  一方月光号。レントンはチャールズ&レイとの想い出をエウレカに語るが、何故彼らがホランドと戦い、そして死ななければならなかったのかと、嘆き悲しむ。エウレカはその理由を、「自分がホランドではなくレントンを選んだから」だという。レントンは「ずっと一緒にいよう」とエウレカの手を握り締める。ナンダカンダ言ってもお熱い二人、キーッ(怒)。その二人が月光号の艦内をピカピカにする。二人のノリノリっぷりが伝わるようだ。  ホランドの病室。彼の苦労を背負うとタルホは呟く。艦内掃除の次は心こもった手料理をふるまうレントン&エウレカだったが、そのレントンを睨みつけながら、タルホは何のためにゲッコーステイトが戦争を始めたのかと問いただす。知らないし、戦う気も無いと応えたレントンに、タルホは言葉を続ける。以下、タルホ姉(&一部ハップ)のセリフをほぼそのまま書き留めておく。
 「この戦いを最初に始めたのがアドロック。彼はこの大地・スカブコーラルが知的生命体・コーラリアンであると主張し、それを証明しようとした。だがグレートウォールを中心に開始された調査の過程で、スカブコーラルの影響と思われる人的被害が調査員や軍関係者の間で拡大。これを受けた軍上層部はコーラリアン排除を決意し、結果アドロックはこれに敵対した。彼にはコーラリアンが生命体であるという絶対的な確信があり、ゆえに共存を模索した。それを後押ししたのが、人型コーラリアンの出現。それこそがエウレカ」
 「軍内部に対コーラリアン部隊が再編成された。地中深くに攻撃を仕掛ける兵器を開発している」。
 「ホランドがゲッコーステイトを作ったただ1つの理由、それはアドロックの遺志を継ぎ、コーラリアンと唯一アクセスできるエウレカを守るため」。  ゲッコーステイトの戦争は、世界を敵に回す戦争だ。それに立ち向かう覚悟があるか。タルホの問いに、レントンは深呼吸の後、ありますと答えた。次の目的地はトレゾア、軍の息がかかった施設だが、月光号を修理するにはここしか無いとタルホはいう。食事を終え、クルーたちも臨戦体制に入る。皆が仕事に戻った後、エウレカはこの事実を自分から言うべきだったが言えなかったことを涙を流しながら謝る。そんなエウレカにレントンは「君は君だ」と言う。  ドミニクのバイクの修理完了。ドミニクを見送る際、レントンと仲良くなって欲しいとアクセルは頭を下げた。その姿に、ドミニクは涙を流しながら礼を言った。何と言う運命の皮肉か。また一方で、そんなドミニクにも軍の偵察がついていたことは現実の厳しさを思い知らされるようだ。ホランドが目覚め、月光号はその速度を上げた。
   今週のタルホの告白で、「コーラリアン」、「デューイの目的」が何なのかをほぼ理解できました。19話でエウレカがスカブに取り込まれたこと等の理由も見えてきた感じ。その他、「アゲハ構想」はコーラリアンとの共存手段を具体的に記したもので、「スカブコーラルの影響と思われる人的被害」ってのはやっぱり絶望病かな?  この世界で唯一の存在であるエウレカに選ばれたレントン「だけ」ができること。その1つが、コーラリアンとアクセスできるエウレカを介してセブンスウェルを引き起こすことであることは多分間違いないでしょう。「セブンスウェル-7th well」ってのは直訳すると「7番目の井戸、源泉」という意味になる。7番目という順番?の意味は良く分からんが、トラパー粒子(の濃度)がコーラリアンの「生命力」を示す指標だと仮定すると、トラパー粒子を大量放出させるセブンスウェルはパイルバンカーを打ち付けられたりして徐々にその生命力を失いつつあるコーラリアンにとって、新たな生命力の源泉なのではないでしょうか。その意味ではやはり、レントンは「コーラリアン=世界」の救世主と言えるのかもしれません。  が、イマイチ良く分からんのがニルヴァーシュの位置付け。アドロックは「TYPEゼロとアミタドライブを結合させてセブンスウェルを起こした」らしいけど、現状ではTYPEゼロとアミタドライブがそのままレントンとエウレカに摩り替わっている感じがするし。前々回にTYPEゼロが勝手に動いたのは、言うなればエウレカを想うレントンに「共鳴」したような印象があるけれど。  で、もう一歩踏み込み、ニルヴァーシュ(Nirvash)の語源と思われる単語・Nirvana(同名のミュージシャンもいる)の意味を調べてみる。「nirvana:(サンスクリット語「吹き消すこと, 消滅」の意から)1)【ヒンズー教】生の炎の消滅、【仏教】涅槃(ねはん)。2)解脱(げだつ)の境地, 安息[平和]の境地」。うーん、要はコーラリアンをイジメる悪いヤツラをやっつけるための存在ってことでしょうか。やっぱりまだ謎は多いな。

第30話 チェンジ・オブ・ライフ (2005/11/13) 脚本:小中千昭  絵コンテ・演出:阿保孝雄  作画監督:倉島亜由美、内田信也、阿保孝雄  メカ作画監督:大塚健  とりあえず元の鞘に収まったレントンだが、全てを知ることとエウレカを守ることの両立を彼は望む(どこまでも欲張りになれ、レントン!)。彼がホランドの部屋に入ると、ホランドを看病するタルホがいる。彼女は、ホランドが自分を捨てたダイアンをいつまでも忘れられないと嘆き悲しむ(えっマジで?)。そんなタルホに、今ホランドを支えられるのはタルホしかないと、レントンは成長した姿を見せつけるのだ。  トレゾア潜入。ホランドは傷だらけの身を押して自ら交渉役を買って出る。トレゾアの所長・モリタとホランドは仲が悪かったが、モリタ以下技術者魂が溢れる彼らはタイプゼロに興味深々。トレゾアは新規の軍隊(デューイ率いる軍のことだろうか)の発注で大混乱中というが、「息抜き」にニルヴァーシュの修理を引き受けた。ちなみにエウレカが初めて発見されて連れて来られたのもこのトレゾアであり、世話になったソニア(リツコさんにしか聴こえんかった藁)という技術者と再会しエウレカの表情も和らぐ。ちなみにミーシャもどうやらここの出身者らしい(もしかしたらダンナも?)。  いきなり上空から地上に落下するミサイルの実験が始まる。地中深いスカブに甚大なダメージを与えられるように設計されたこの兵器を発注したのは、上記の謎の軍隊、名前はアゲハ隊と言うらしい。って、もうちょっとカッコ良いネーミング無いのかデューイ中佐(笑)。成長するタイプゼロはやはり技術者の心を掴んで離さないらしいが、唯一2座席を備えたタイプゼロに関する論争は終わっていないとか。どーでも良いが、パーツを外されたタイプゼロは特に細い腕がダランとしてるところがすごくエヴァっぽい。  この研究所で昔に作られたニルヴァーシュをメインとした映画に、エウレカが出ていた。そしてニルヴァーシュの開発にはアクセル爺も関わっていたことをレントンは知る。なんとアクセルは所長モリタの師匠に当たる人物だったが、上層部とケンカしここを飛び出したらしい。いかにも頑固な彼らしい。  最近エウレカを避け気味だったモーリスはストナーに写真を教わっている。タルホは髪を切り衣服も変え心機一転。それは変わったのではない、昔に戻ったのだとタルホは言うが、変われることは素敵なことだとエウレカは答えた。ニルヴァーシュの復元も順調に進む。

第31話 アニマル・アタック (2005/11/20) 脚本:大野木寛  絵コンテ:角田一樹  演出:安斎剛文  演出補佐:武井良幸  作画監督:伊藤嘉之  メカ作画監督:冨岡隆司  いきなり出てきた「コーダ」ってオバサンは誰!?と、1話に出てきた三賢人の一人らしいが、そんなのとっくに忘れてますわ(苦笑)。だが昔からこの世界を牛耳ってきた彼ら賢人でさえ、デューイの真意は見抜けないようだ。月光号、容姿がすっかり変わったタルホが「珍獣扱い」を受ける一方で、レントン&エウレカの仲は深まるばかり。最近はエウレカたんが完全にトキメキモードだもんなー。初キスはまたもお預けとなったが、やってられません(--  だがキス未遂の直後、エヴァ暴走(違)。要は復元されるのをニルヴァーシュを嫌がっているようで(ありのままが良いらしい)。モリタ曰く、この解決にはDr.ベアーことグレッグ・イーガンの力が必要らしい。と、そこに見知らぬ大巨人出現。コイツがそのドクターであり、なんとドクターとミーシャは元夫婦という衝撃の事実発覚!!  植物園でドクターの講義開催。彼はエウレカの存在がスカブコーラルからの何らかのメッセージであると仮説を立てており、ミーシャはその説を否定する(こんな学者としての意見の相違が別れた理由だったりして)。そしてエウレカが何も知らないこと自体がメッセージであり、そこに何を書くかは人間の自由と彼は言う(コーラリアンが人間に対して手を差し伸べている状態、ということだろうか)。しかし人間とスカブ・コーラルの共生は世界の消滅に結びつくかもしれないと彼は続ける。そんな今のアーキタイプに最も適した形状はいわゆる飛行機であり、即ちタイプゼロとエウレカが飛びたがっている証拠らしい。  アゲハ隊を引き連れたデューイ。一見すると純粋な女の子たちだが、人をあっさりと殺せる冷徹さは正に毒の蝶だとコーダは言う。門に過ぎないクテ級コーラリアン(12話で出てきたあのデッカイヤツね)、そして近いうちに現実化するであろう「抗体」による人類殲滅の前にコーラリアンを滅ぼす。これこそが、人類の存亡を賭けた戦いだとデューイは言う。ってオバさんデューイに惚れちゃってるのかよっ(笑)。  ニルヴァーシュの改修は順調に進んでいたが、新リフボードがアクセルの手に託されていた。そしてアネモネ久々に登場。いつものようにドミニクをイジめる。しかしアゲハ隊は早速動いていた。あのミサイルをぶっ放ち大地に大穴を開けるという大胆な行動に出たのだ。直後、アネモネとエウレカが意識を半ば失い、クテ級コーラリアンと抗体コーラリアン(妖怪みたい・・)がフェレス市を襲う。存在そのものはスカイフィッシュと近いものがあるはずだが、無害なスカイフィッシュと違い、抗体は人を襲う。正に大殺戮が始まってしまった・・・  ドミニクとアゲハ隊にもフェレス市に急行せよとの命令。軍の戦艦をあっさりと破壊する抗体はとんでもない力を秘めているが、これはデューイの予想通りの展開でもある。彼は地中に眠る抗体をいわゆる各個撃破しようとでも言うのか。そして一方、この事態に「真の目覚め」が近いと言うホランドは、ニルヴァーシュのスペックアップを優先させるべく、月光号をすぐさまベルフォレストに急行させる。改修は艦内で行い、ボードを早く受け取るためだ。もぅこの世界、ホントに大丈夫かよーっ!?

第32話 スタート・イット・アップ (2005/11/27) 脚本:野村祐一  絵コンテ:村田和也、村木靖  演出:村田和也  作画監督:水畑健二  メカ作画監督:前田清明、中田栄治  多数の人間と抗体コーラリアンの死骸が散乱するフェレス。そこは廃墟という以外の言葉が見つからない程の惨状だ。ドミニク曰く、抗体の活動時間は1246秒だったらしいが、抗体は地上で生き続けることが無理ということなのか。アクセルの工場に怪しい人影が出現すると少女たちに聞かされると、アクセルは少女たちを遠ざける。ニルヴァーシュのリフボードを修復する彼に、軍が迫っていることの裏返しだ。  月光号にフェレスからの避難民が到着する。避難民の一人は、街外れに光の矢が落ち爆発の後にコーラリアンが襲ってきたと怯えながら話す。ホランドはデューイの本気を再確認した。そして避難民の中に両親を目の前で殺され言葉を失った少年が、エウレカの眼が抗体と同じと分かり恐怖に怯えると、どうしたら許してもらえるかとエウレカも苦しむ。だがタルホはエウレカを平手打ちし、今のエウレカには自分たちがついていると心強いセリフを語る。  デューイたちの次の標的はグレミコアに決定し、コーラリアンの観察にジ・エンドも駆り出されようとする。一方、軍に囲まれたアクセルはボードをレイ・ラインに乗せ、月光号に届けると言う。受け取り場所は、同じくグレミコア...直後、軍警察が工場に踏み込んできたが、アクセルはその包囲をかいくぐりボードを凧のように操り命を賭してボードをレイラインに乗せた。  ミサイル第2波が着弾し、クテ級が出現。その直後、ドミニク&アゲハ隊の戦艦と月光号の進路がクロスすることが判明する。交戦は不要と言うアゲハ隊の言うことを聴かず、アネモネはジ・エンドで出撃する。対する月光号も、絶対ボードは来ると信じるレントンがボード無しで出撃。彼の願い通り、見事にボード到着。スペックアップを果たしたニルヴァーシュはレントンの想像を超え、ジ・エンドの攻撃を超高速で軽々と交わす。そしてまたしてもニルヴァーシュから強烈な光が発現する。セブンスウェルでもないこの光は、正にニルヴァーシュから溢れる生命の光か。ジ・エンドを退けた月光号は、ゾーンの発現ポイントに向かう。  ボードと共にあった請求書とアクセルの手紙。お尋ね者となった自分もいつかはベルフォレストに帰ること、そしてレントンがエウレカと共に帰ってくるのを待つとアクセルは言う。そのアクセル爺が無事だったことには、本当にホッとした。一方アゲハ隊が今回の成果をデューイに報告する。この2発は試射であり、また単にコーラリアンを発現させるため、破壊力に任せただけのミサイルではないようだ。また、抗体の活動限界時間・1246秒は、タイプゼロのセブンスウェル発動時間と同じという。一連のアゲハ隊の行動は、抗体コーラリアンの出現ポイントを探り、コーラリアンの中心核を探し当てるためのものだった。今のところ、彼のシナリオ通りに事は進んでいる。

第33話 パシフィック・ステイト (2005/12/4) 脚本:佐藤大  絵コンテ:京田知己  演出:金子伸吾  作画監督:菅野宏樹、長谷部敦志  作画監督補佐:伊藤嘉之、稲留和美  冒頭のシーン。サーフィンもリフも、自然と会話するという本質は変わらないのかもしれない。グレミコアも完全に廃墟と化していた。どれだけ探しても人一人いない、悲惨な現場。ホランドは悩み苦しむが、ケンゴウの助言を聞き入れクルーに休息を命じる。月光号に帰ってくるなり、ショックのせいで疲れ切ったエウレカはすぐさま休む。暢気に一人でニルヴァーシュに居残ったレントンに対し、グレッグはこんな時だからこそアイテムを駆使し二人の思い出を作れという。何だかエロい響きだ(苦笑)。  自分が背負っているもの決してを明かしてくれないホランドに、タルホは悩んでいた。自分たちの目的が変化しつつある今、時間をくれとホランドは言ったが、その時彼の周囲には男しかおらず、タルホは蚊帳の外だ。だがグレッグの言葉に一人悩んでいたレントンにタルホは大笑い。モノなんて大事じゃない。その人とどれだけ良い時間を過ごしたかが一番大切だとタルホ姉は有り難い大人の言葉を贈る。その時、空にトラパーダストを見たタルホは、レントンをリフに誘う。  月光号は突如不時着。リフに出るため、タルホがフライ・バイ・ワイヤーの故障とウソをついたためだ。修理に奔走したモリタ氏たちはご愁傷様(笑)。タルホは二人乗りのボードをレントンに託し、傷心のエウレカを連れて来いと励ます。一方、グレッグと話込んでいるのはホランド。レントン&エウレカという切り札を手にしたホランドにとって、エウレカをノルブ氏に逢わせることが唯一残された道だと彼は言う。  レントンとエウレカの二人は相変わらず熱愛モード全開(笑)。タルホからリフに誘われたホランドは、これが最後のリフであると断言した。それ程彼の決意は固いということか。負傷のせいか、彼のリフはボロボロに下手クソだった。だがタルホの制止も聴かずにリフを続けたホランドの瞳からは、滝のような涙が。リフ、この星、そして愛するタルホを絶対に守る。だからこそ彼は戦いに身を投じる。二人の頭上では、タルホが貸したロングボードで、レントンとエウレカが素晴らしいリフを披露していた。  かつてホランドがタルホに贈った1つの指輪は2つに割られ、二人の指にそれぞれはめられていた。そんなホランドから突然告げられた、ゲッコウステイト解散宣言。三賢人に逢うため単独で首都に現れたノルブ氏の奪還のため、彼は単独行動に出る決意を固めていた。ここからはホランドの個人的な戦いであり、クルーは巻き込めないと彼は言う。だが、クルーの誰もかもが、この艦を降りずに彼に付いて来た。解散なんてさせない、ホランドのやろうとしていることは、今まで自分達がやろうとしてきたことと変わりないんだ、それこそがゲッコーステイトなのだと、レントンの心強いセリフ。本当に心を一つにした月光号は、敵の本拠地・首都キャピトル・ヒルを目指す。
  (参考)「バイ・ワイヤ(by wire)技術:航空機や自動車などの移動体の操縦系について、従来ではケーブルやロッドなどを介していた機械的・物理的な伝達手段を、コンピュータによって電気・電子的な信号に置き換えて(主に油圧アクチュエータや電子モーターと組み合わせて)実現する技術のこと。最初に航空機でその技術が採用されたため、フライ・バイ・ワイヤ(fly by wire)と総称される」

第34話 インナー・フライト (2005/12/11) 脚本:清水恵  絵コンテ・演出:原口浩  作画監督:真庭秀明  三賢人は今がデューイの引き時と言うが、コーダのオバサンだけは違う考えだろう。そのデューイはノルブと対面を果たしていた。月光号もノルブ救出のため先を急ぐが、話があるとホランドはエウレカとレントンを呼び出す。今回ノルブに逢う目的は、グレートウォールの先に行くためだと言うホランドは、かつてデル・シエロでノルブと出逢った頃の話を始める。  SOF所属時にエウレカと逢った彼は、デル・シエロのボダラク抵抗勢力壊滅の任務につく。そして同時に、ノルブ確保も命も受けていた。だがその彼のKLFが、ノルブの力によって翻弄される。ホランドに銃口を向けられながらも、ノルブはホランドに淡々と話しを始める。サクヤというコーラリアンにより、ノルブは大地の意志によって人型コーラリアン(エウレカ)が生まれたことを知る。エウレカはスカブコーラルが人を学ぶために生まれた、いわば白紙の存在だ。だがそれを知らないデューイは、エウレカの力を使いセカンド・サマーオブラブを引き起こそうとしていると、ノルブは叫ぶ。  ノルブの言葉を信じようとしないホランドだが、ノルブが地に手をかざすと大地が隆起する(錬金術かと思ったよ藁)。そしてリフする人間であれば、トラパー、即ち大地の息吹を感じることができるはずとノルブは続ける。彼が再び気合を入れるとトラパーが大放出され、何とデル・シエロが崩壊してしまう。ノルブは、対が現れればエウレカが救われる。そして人類とスカブコーラルの対話が果たされ、グレート・ウォールへの、希望へと続く道が開かれると言い残した。エウレカと対になれるのは、もちろんレントンだ。ホランドは自分を信じろとレントンを励ます。  クルー全員のミーティング。月光号の首都への乗り込みは真正面から堂々と行ない、軍基地のインフォーマー(スパイ、密告者の意)と落ち合う手はずが整えられていた。唯一インフォーマーと接触できるタルホの代わりの操舵士に、ドギー兄さんが名乗り出る。経験の無い彼に不安は募るが、皆の力になりたいという彼の心意気を仲間達は信頼する。  ミーティングが終わり、ホランドとタルホは二人きり。未だダイアンへの想いを捨てきれないホランドだが、タルホはもう迷わない。何故なら、タルホのお腹に新たな命が宿っているから。今まで隠されていたこの事実に、ホランドは驚愕する。だがホランドは、グレートウォールの向こうにある未来を掴むまで、絶対に死ぬことはできない、そして誰も死なせないという想いを新たにした。  地下室でノルブとデューイが逢っていた。オレンジ爆弾を止めろとノルブはデューイに警告し、デューイはノルブが人型コーラリアンの対になろうとしたことを馬鹿にする。そしてデューイはノルブに新たな理想の世界(ホルグラムか?)を見せる。その世界は緑にデューイは理想の世界(ホログラフ?)にノルブに見せる。その世界は緑に覆われ、ピラミッドなどの古代遺跡と近代ビルが混在する、いわば今の地球の縮図か。それに対して、ノルブは魂魄ドライブが埋まった身体を見せつける。これがついになり損ねた者の姿だと、デューイは僅かに微笑む。だがその身体を見せつけたノルブの真意が読めない...

第35話 アストラル・アパッチ (2005/12/18) 脚本:菅正太郎  絵コンテ:寺東克己  演出:佐藤育郎  作画監督:倉島亜由美  メカ作画監督:大塚健  ゲッコーステイトがついに首都・キャピトルヒルに乗り込んだ。鳴り響く警報。デューイはこの騒ぎの原因が誰によるものなのかを悟っていた。首都の防衛ラインに真正面から突入しホランドたちは見事に突破する。だがこの場に及んで、破壊し尽くすその戦いに、エウレカは恐怖と悲しみを覚える。レントンが手を繋ぐことで辛うじて意識を保ち続けるが、逃げ出す市民たちの悲鳴に耐えられないエウレカは耐えられなず、ついに戦線から離脱してしまう。だがこのエウレカの選択に対し、タルホはそれが信じる道ならそれで良いと言い、尊重するのだった。  乱戦の中、ヒルダが「予定通り」タルホのLFOを撃ちおとし街に潜入。一方、月光号を操る大役にドギーも気合が入る。ドミニクはゲッコーステイトにやられっぱなしのこの状況に苛立つが、アゲハ隊、そしてアネモネに相変わらずイジメられて情けないよホント。ジ・エンド敗北を報告したドミニクに、アネモネはブチ切れ。優しい言葉をかけるドミニクだが、アネモネはドミニクに背を向けとぼとぼと歩き出した。ヤバイ、フラグ立ったか?タルホ、ミーシャ、グレッグ潜入した発電施設には、ティルアー・ガルデンにノルブアリとのインフォーマーからの置手紙があった。  その力を解放すべきか悩んでいたノルブの元に、ついにホランドが辿り着いた。再会を果たすなり、デューイはいきなりホランドに対し、「ノバク家の恥さらし」と詰る。なんとデューイとホランドは兄弟だったのだ!!そんなバカな(笑)。一方、もう誰も傷つけたくないと涙を流すエウレカを、レントンは静かに抱きしめ、もう戦わなくても良いと声を掛ける。だけど自分は戦う、ニルヴァーシュとエウレカとならこの戦いを終わらせられると彼は信じているからだ。  ノルブを解放したデューイは、ホランドが自分に絶対に追いつけない。そして自分のお古の女をホランドが拾ったことをバカにした。指輪をはめたホランドの拳に、ぎゅっと力が込められる。えっ、お古の女って、タルホ姉さんかよーっ。だが大衆を愚民とバカにするデューイに、ホランドは彼が自分に追いついていないと言い返す。そして直後、ニルヴァーシュが来襲。ノルブを片手に乗せ、すぐさま飛び立った。「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん。それが月光号だ」、ホランドも叫びながら飛び立った。ホランドが飛び立つのと同時に、首都が大停電に襲われる。これがタルホの作戦だったのだ(デューイの顔を見たくなかった、だって。そりゃそうか)。  見事ミッションを成し遂げたゲッコーステイトの艦内では、ノルブがエウレカの対となったレントンを見つめ、静かに笑った。てーかこのオッサン、高僧のクセにかなりファンキー(笑)。一方、三賢人に謁見の間に呼び出されたデューイの眼は、かつてないほどの冷たさを帯びていた。彼の反撃が、怖い。

第36話 ファンタジア (2005/12/25) 脚本:野村祐一  絵コンテ:山本沙代  演出:鎌倉由実  作画監督:木下裕孝、窪敏  デューイがオレンジの追加投入を決定。月光号がグレートウォールに辿り着く前に中心核を叩くことが、彼の当面の目的だ。一方、エウレカとレントンがグレートウォールを越えるための手段をノルブに問うホランドだが、ノルブはボダラ宮(字合ってないかも)まで送れと言い、そして彼は急げと警告する。恐らくホランドに残された時間は、多くは無い。  「キレイな方が良い」、ニルヴァーシュの傷を直す何気ないレントンの言葉に、エウレカは血管風の傷が浮かんだ自分の顔を気にしてしまう。そんなエウレカはギジェットにメイクの仕方を教わる。一方、ホランドはレントンを風呂に誘う。そこでホランドは、初恋の人・ダイアンとの思い出を語り始めた。  軍の管轄地でリフをする少年時代の彼(顔が妙にオッサンくさい藁)は、そこで初めてダイアンと出逢った。そしてサマー・オブ・ラブ後、ホランドはアドロックの遺品を取りに来たダイアンと再会する。父のことを何も知らなかったと嘆くダイアンの力になりたい、ホランドは電話で熱烈アタックを開始する(アクセルのジャマにも合ったが)。やがて二人は恋人同士となり(レントンも小さかったが、姉のカレシがホランドとは気づかなかったようだ)、そしてデューイの力添えもあり、ダイアンは軍の研究者となった。  だが実は、ダイアンの眼にホランドは見えていなかった。身体が壊れるほど研究に没頭する彼女にホランドは怒りを隠さなかったが、彼女が追い求めていたのは父・アドロックの姿だった。その後しばらくして、ダイアンはホランドの前から姿を消した。レントンには消えて欲しくない、エウレカを守って欲しい、そのためにレントンが信じた戦いを貫けと、ホランドはレントンに頭を下げた。続けて、「どこまで行ったのか」と、レントンに対し風呂場での尋問開始。おかげで二人はのぼせてしまう。  情けない姿を晒す二人と周囲を囲むクルーの前に、なんとド派手にメイクしたエウレカ登場!!余りにもケバケバしいそのメイクにレントン以下クルーは一瞬にして凍りついた(笑)。嫌われたと思ったエウレカはすぐさま部屋を飛び出す。追いかけて来たレントンに対し、キレイな自分を見て欲しい、その一心だったとエウレカは叫ぶ。そしてその気持ちが分かっていたのは、ギジェットだけだった。そんなエウレカに対し、メイクなんてしなくてもエウレカが大好きだと、レントンは笑顔で言うのだ。てーかマジで恥ずかしいセリフ禁止だよ!!(笑)。ここでタルホ姉登場。エウレカを改めてメイクする彼女のセンスは、さすがに元・モデルだけあって上手い。タルホはエウレカにメイク道具をプレゼントする。  さて一方、デューイはアネモネに新たな「重要な」任務を授ける(もうジ・エンドの出番は無し?)。ディスプレイの向こうに映るデューイの眼は、完全にイッちゃってます。もうコイツの野望はちょっとやそっとのことでは止められない。
   山本氏に鎌倉氏、今回の絵コンテと演出が女性だったのは、やはり女性がメイクをする時の表情や気持ちとかが、より素直に表現できるからでしょうね。そういう人選は、とても良いことだと思う。

第37話 レイズ・ユア・ハンド (2006/1/8) 脚本:大野木寛  絵コンテ:水島精二  演出・作画監督:伊藤秀樹  メカ作画監督:前田清明  ノルブ氏は臭いのか(笑)。ストナーは一連の出来事を科学、宗教の両側面から整理しようと、ベアとノルブの対談を企画する。まずベア博士、スカブ・コーラルが休眠中の知性体でありコーラリアンがコミュニケーション・ツールであること。そして軍の目的は、知的生命体のこれ以上の増加を許さないこと(情報力学、クダンの限界云々はさっぱり意味不明)だと彼は言う。そしてノルブの言うことも、ベア博士の仮説を後押ししていた。  続けて、ベア博士はキャピトル・ヒルで得たグレートウォールの情報を語る。スカブ・コーラル全てが目覚めれば、この世界の空間全てを飲み込むと言う。そうなる前に、第十環界(=グレートウォール)に辿り着かなければならないとノルブは言い、そしてデューイの野望はスカブ・コーラルの完全殲滅だと断言した。  出てきた言葉をちょっと整理。第三環界=地上世界。第七環界=生けるものの思考そのもの(=ゾーン)。第十環界(=グレートウォール)。ノルブの例え。スカブコーラル=舟、トラパー=風、魂魄ドライブ=風と我らを繋ぐもの。トラパーや人間の思考に影響を与える増幅器。うーん、やっぱ難しすぎだわ(苦笑)  オレンジによるデューイの作戦が着々と進み、再びクテ級出現(出現予想時刻もかなりの精度になっている)。そしてそこに、抗体をぶち倒す新生ジ・エンド&6機のKLF、アネモネ「リーダー」率いるアゲハ隊が、連携必殺技「バハルクス・ウェル」で一瞬にして抗体を殲滅した。艦内ではドミニクがこの事態に激怒するが、相変わらずアゲハ隊にチンチンにやられる情けなさ(--。  そしてついにデューイの演説が開始される。真実を直視せよと民衆に訴える彼は、抗体に攻撃される街の様子を映し、賢人会議の無能さを訴える。「力こそ未来!」、その言葉の直後にアゲハ隊出現し、隊長アネモネが紹介される。そして何とアゲハ構想の元、このコーラリアンの対抗組織はあのアドロックが作ったと言う。その名を出した途端、民衆も歓声を上げた。本当のアゲハ構想は、全く逆の内容だと言うのに..そしてキャピトル・ヒルが抗体の攻撃を受けるという報を受け、デューイは演説を終えた。  ゲッコーステイトでは、メディアの力でデューイのウソが真実とされ、世界がコーラリアン殲滅でほぼ固まることを皆覚悟した。ショックを受けたエウレカだが、逃げちゃダメだとタルホは言う。だがそれ以上にレントンが大きな衝撃を受ける。クダンの限界仮説の検証のため、ベア&モリタ&ソニアは研究所に戻ることになったが、ベア博士はエウレカの変化が早すぎるとミーシャに警告する。  エウレカを慰めようとして、レントンは逆に慰められる。だがこのアツアツ状態が、エウレカの変化を促しているのだろうか。そのことを裏付けるように、ノルブはホランドに語る。エウレカは今、人であろうと望み、そしてそれにより彼女の力は失われつつあると言う。それを防ぐ手段は、対となってニルヴァーシュに乗ることが重要だと言う。  帰還したアネモネこそ、人類の希望だとデューイは甘い言葉を語り、アネモネも完全に彼の言いなりになっている。キャピトル・ヒルにクテ級が現れたというのも当然ウソだ。一方、エウレカは、グレートウォールの先には未来があるという、アドロックの言葉をレントンに告げる。彼女は父のことを知っている...またしても、レントンに衝撃が走った。
   がぁぁーっ、あらすじ書いててもさっぱり言葉の意味がわかりませんよっ(苦笑)。多分字とかも間違ってるだろうし。「情報力学」とか持ち出されるのはアニメではマジご勘弁って感じです。でもま、それらの言葉の意味を深く理解するよりは、眼前で何が起こっているのかを掴んでいればもう良いかなと、今は開き直ってます。てーかそうせざるを得ないんだもんホントに...

第38話 デイト・オブ・バース (2006/1/15) 脚本:佐藤大  絵コンテ:寺東克己  演出:小松田大全  作画監督:柴田淳、内田信也  メカ作画監督:中田栄治  アドロックの存在は、レントンとエウレカを繋ぐ新たな糸。だがそれが、家族を追い求めるレントンと家族がいないエウレカのすれ違いの元になってしまった。キャピトル・ヒルでの首都防衛戦、だがこれはコーラリアンとの戦闘ではなく、首都を乗っ取ろうとするデューイのクーデターだ。ホランドは苛立つが、ハップは今自分達にできることをするしかないといさめる。  レントンはノルブ氏にグレイトウォール突破のアドバイスを求めるが、そんなことよりもレントンがエウレカとどうなりたいのかと問い返されてしまう。その言葉に過剰反応したレントンはエロ雑誌を盗み読みするが、ヒルダに取られてしまう。一方、ストナーはメディアが伝えるニュースではなく、本当の真実を伝えることを再び固く決意するのだ。  ヒルダ&マシュー、ギジェット&ムーンドギーのカップル二組はレントンの処遇について会議を開く。が、ドギー兄が「エウレカには出きるのか」と真剣に語ると女性陣は激怒しあっさり解散(笑)。エウレカは家族という存在をストナーに聞く。戦災孤児だった彼には、家族のことを知りたいというレントンの気持ちも、家族が何なのか分からないというエウレカの気持ちも良く分かる。そのエウレカを、ギジェットとヒルダが連れ出し、一方マシューとドギーがエロ雑誌を持ってレントンの部屋に突入し、部屋を改造し始める。アンタたち何なのよ!?(笑)  ホランドたちはヴォダラ宮への航路を探った後、タルホの定期検診に付き添うホランド。そこにエウレカが登場し、レントンがパパになりたい発言をかましたと誤報を入れてしまう。当然ホランドは激怒し一直線にレントンの部屋に飛び込み、共犯?のマシュー&ドギー共々ボコボコにしてしまう。ホランドの誤解を解いたあと、レントンは大嫌いだったはずの父のことを知りたいという気持ちが沸いてきたことを正直に話す。エウレカはタルホのお腹に触れ、人間はスゴイとつぶやく。  ニルヴァーシュの前で再会した二人は、お互いが悪かったと謝る。レントンはエウレカの隣りに座る資格が無いというと、何と同じことをアドロックも言っていたとエウレカは言う。主任研究員としてエウレカに言葉やニルヴァーシュの操縦を教えたのがアドロックだった。「オレがキミを守る」、それはアドロックのセリフでもあったのだ。だがサマー・オブ・ラブが起こったとき、自分はエウレカの隣りに座る資格が無い、守るべき子供達がいると言い残し、アミタドライブを抜き出し彼は消えた(現象後、コンパクドライブを奪った隊員は誰?)。アドロックはここにいる皆のことを守ってくれたのだとエウレカは言い、二人は大粒の涙を流すのだった。  父がいたから、二人は出会った。命を賭けても家族を守る。それが家族というもの。エウレカは、アドロックは自分にとってもかけがえの無い家族だったと微笑んだ。ようやく落ち着きを取り戻したところで、ストナーはレイアウト最新号の表紙をレントンとエウレカのリフ・ツーショット写真にしたいという。ここに世界の真実があると彼は力を込めて語り、二人も文句無しに同意した。  三賢人の元にデューイの手が伸びる。これは大衆に真実を隠しつづけた結果だとデューイは言う。生きた大地に人類が増えすぎたのだと言い訳する賢人を、デューイはあっさりと射殺した。一人残されたコーダはデューイの前に跪き、賢人の槍を彼に手渡した。名実ともに、デューイが最高の権力を握ったことになる。この事態に、ゲッコーステイトはどう立ち向かう?

第39話 ジョイン・ザ・フューチャー (2006/1/22) 脚本:菅正太郎  絵コンテ:菱田正和  演出:秦義人  作画監督:吉川真一  コーラリアンの本拠地・グレートウォールを目の前にして、何とフットサル大会開催決定。何でもサッカーが、グレートウォールへの道だとノルブ氏が言ったとか。これがグレートウォールを突破するための試練だとホランドが言うと、レントンは少年のように目を輝かせる。アホ二人ここに誕生(笑)。ちなみに街の名前「リバチェスタ」はプレミアリーグの名門、「リバプール」と「マンチェスター」から取ったものだと推測されます。  レントンのリフティングはなかなかのもの。で、エウレカの殺し文句に顔を赤らめる。もうお約束となりつつある(笑)。グレートウォールを突破するため、フットサルの特訓メニュー(ランニング、筋トレ等々)を作り出す。当然ハップたちは反抗しノルブ氏に詰め寄るが、彼はただ微笑むのみ。で、ちゃんとやってしまうのがゲッコーステイトの良い所というかお人好しというか(笑)。  試合開始、敵は居ないと調子に乗りまくりのレントンだが、実はドギー兄はレントン以上に上手かった。一方ハップ&マシュー&ストナーのオヤジ軍団。ストナーはノルブ氏の目的が、レントンの邪念払いにあると読んだが、要はサボっていただけだった(笑)。そしてホランドに叱られ試合に出れば、エウレカの「強引なドリブル」に吹き飛ばされる始末。情けなさ過ぎ。だがレントンのプレイには、パスが出せないという致命的な欠陥があったことが判明する。エウレカに「しっかりやれ」と叱られたレントンは落ち込んでしまった。  ジュースを飲みながら再びサボルオヤジ軍団。だがその背後に、謎のフットサル軍団現る。何とノルブ氏が連れて来たらしい。レントンはエウレカからのキツイ一言のショックが抜けきらないまま、謎のフットサル軍団との試合開始。エウレカがスライディングタックルを受けるがファール無し。激怒したレントンだが、マルセイユターンであっさりと抜かれる。ハップがドロップキックでイエローカード。アホか(笑)。FKのチャンスに、豪快にオーバーヘッドを決められる。このピンチについにエース・ホランドが出るが、前半で0-34という大差をつけられる。  ゲッコーステイトのプライドを賭けても1点取る。ホランドの作戦、それはディフェンスゼロの「全員攻撃」だ。エウレカは、レントンに信じてると呟く。レントンはエウレカの声に応えて、ついにパスを出した。二人のゴールデンコンビが冴え渡り、空高く舞い上がったボールに向けて、レントンとエウレカがホランドの顔面を踏み台にして豪快なジャンプ。ま、まさかやるのか!?この星の運命を担う二人のスカイラブ・ツインシュートが炸裂!!見事ゴールネットを突き破った!!!  とそこへKLFが襲来。月光号はすぐに発進で何とか逃げ延びた。ノルブ氏の狙い、それは「楽しい」という感情を取り戻すこと。最近難しい内容のエピソードがテンコ盛りだったこの作品。視聴者にとってもスタッフにとっても、再度胸に刻む必要があったのかもしれない。顔に靴のアザを浮かんだホランドは、再びこの地に戻りゲッコーステイト全員でヤツらと再戦すると熱弁を振るう。最後までバカでした(笑)。  一方マジメなデューイ兄。賢人の死はコーラリアンの仕業であり、唯一残った賢人のコーダにコーラリアンを討てと命じられたと彼は発表する。そしてグレートウォールに侵攻し、コーラリアンの息の根を止めると高らかに宣言した。

第40話 コズミック・トリガー (2006/1/29) 脚本:大野木寛  絵コンテ・演出:村田和也  作画監督:水畑健二  メカ作画監督:大塚健  メカ作画監督補佐:菊地聡延  これが最後の新OP。OPでは初めての女性ボーカルですが、やっぱりイマイチだな。それよりも別れを思わせる歌詞が多いことが気になった。  ray-outの写真チェック。もうすぐボダラ宮につき多忙になるのが目に見えているこの状況では、このray-outは早く刊行しなければならないのだ。月光号がボダラ宮に到着すると、なつかしのティプトリーが出迎えた。レントンたちがティプトリーに懐くのとは対照的に、エウレカはボダラクの人々と逢うのを怖がっていた。同じ星の命を持つ者としてボダラクに逢えば良い、だがそんなタルホのアドバイスにもエウレカは一歩を踏み出せない。  ボダラ宮も混乱していた。反ノルブ派(ミョウドウ派?)がボダラ宮を乗っ取っていたのだ。だが抗体コーラリアンにより、ボダラ宮に避難民が押しよせ、そしてタイミング良く聖人?の祭りが行われている隙に、ニルヴァーシュごとボダラ宮に乗り込もうという。だがその前に臭いノルブ氏が風呂場に引きずり込まれる(何と40年ぶりの風呂らしい!?)。  一方、タルホとエウレカの二人はベッドでじゃれ合い、エウレカも元気を取り戻す。新たな命を宿せる人間ってスゴイ、素直に感心するエウレカに対し、ミーシャが生物学上はエウレカも子供が埋めると言う(えーっ!?)。そのエウレカは勇気を出してティプトリーの前に姿を現した。二人をサクヤに逢わせる、それがこの星を救う唯一の道だとホランドは言う。そしてそうすればもう戻すことはできないくらい、世界は動き出すとノルブが言った。  スカブコーラルが引き起こすクダンの限界を推測に過ぎ無いとドミニクは言うが、彼らの殲滅を果たそうとするデューイの決意は固い(アゲハ構想ではその限界後のスカブコーラルの行動まで読んであったとも)。そしてアネモネをアネと呼ぶデューイに対し、ドミニクは人格あるものとして扱って欲しいと言うのだ。上司にたてつきまくりですなホント。  祭りの民に紛れたクルーたちは、サクヤの元を目指す。だがカメの置物に紛れ込ませていたニルヴァーシュが、中に潜んでいた子供たちによって起動してしまった。ホランドは仕方なく突入を命じ、巨大なカベを突き抜けた先にはボダラ宮の入り口があった。ホランドはこの入り口を防衛戦として戦うつもりだ。  中には死人の列が。ノルブ曰く、サクヤと心を共有しようと無理矢理魂魄ドライブと融合し死んだ人々の列だと言う。行き止まりはノルブの魂魄ドライブで扉を開けると、急坂でニルヴァーシュが滑り落ちてしまう。こんな地下ではトラパーがあるはずだがここには無い。今のサクヤにはトラパーは毒なのだとノルブは言う。そしてここはサクヤの寝所であり、この先にサクヤが眠っている。レントンとエウレカはニルヴァーシュを進めると、真っ暗な鍾乳洞?にやってきた。そして湖に浮かぶ一輪の蓮の花のつぼみ(?)。ノルブの魂魄ドライブが光り出す。これが本当にサクヤなのか。  新EDはヒップホップの時点で頭が拒否モードに入ってしまいました(苦笑)。絵はすごく良いのにね。

第41話 アクペリエンス・3 (2006/2/5) 脚本:野村祐一  絵コンテ:坂本郷  演出:原口浩  作画監督:真庭秀明  作画監督補佐:上石恵美  この花のつぼみがサクヤ?レントンは信じられない様子。だがエウレカには何か感じるものがあった。一方、ボダラ宮の入り口ではホランドたちが激しい攻撃に受けていた。あの高い壁のせいか、月光号への連絡を取れない。そんななか、マシューが一案を講じるが...  花からサクヤの手が伸びる。グレートウォールの先に何が待っていると思うか?人類とスカブコーラルとの対話のためにサクヤやエウレカが存在し、そしてゾーンを越える箱舟としてニルヴァーシュが存在するとしたら?そう付け加えてもレントンには分からない(オレにも分からん...)。かつてその先を覗こうとしたノルブとサクヤは辿り着けなかったのだ。エウレカは静かに花の中に入っていく。  図書館に迷い込んだエウレカは、何者かの影を追いかけ、そして白紙のノートを手に取る。そこにいたのは紫髪の少女・サクヤがいた。そう、これが40年前に世話係となったノルブが出会ったサクヤだ。エウレカの前では無邪気な少女なサクヤだが、ノルブの前ではいつだって暗い顔をしていた。そんな時、ノルブは蓮の花のつぼみをきっかけに、絶対に言葉を交わしてはならないと言いつけられたサクヤと、言葉を交わしてしまった。そして飛びっきりの笑顔を見せるサクヤ。その瞬間、ノルブはサクヤの虜となったのだ。一方、壁の反射を利用して連絡を取ろうとするマシューの策も、上空に結界が張られておりNG。苦戦は続く。  だがある日、二人が抱き合う姿が他の人間に目撃されてしまう。聖女であるサクヤと言葉を交わしたノルブは、大地と人とを繋ぐためにサクヤに選ばれた人間として、グレートウォール越えに挑む。二人が口づけを交わすと、周囲は7色の光に覆われる。だがゾーンの中で、サクヤの身体が徐々に消えてしまう。そして胸の魂魄ドライブをノルブが引き抜いたとき、サクヤの姿は完全に消えてしまった。ノルブが気付いた時には、サクヤは蓮の花のつぼみに成り代わっていた。サクヤ曰く、それは大失敗だったと言う。だが代わりにサクヤは、自分の意志を継ぐべき存在であるエウレカが生まれてくることを知ったのだ。  辛かった経験であることは間違い無い。でも後悔は無いとサクヤは笑顔で言う。そして色んな経験をして成長したエウレカが羨ましいとも。そんなエウレカならば、レントンとなら絶対に一つになれるとサクヤは言った。とその時、周囲を爆音が襲う。壁を覆っていた結界が取り除かれた。蓮の花から帰って来たエウレカの笑顔を見て(髪型も変わった)、ノルブは成功を確信していた。だが空軍の戦艦がボダラ宮に急速に接近し、ミサイルが撃ち込まれた。絶対に死なないとホランドは気合を見せるが、大ピンチであることは間違い無い。

第42話 スターダンサー (2006/2/12) 脚本:清水恵  絵コンテ:浦野康生  演出:佐藤育郎  作画監督:倉島亜由美  メカ作画監督:前田清明  この攻撃は、二人をゾーンの向こうに行かせないための攻撃だとノルブは直感する。この塔はサクヤの力で結界が張られていたが、今爆音が聞こえるということはその力を別の力に利用することをサクヤが決意したことを意味する。その目的は当然、ノルブと共に二人をゾーンの向こう側、真の約束の地へと誘うためだ。一方ホランドはこの状況を打開すべく、一案を講じるが...  お前達に出会えて嬉しかった。そう言ったノルブはサクヤと共にポロロッカ(グレートウォールに貼られた結界を一時的に反転させる)を起こすと言う。そしてその中心にある真の約束の地へと繋がるゾーンに向かって飛べと、ノルブは力を込めていった。ノルブは、サクヤはどうなるの?ノルブはそのエウレカの問いには答えず、二人の背中を押すだけだった。  ホランドの作戦が開始される一方、デューイは第4波攻撃成功の報を受け直ちにオレンジ使用、そしてジ・エンド投入を命じる。結界が消えたことで、エウレカの覚醒をデューイも読んだのだ。アネモネは何と自ら薬を打ち込むようになっていた。約束の地が何なのか、今のレントンには分からない。だがそれは、ノルブとサクヤに欠けていてレントンとエウレカにはあるものだ。その1つはニルヴァーシュの存在だが...  ホランドが空中で909に乗り込もうとする一方、オレンジが打ち込まれクテ級が出現。何とボダラクに抗体が出現するという大変な事態に陥る。抗体に取り囲まれるマシュー、だが大ピンチをホランドが救った。そしてレントンとエウレカがついにボダラ宮から脱出。ホランドはタルホと連絡を取り、すぐさまグレートウォール突入の準備を言い渡すが、そこには抗体の群れが。一方地下に残ったノルブはサクヤと40年ぶりの会話を果たす。彼女が手渡したホワイトブックの1ページには、ハートマークが刻まれていた。レントンとエウレカ、そして自分たちのために、ノルブとサクヤが力を込めるとポロロッカが発動した。  もう時間が無い。レントンとエウレカをグレートウォールに送り届けるため、ホランドたちの決死の突入が始まった。無謀にも思える作戦に、レントンは抵抗する。だがタルホは言う、二人はこの星に生きるもの全ての希望だと。そして二人が戻ってくるまで、絶対生きているとタルホは言った。その言葉にニルヴァーシュが反応し、レントンとエウレカの制止も効かずにエンジンを全開にする。  残ったホランドが奮戦する最中、何とアネモネが突撃してきた。ジ・エンドの攻撃を交わしきれず、ホランドの909は八つ裂きにされてしまった。マジかよっ。そしてジ・エンドは続けてニルヴァーシュを襲う。レントンに去来する様々な記憶。レントンはアネモネを無視してゾーンに突入した。その速度は、ジ・エンドをもってしても追いつけない。サクヤやエウレカにあって、アネモネに無いもの。それは「愛」。そんなアネモネに、ゾーンを突破する資格は無いのだ。街にはピンクの花びらが舞い落ちていた...  レントンとエウレカがゾーンに突入し、アネモネはそれが果たせなかった。緑色の景色の中、ノルブとサクヤが目の前を仲良く歩いている。そしてエウレカは、レントンと一緒なら怖くないと言い、二人も手を取り合った。とそれは夢の中の風景、レントンとエウレカが目覚め、ゾーンのトンネルを抜けた二人の眼前に広がっていたものは、何と日本列島!?えーっ、これって、「門の向こうに現実世界が存在した」ハガレンと同じ展開じゃん!?マジですかBONESさん...

第43話 ザ・サンシャイン・アンダーグラウンド (2006/2/19) 脚本:大野木寛  絵コンテ・演出:阿保孝雄  作画監督:板垣敦、内田シンヤ、吉田健一  作画監督補佐:中谷誠一、中田栄治  荒れ果てた世界に憂鬱モードのドミニク兄さん。これが、自らが望んでいた世界の姿であるはずなのに...彼は街で偶然見つけた美しいアネモネの花を、またもレントン&エウレカの撃墜に失敗し落ち込むエウレカに贈る。だが、アネモネの花言葉は「消える希望」。キスした口唇をアネモネに噛み切られ、「アタシにすがらないで」とトドメの一言を喰らってしまった。キツ過ぎ!(苦笑)。一方、レントンとエウレカは約束の地に降り立った。見渡す限りの青い空と海。だが二人にはここがどこであり、何を為すべきかが分かっていなかった。  難民の群れの中、ドミニクはアネモネをデューイの元に届けた。するとデューイはドミニクにある辞令を手渡す。その内容は、ジ・エンドの次期ライダーの選出任務。アネモネの束縛を解くまたとないチャンスにドミニクは元気を取り戻すが。途方に暮れるレントンたちは、ノルブから託された本を取り出す。そのタイトルは「地球概論」。本を開き、眼前の巨大な水溜りが「海」だとレントンたちは初めて知る。そして「約束の地」が、この地球であることも...  デューイは軍人と貴族を招いたパーティにて「新たな秩序を打ち立てる」と宣言。そしてドレス姿のアネモネとダンスするデューイは自らが人間を宇宙に導いた人間(王)の血筋を引くものだと豪語する。ダンスの曲に乗せ、軍の戦艦と月光号との戦闘は激しさを増していた。母の死と引き換えに生まれた弟ホランドを、贄の王(字違う?)として父は寵愛した。そしてデューイは選ばれし者として、大地を鎮めるための儀式に臨みそれを成し遂げた。だがそれは、父殺しの儀式だった。そして儀式を執り行ったにも関わらず地殻変動が更に激しさを増すと、デューイは王としての資格を剥奪された。そこに現れたのが、科学の王・アドロックであった。デューイは自らの運命を呪ったが、贄の王が真の王となるべく、この世界の「清め」を始めたのだ。それは自らの運命に対する、デューイの復讐なのかもしれない。  戦艦全てを撃墜したホランドの見慣れぬ戦闘服には、なにやら特殊なケーブル類が差し込まれていた。LFOとのリンクを更に強め、戦闘力を上げるためのもののようだが、ホランドの身体への負担も大きい。だがクダンの限界を迎えつつある今、デューイもスカブコーラルの中心核を見つけ出すまで後2ヶ月が自分達に残された猶予、そしてレントンたちのために少しでも時間を稼ぐことが自分達に出来る全てだとホランドは力を込めて語る。  分からない。再びそうつぶやくエウレカにレントンもイライラを募らせる。とそんな時リンクが指輪が埋まった石を拾ってくる。その指輪には「RtoE」の文字が。レントンがレイとチャールズから受け取った指輪には「RtoC(レイからチャールズへ)」の文字。そこから考えると「レントンからエウレカへ」となるが、「Return to the Earth(地球へ帰って来た)」の意味もありそうな気が。一方、久々に連隊に復帰したドミニクはユルゲンスをアゴで使い、ワルサワへ向かう。そして再び孤独となったアネモネはドミニクの名を叫ぶ...  崖を攀じ登ろうとしたレントンとエウレカだがあえなく失敗。レントンとエウレカの雰囲気も険悪の一途を辿る。だが力なく座り込んだエウレカの左腕には、緑色に輝く隆起物があった...

第44話 イッツ・オール・イン・ザ・マインド (2006/2/26) 脚本:菅正太郎  絵コンテ:寺東克己  演出:伊藤秀樹  作画監督:伊藤秀樹、吉田健一  巨大質量のガリバーがドミニクの寝所を占拠した。しかし今はそんな動物のことよりもアネモネの代わりを探す方が先決だが、天候不順のためワルサワ上空で立ち往生を食らい、ドミニクは焦る。一方、同じく焦りを見せているのがホランドだ。ボロボロになりながらも、彼はなお戦おうとする。前話で彼が乗っていた機体は、リミッターを外したLFO。常人には到底乗りこなせない機体に乗って、彼は戦っていたのだ。モリタ博士はこのままではホランドは死ぬと警告するが、タルホは最後の一瞬まで諦めるわけにはいかないと言った。彼等二人の信念は固い。  ジャングルを行くレントンとエウレカ。ギクシャクした雰囲気は続いていた。ジャングルを抜け絶壁まで辿り着いた二人の前には、大空に伸びる柱の影を見る。一方、ようやくワルサワに降り立ったドミニクは、その荒廃ぶりに驚愕していた。これが没落した塔州の馴れの果て。ユルゲンスは車を止めて外に出る。彼はこの地の出身であり、妻と娘を失ったのだ。だが部下からそれを聞いたドミニクは、それがどうしたと突き放つ。戦争で家族を失ったのはお前だけじゃない、ドミニクは噛み締めるように言った。  地図を見るレントンに対し、モーリスはどこでも一緒だと冷たい。そしてどーせここから出られないと、無感情に言う。今までのように何とかなるとレントンは笑顔で言うが、ホランドも皆もいない、エウレカも元気が無い、今までとは全然違うんだと、珍しくモーリスはレントンに対し怒りを顕わにする。そんな時、メーテルとリンクが果物を取ってきた。だがモーリスは、メーテルから受け取った果物を海に投げ、ママ・・・と呟いた。  ドミニクは巨大な屋敷に到着する。彼を迎えたのは、ノバク財団のデッカードという怪しい老人だった。彼はアネモネをドミニクに託した人物だった。まずドミニクが誘われたのは、アネモネの代わりとなる少女たちが幽閉されている部屋だった。少女たちの表情は皆、暗く沈んでいる。一方の地球では、食事もそこそこにエウレカは立ち去ろうとする。思い立ったレントンは、ここにいて欲しいとエウレカに叫ぶ。だが肩に手を掛けたレントンに、触らないでとエウレカはキツイ一言。こりゃヤバイよマジで。  次にドミニクたちは、次期アネモネ制作実験室に入る。数体のアネモネ候補の顔は、皆エウレカと同じ顔つき、同じように無表情だった。そして薬が投与実験を行うも、耐性不足で警告音が鳴り響く。余りにも無残な光景に、ドミニクは嘔吐してしまう。薬物への耐性も、ゾーンの耐性も特別に高かったアネモネ。彼女もまた、こんな苦しい実験の被験者となっていたのだ...  ドミニクはアネモネの代わりとなるものはいなかったとデューイに報告した。自分も戦争で家族を失った。だからこそ孤独なアネモネを救いたかった。だがアネモネを救うために、他の誰かを選ぶことなどできない。嘆き悲しむドミニクに、ユルゲンスはray-outの特集・ノルブとグレッグ博士の対談記事を見せる。ユルゲンスは、デューイが全ての人民を巻き込むことを承知の上でこの戦いを選んだのかとドミニクに問い掛ける。ドミニク無言、それが彼の答えを表していた。  レントンはホランドから受け取っていた荷物を開ける。中から出てきたのは一丁の長銃。これには何の意味があるのか?だがその直後、エウレカがついにいなくなってしまった。モーリスはエウレカを探しにジャングルに入り、レントンも後ろから追いかける。すると森の奥で、左手を鈍く輝かせるエウレカがいた。だがその光景を皆に見られたエウレカは、思わず逃げ出してしまう。  ユルゲンスたちは、トレゾア技研に向かうように命じられる。月光号のクルーと、彼らを匿う研究員全員を捕獲せよとの任だ。ユルゲンスはその命に従うように見えるが、先のray-outを見せた件が気になる。そしてドミニクは、僕は決めたと呟いた。抗体を倒しつづけるアネモネに、笑顔が戻る日は来るのか。

第45話 ドンド・ユー・ウォント・ミー? (2006/3/5)
第46話 プラネット・ロック (2006/3/12)
第47話 アクペリエンス・4 (2006/3/19)
第48話 バレエ・メカニック (2006/3/26)
第49話 シャウト・トゥ・ザ・トップ (2006/4/2)
最終話 星に願いを (2006/4/2) #45 脚本:野村祐一  絵コンテ:桑名郁朗  演出:小松田大全  作画監督:桑名郁朗、小松田大全、松島晃、吉田健一  レイアウト作画監督:桑名郁朗
#46 脚本:大野木寛  絵コンテ:菱田正和  演出:佐藤育郎  作画監督:柴田淳、内田信也、土岐義芸  メカ作画監督:大塚健
#47 脚本:菅正太郎  絵コンテ:寺東克巳  演出:原口浩  作画監督:真庭秀明  作画監督補佐:上石恵美
#48 脚本:野村祐一  絵コンテ・演出:村田和也  作画監督:倉島亜由美  メカ作画監督:中田栄治  メカ作画監督補佐:岡山思葉子
#49 脚本:佐藤大  絵コンテ:京田知己  演出:阿保孝雄  特技演出:村木靖  作画監督:水畑健二  メカ作画監督:前田清明
#50 脚本:佐藤大  イメージスケッチ:吉田健一  絵コンテ:京田知己  演出:京田知己、佐藤育郎  作画監督:千羽由利子、倉島亜由美、桑名郁朗  メカ作画監督:中田栄治、大塚健  総作画監督:吉田健一  いやー、もろもろの事情で1ヶ月間この番組の視聴が完全に置き去りになってました(苦笑)。つーことで最終回まで一気に視聴。最終回を見終わってまず思ったことは、レントンとエウレカが結ばれて良かったっつーことです。   この作品を一言で言い表すならば、どんな言葉が相応しいでしょうか?もしそんな問いがあるのなら僕は「愛」と答えます。照れくさいけど(笑)。ラストの月に描かれたハートマークは、その答えが正しいことの何よりの確信になりました。レントンとエウレカはもちろんのこと、ホランドとタルホ、ドミニクとアネモネ、チャールズとレイ、みな二人の間には愛がありました。正確に言えば、ドミニクとアネモネはまだ愛まで至っていない「恋」なんだと思うけど、それ以外のカップルはみな家族としての愛情に満ち溢れていた。この作品はレントンとエウレカが、人間とコーラリアンという異なる種族であったり、その他様々な障害を乗り越え結ばれて行く「愛の物語」だったと、今再び確信しました。  そんな愛の物語だったこの作品を支えたのは、京田監督以下ボンズの精鋭スタッフたち。ハガレンその他、ボンズ作品はクオリティが高いというイメージを前々から持っていましたが、今回はハガレンでは余り見られなかったメカアクションについても最高品質のアニメーションを提供してくれましたね。何と言っても毎回毎回板野サーカス全開だったしね(笑)  また若手が多かったキャスト陣もよく頑張ったという評価を与えることができます。特に三瓶さんと名塚さん、二人とも「だぁ!3」の時と比べると本当に上手くなった。それと絶対に忘れちゃいけないのが藤原さんと根谷姉のベテランの味ですね。ハガレンの時もそうだったけど、また彼らのファンになってしまいました(笑)。  ということで内容的にはとても満足です。最後に1つ苦言を呈するならば、やはり日曜7:00という時間帯はどーだったのかなと。生では見ない僕としては時間帯ははっきり言ってどーでも良いのですが、このような残虐シーンも多いアニメを日曜の朝イチに見てしまったら、その休日が一日中憂鬱になっちゃう人もいたんじゃないでしょうか。ま、余計な心配っちゃそうなんですけど、(結局4月からは普通の番組になるようですし)この時間帯にアニメが定着するのはなかなか難しいかもしれません。


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