トリニティ・ブラッド ~感想~

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<スタッフ>
原作:吉田直  監督:平田智浩  シリーズ構成:平田智浩・冨岡淳広・角川スニーカー文庫編集部  キャラクターデザイン/ビジュアルワークエンハンサー:中嶋敦子  メカ・プロップデザイン:鈴木信吾  プロダクションデザイン:小林誠  音楽:江口貴勅  アニメーション制作:GONZO
<キャスト>
アベル・ナイトロード:東地宏樹  エステル・ブランシェ:能登麻美子  トレス・イクス:中井和哉  カテリーナ・スフォルツァ:本田貴子  ウィリアム・ウォルター・ワーズワース:大川透  ケイト・スコット:生天目仁美  セス:松岡由貴  イザーク・フェルナンド・フォン・ケンプファー:藤原啓治  ディートリッヒ・フォン・ローエングリューン:鈴村健一  アレッサンドロXVIII:藤田圭宣



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第1話 Flight Night (2005/4/28) 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:平田智浩  演出:土屋浩幸  作画監督:中嶋敦子  原作は未読。OP、歌はBUCK-TICKということでどうなることかと半ば怖がりながら(笑)見てたのですが、昔どこかで聞いたことのある曲でした。って実は有名な歌なのかも。絵的にはキャラ紹介がメインのように見えましたが、深いところまでは現段階ではよく分からないです。  いきなりの大空中艦隊戦、(もう2年前の作品となってしまった)LAST EXILEと比較しても、3D物体のCGっぽさがほとんど感じられなかったところが特筆すべき点かと。艦隊戦はGONZOの得意分野の1つとしてすっかり定着したと言ってよいでしょう。もう1ついきなりのドジっ娘スチュワーデス・ジェシカたん、中嶋敦子と言えばやっぱり女の子キャラだと思ってるワタクシですが、その中でも彼女が描くストレート&ロングのキャラは最高に良いと思います。  ストーリーはヴァチカンvs薔薇十字騎士団(ローゼンクロイツ・オルデン)に世界の敵・コントラムンディの構図がほんの少しだけ見えただけ。その他、カテリーナとフランチェスコの対立も見えたけど、まだまだ十分に整理できてない状態かな。でも何とかついてゆくつもりです。EDは中嶋敦子渾身の作品に仕上がっていたかと。久々に聴いた種さんの曲もGOOD。

第2話 Witch Hunt (2005/5/5) 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:小島正士  演出:原田孝宏  作画監督:田中孝弘  魔女っ娘エリスの力によってアベルが見た悪夢。長身の男性と、男性の手につかまれた赤い髪の人物(女性?)が登場。長身の男性はカイン・ナイトロード、苗字が同じということはアベルの兄貴なのか。一方、「マイナス要素」と評された赤い髪の人物の素性は全く分からん。まだ今の段階でこの悪夢の全てを理解するのは難しいね。  「ガンスリンガー」トレスがマシンであることは知っていたけど、任務とあらば仲間であるはずのアベルを殺しかねないことがよく分かった今週の展開でしたね。だがその一方で結局はエリスを見逃したわけで、マシンには備わってないはずの「度量」があったことも見逃せない事実です。  今週のゲストキャラ・魔女っ娘エリスは川上さん。こうやって毎週ゲストキャラ出してくれるとうれしいんだけどね。それから一番肝心なことですが、能登さん登場はいつですか?(笑)

第3話 The Star Of Sorrow I. City Of Blood (2005/5/12)
第4話 The Star Of Sorrow II. Hunters’ Banquet (2005/5/19)
第5話 Yesterday, Today And Tomorrow (2005/5/26) #3 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:斉藤哲人  演出:千葉大輔  作画監督:江森真理子
#4 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:斉藤哲人  演出:水本葉月  作画監督:小林利充
#5 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:平田智浩  演出:加藤茂  作画監督:二宮常雄  演出助手:中島大輔  「キミは、イシュトヴァーンの星なんだよ」(byディードリッヒ)、ってホントに★型の痕があるのねエステルちゃん。  さて、3話でようやく初登場のヒロイン・エステル、母親のように慕っていたローザ司教が殺され復讐に燃える彼女を中心にストーリーが展開された3、4話を見て、トリブラの世界設定もようやく理解できてきた感じ。忘れないうちに書き留めておく。世界はヴァチカン(テラン)VS帝国(メトセラ=ヴァンパイアが支配する国家)、ヴァチカンと帝国の狭間にあるのが今回の舞台となったイシュトヴァーン。そしてヴァチカンと帝国に戦争をさせようとしているのが、第3勢力のローゼンクロイツ(第1話で書いた内容は間違いでした(笑))  エステル、そしてイシュトヴァーンのボス・ハンガリア候ジュラ、彼らの復讐劇は双方に取り入っていたが実はローゼンクロイツの手先であったディートリッヒの筋書き通りだった。アベルの活躍により星(ジュラの先祖と彼の妻・マーリアが遺した、月面から地球にマイクロウェーブとして電力を送る中継衛星)による世界壊滅の危機は避けられたが、3者による対立には終わりが見えない。(冒頭のセリフも、2つの星をかけたんだろうね)そして星を止める際、軍人としての過去を利用したようなフシがあるアベル、まだまだ謎も多い。  5話:身分証をなくしてヴァチカンに入れないアベル&エステルを救った、大人の魅力(色気?)溢れるアベルの同僚・ノエル・ボゥ。演じていたのは大原閣下、ハチクロの理花やこのノエルを見ると、「大人の恋をする大人の女性なら大原さん」てな感じで、業界内で1つのポジションを確立したと言えそうですね。  しかし5話のハイライトは何と言っても、実はエステル以上の萌え娘だった10年前のカテリーナ。何故か声は川澄さんだったし、どうやったら今のようなきっついお姉さまになるのか、誰か説明して欲しいよホント(笑)。そのカテリーナとアベルの絆の深さ、そしてエステルの優しさが溢れていた今週は、正に嵐の前の休息といった趣の回でしたね。だがAXがすぐにまた、激しい戦いの中に身を投じなければならないのは間違いの無いことだ。

第6話 Sword Dancer (2005/6/9)
第7話 Never Land (2005/6/16) #6 脚本:ほそのゆうじ  絵コンテ・演出:関野昌弘  作画監督:秋山由樹子  作画監督補佐:村松尚雄
#7 脚本:吉村清子  絵コンテ:小島正士  演出:唐戸光博  作画監督:岡辰也  #6の主役はソードダンサー・ユーグ。コイツは一応AXのメンバーらしいが確か先週行方不明ってケイトが言ってたヤツでしたっけか。何にせよ、アベルとエステルの両人が出てこない回は観方が難しいな。コイツ一人で四都市同盟(アムステルダム、ブリュージュ、ブリュッセル、アントワープ)のボス・カウントフォーの内紛に巻き込まれたユーグはその力でアムステルダムのヴァンパイアを一掃。強すぎデス(苦笑)。  そんな彼の扱いにカテリーナ様も困り果てている様子で、彼の存在はAX内部における最大の不確定要素といえるかもしれませんね。それから6話のゲストキャラのシスター・アグネスは桑島さん。一命を取り留めたアグネスにユーグは十字架のペンダントを置いていくラストは心地よい余韻を残しましたね。  #7)ダンデライオン・レオン、アベルにボケっぷりと双璧を成すほどガキんちょな思考回路を持つ一方で、人情味もある性格を持つこの「オジサン」も、これまでに登場したAXメンバーに負けず劣らず味のあるキャラクターだと思います。7話のゲストキャラのピーターとウェンディは釘宮&田村ゆかりん。アルフォンス以来、釘宮さんはすっかり男の子キャラが定着しつつあると思う今日この頃です。最後に、子供たちを妖精ヴァンパイアに変えたバレー教授の生死が不明な点は一応気になるのでここに書き留めておこう。

第8話 Silent Noise (2005/6/23) 脚本:ほそのゆうじ  絵コンテ:小寺勝之  演出:佐土原武之  作画監督:梅津泰臣、Kim Yoon Joung、嶋田俊彦  「カテドラル(cathedrale):リスト教で、司教の座席が設けてある聖堂。その司教区の中心。司教座聖堂。大聖堂。カセドラル。ドゥオモ。ドーム。」(by広辞苑)。マジで用語の解説をつけて欲しい(苦笑)  バルセロナでのカテドラル倒壊事件で、カテリーナはアベルに調査を命じる。現在ローマは大司教来訪の式典準備のためAXの人員を割く余裕は無いのだが、それでアベルが派遣されるということは要するにアベルはローマには「用無し」の烙印を押されたようなもので、ちょっと可愛そうではある(苦笑)。で、バルセロナへの調査はアベルが無駄遣いしないよう、監視役としてノエルも同行することに。大原さやかファンのオレは思わず狂喜乱舞(笑)。  で、ノエルはノエルでアベル以上のやり手。捜査の一環だと経費を使いまくって太陽と情熱の街を満喫。終いには酔っ払ったノエルがアベルに迫る。「いつもアベル君のことを心配してる」。だがアベルには彼女の気持ちを受け止められるだけの度量が無かった。いや、度量だけの問題では無く、愛する女性を失った過去が恋愛に対して前を向こうとする彼を押し留めているのかもしれない。  二人はサグラダ・ファミリアとドメネック製薬に別々に潜入捜査。アベルの前に現れたのはバレー教授の亡骸と、ローゼンクロイツオルデンのケンプファー。バレーが作り上げたパイプオルガンと連動し、破壊の限りを尽くす「サイレントノイズシステム」により、ケンプファーはバルセロナを街ごと破壊すると言う。彼がオルガンを弾くと同時に地響きに襲われるバルセロナ、ノエルの身にも危険が迫っている。  クルースニクを発動したアベルは込み上げる怒りを全開にしケンプファーに襲い掛かるが(こんな彼の表情は初めてだろう)、ケンプファーはアベルの相手をしているヒマは無いと言い残しあっさりと逃亡。直接的な描写は無かったものの、ラストのアベルの嘆き方を見ると、やっぱりノエル嬢の命も散ってしまったのか。あぁ...

第9話 Overcount I. The Belfry of Downfall (2005/6/30) 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:植田秀人  演出:千葉大輔  作画監督:鳥宏明  涙に濡れたアベル、嘆きの咆哮。やはりノエルは死亡、バルセロナから戻ってきたアベルは涙雨が止まないローマの街をあても無く彷徨い歩く。その姿はただただ、痛々しい。懸命にアベルを探し、ようやく彼を見つけ出したエステルはすぐさま傘を差し出すが、それも彼の心の癒しにはならなかったことが後に分かる。  夜闇の中、アベルは銃とIDをカテリーナに差し出した。AXを辞める、それが彼の決断。いや、複数の選択肢から1つを選び出すことを決断だとすれば、最早抜け殻となってしまった彼は決断を下したのではなく、もう派遣執行官を続ける気力がゼロになってしまったが故の必然だった。カテリーナもアベルと同じく失意が深いはずだが、そんな彼女と交わした10年前の約束(その全ては分からないが)を果たすことよりも自らリタイヤを選んだことも、アベルのショックの大きさを思い知らされる。  ローゼンクロイツの犯行予告に、デステ大司教が贈呈した鐘楼が関わっているの疑いを持ったAXが式典に乱入。だがデステが鐘を鳴らしても何も起こらない。聖下の前で式典を汚したと、フランチェスコはカテリーナを詰る。しかしおそらくはローゼンクロイツの手先であるデステの不敵な笑みを無視することはできない。にしても、何故鐘にAXが疑いを持ったのかが分かりにくかった。多分犯行予告時刻が式典で鐘を鳴らす時刻と重なっていたんだろうと理解してますが。30分じゃやっぱり短いか?

第10話 Overcount II. Lucifer’s Choice (2005/7/7) 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:佐野隆史  演出:近藤広隆  作画監督:田中孝弘  カテリーナは謹慎処分、AXは解体の危機。だが向かい風に簡単に屈するような彼らでは無い。ユーグが持ち込んだのはノエルが命を賭して掴んだサイレントノイズの全貌、これでデステの復讐を止められる可能性が出てきた。残るはアベルの復活、その役目をエステルは見事に果たす。彼女からカテリーナやAXのメンバーと別れの危機が迫っていることを聞いたアベルは、ようやく暗いトンネルから抜け出す決意を固めた。  世界の新たな創造主とならん、大いなる野心を抱くデステをローゼンクロイツオルデンは見事に利用。ケンプファーはデステの姿に成り代わり、カテリーナの命を奪おうと近づく。だがそこに、カテリーナの危機を救うべく復活したアベルが登場。ケンプファーがその姿を表し、クルースニクを発動したアベルと激突する。  ヴァチカン教会のオベリスク(方尖塔)の中に、サイレントノイズが仕組まれていた。AXのメンバーがサイレントノイズを破壊しようとするが、クラゲの化け物が彼らの前に立ちはだかる。アベルはカテリーナの楯となり、ケンプファーの放った「ベリアルの矢」の直撃を受ける。深手を負ってしまったアベルだが、クルースニクの稼働率を80%に上げ、その力を更に強烈なものとする。黒い翼を羽ばたかせるその姿は正に魔王・ルシファーそのものだった。  クルースニクを前にしても冷静なケンプファー。だがクルースニクの力は彼の想像を越えており、追い込まれたケンプファーは自分の命を奪うよう、アベルに告げる。だがアベルの振り放った死神の鎌は、ケンプファーの身体からそれた。「もう誰も殺さない。罪を償う」、その約束こそが、今のアベルの生きる力そのものなのかもしれない...  一方、デステがサイレントノイズを発動させローマは崩壊の危機に陥るが、教授たちが見事に阻止。大きな危機を乗り越えたヴァチカンだったが、クルースニクから元の姿に戻ったアベルは額から血を流し、力尽き倒れた。泣きながらアベルを抱きかかえるカテリーナ、そしてヴァチカンの十字架の上からローマを見下ろしているのは、アベルの兄・カイン。彼の登場により、物語は更に複雑さを増しそうだ。    3週に渡るサイレントノイズを巡るエピソードでしたけど、僕はエステルの動かし方(セリフ)に不満が残りました。(今のところ)特別な力を持たない彼女ができることとすれば、確かに落ち込んだアベルを救うことだけだったのかもしれないけれど、とにかくそのシーンが余りにも軽すぎたように思えた。ノエルを失ったアベルのショックは、エステルが2、30秒程度声を掛けたくらいで立ち直るような小さいものじゃ無かったはず。同じように愛する人を失った過去があるエステルだからこそ、彼女だけにしか言えない言葉がもっと他にあったのでは無いかと、そう思いました。

第11話 From The Empire (2005/7/14) 脚本:吉村清子  絵コンテ:鈴木信吾  演出:土屋浩幸  作画監督:小林利充  街のチンピラを軽く蹴散らした女、アスタローシェ。帝国からやってきた誇り高きこの女性騎士を、早速アストと愛称で呼ぶアベルが僕は好きだ(笑)。ヴェネツィアで発生した殺人事件を共同で捜査することになったこの二人だが、アストは「テランの助けなどいらない!!」と、アベルの力など毛頭借りる気はナッシング。そんなアストを演じるのは、早くも2005年アニメ界・助演女優賞間違い無しの、我らが根谷美智子姉である。  それにしても彼女、本当に売れっ子だよなぁ。彼女の出演作を見ていくと、軽いノリの作品よりも寧ろストーリーの深さで勝負する、言ってみれば重い作品が多いことが1つの傾向として挙げられると思う(クロノ、ハガレン、エウレカ等)。そしてこれらの作品で演じた彼女のキャラクター(サテラ、ホークアイ、タルホ)に共通して言えるのは、際立つ個性を持ちつつも主役たちを懸命にバックアップする、ということ。これは人間一人の力では為しえることは極々限られるというメッセージを反映したものであり、ある意味で現代という時代が根谷さんの演じるキャラクターたちを作ったとも言える。逆に言えばそういったキャラクターを演じさせるには彼女が最も適しているという結果が、今の状況そのものなのだろう。  根谷美智子談はここまでにして本編に戻ると、かつてアストの相棒は今回の犯人のザグレブ伯・エンドレに殺されてしまった。しかもアスト自身が人質に取られてしまったが故に。だが因縁浅からぬこの相手へのリベンジを、アベルとのナイスコンビでついに果たすことができた。今後彼女の出番が再び訪れるのか??思い起こせばメインキャラじゃなかったはずのサテラも何時の間にか主役以上に目立ってた(しかもこの作品と同じスタッフが作ってた)が、何せ数多くのキャラが彩るこの作品ではちと厳しいかもね(苦笑)。

第12話 The Ibelis  I. Evening Visitors (2005/7/21)
第13話 The Ibelis  II. Betrayal Blaze  (2005/7/28) #12 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:斎藤哲人  演出:唐戸光博  作画監督:佐光幸恵
#13 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:佐野隆史  演出:宮田亮  作画監督:日向正樹  #12)自由都市カルタゴを訪れるカテリーナ様の目的は、先日のローマ事件により不安に陥った諸侯を鎮めるためだとか。だがいきなり建物が火災に襲われ、そしてイオンという帝国のヴァンパイア(貴族)がカテリーナの前に現れた。だが聖旨(=皇帝の勅命という意味)を持つと言う彼を、トレスは銀の弾で撃ってしまう。せっかくの帝国からの接触を発砲という形で応えてしまった事実は、後にどう響くのか。  都市上空を物々しく覆う異端審問局の戦艦。局長のブラザー・ペテロ以下、審問局はカテリーナを襲ったヴァンパイアの捜索を名目にこの街にやってきた。ヴァンパイアの隠れ家を発見したAXは、アベルにある作戦を任せる。彼の力になりたいエステル。だが、アベルはその申し出をキッパリと断り待機を命じた。時を同じく、審問局も既に隠れ家の情報を掴んでいた。これもまた余りの手際の良さであるが...  イオンが潜む隠れ家にやってきたのは何とエステル。彼女はアベルの申し付けを破り、単身隠れ家に乗り込んだのだ。5ヶ月の訓練により、彼女も一人前の戦闘員となっていたがイオンの友人・ラドゥに隙を突かれあっさりと捕まってしまった。しかしそこにアベルがやってきた。エステルの身を取り戻した彼は、そのエステルの頬を引っ叩く。命令違反を犯した部下に対する、上司としての毅然とした態度。戦いを重ねたことにより、彼の責任感が増した何よりの証拠だ。  直後、隠れ家が審問局の戦艦による爆撃に襲われる。帝国からの勅使であるイオンをエステルに託し、アベルは自ら審問局の追撃の楯となる。だがペテロとの一騎打ちに敗れ、アベルは崖から海に転落してしまう。  #13)OP曲が2番になってた。Betrayal Blaze、「裏切りの炎」とでも訳すのが正しいのか。イオンの傷は思いのほか深く苦痛に顔を歪ませるが、エステルの助けを誇り高き貴族である彼は、テランに触れられたくないと撥ね退ける。だがエステルも負けじとイオンを生意気なガキなんぞ手当てしたくないが足手まといだから仕方無いと、ハッキリと言い返した。そして彼の深い傷を見ると、彼を乱暴に扱ったことを素直に謝る。こんなところが、彼女の魅力なのだ。  だが直後、2人の前に銃口を向けながらラドゥが歩み寄る。そう、彼こそが火災を起こしカテリーナとイオンの会見を妨害した張本人。「我ら炎によりて世界を更新せん」、その言葉は4話であのディートリッヒがエステルに言い残した嘆きの星の自戒コード。ということは、彼もまたローゼンクロイツ・オルデンの手先か。その時、船に乗り我らがアベルが登場。が、ラドゥの発砲にあえなくダウン。イオンとエステルもこれまでか。だが続けて、審問局副長・パウラが現れラドゥに不意打ちを食らわす。そして彼女の更なる一撃に深手を負ったラドゥは自ら海に身を投げた。  アベルはカテリーナとイオンの会見を実現させるべく、エステルとイオン、そしてオマケに武器を落としてしまったオマヌケ!?なペテロを乗せボートを駆る。カテリーナを襲った(と審問局は思い込んでいる)イオンをAX自らが保護している事態を審問局は重要視し、カテリーナの身柄、及びこのカルタゴを審問局の観察下に置いた。  身体は驚異的な回復を見せていたが、かけがえの無い友人に裏切られたイオンの心の傷は深い。一番近くにいたはずの自分が、ラドゥのことを一番分かってなかった。彼を殺したのは自分だとイオンは自分を責めたてる。だが同じように、仲間に裏切られた過去を持つエステルは、イオンのそばにいると優しく励ます。この2人に、テランとメトセラを越えた絆が生まれた瞬間だ。  海に身を投げたラドゥだったが、彼もまた傷を癒し復活の時を伺っていた。そんな彼をフランベルクと呼び、近づいてきたのはあのディートリッヒ。ヴァチカン、帝国、そしてローゼンクロイツ・オルデン。3勢力入り乱れての激突は目前だ。

第14話 The Ibelis  III. A Mark Of  Sinner (2005/8/4)
第15話 The Night Lords I. The Return Of Envoy  (2005/8/11) #14 脚本:冨岡淳広  絵コンテ:小島正士  演出:山名隆史  作画監督:藤井真澄  作画監督補:小林利充  エフェクト作監:関野昌弘
#15 脚本:吉村清子  絵コンテ:斉藤哲人  演出:千葉大輔  作画監督:鈴木信吾  #14)「mark of sinner:罪の刻印」とでも訳すのが正しいのか(後に正解であることが判明)。いきなり異端審問局の戦艦が暴走開始。この異常事態の中、イオンはこの混乱に乗じてカテリーナの元を目指すことを提案し、そしてブラザー・ペテロに道中の護衛を依頼する。カテリーナとの会見が不調に終わればクビを差し出すとも言ったイオンの覚悟を聞き、男・ペテロは敵であるはずのイオンを守ることを決めた。一方、ディートリッヒは同志であるはずのラドゥをコケにしまくり。彼はラドゥにラストチャンスを与え、そしてガスマスクと黒衣を纏ったアオトイエーガー(中身はヴァンパイアの死体)にカテリーナを襲わせた。だがカテリーナの危機は何とかシスター・パウラが救った。  無免許娘・エステルの爆走で何とか大通りに辿り着いたアベルたちの前に現れたのは、巨大戦車に乗ったラドゥだった。戦車の攻撃をペテロが身を呈して防ぐ。だが巨大砲の一撃でペテロが倒れ、そしてイオンの身体からも大量の血が流れた。思わずエステルは悲鳴をあげてしまう。しかしその直後、イオンの血を吸い取り、アベルはクルースニク形態に遷移した。クルースニクにはラドゥの攻撃も全く効かない。空に舞い上がったアベルはすぐさまラドゥに急速接近し、全力で死神の鎌を振り下ろす。勝負は決した。  だがクルースニク形態のアベルは思わず倒れたイオンに近づいてしまう。これはクルースニクの習性なのか!?「来ないでーっ」、エステル再び絶叫。アベルはエステル嬢に嫌われてしまいました。帝国とヴァチカンが進むべき道は世界の敵=ローゼンクロイツ・オルデンを倒すこと、それなくして世界の安寧はあり得ないとカテリーナはイオンに語った。アベルとエステルはヴァチカンの使者として帝国に赴くことになったが、アベル本人はエステルに謝り、そしてあの姿を「罪の刻印」だと語るのだった。  #15)キャラの絵に繊細さが不足気味。さすがの本作にも中だるみは避けられない運命なのか(涙)。アベルとエステルはヴァチカンの使者として帝都・ビザンチウムにやってきた。だが肝心のアベルはゴミ箱に捨てられた食べ物を食べてしまい「食あたり」に苦しんでいた。てかアホかコイツは(笑)。  帝都に降り立ったイオンとエステルは祖母であるモルドバ公邸の庭を二人並んで歩いていた。良い雰囲気にイオンは意を決して告白するも、アベルのボケによって見事つぶされてしまった。だが公邸の中に足を踏み入れた彼らの前には、何人ものメイドが殺されていた。そしてモルドバ公本人までも...襲ったのはあのアオトイエーガーだ。エステルは何とかアオトイエーガーを倒したものの、彼らには時限爆弾が仕掛けられていたが、それに気づいたアベルが二人を連れて館の窓にダイブし、何とか危機を脱した。  館から脱出したイオンたちは皇帝直属の部隊、そして隊のボス・バイバルス卿に囲まれる。イオンは何と今回の事件の犯人だと、濡れ衣を着せられてしまった。ここで再びアベルが機転を利かし逃亡を図る。彼らの行き着く先は、あのキエフ公アスタローシェの元だった。心待ちにしてたアスト姉の再登場である。  アスト姉は精一杯のもてなしをする。やはり彼女はテランと心交わした最初の人物だけはあった。彼女はエステルとお風呂を共にする。アストは言うまでも無いが、意外とエステルのプロポーションも良いですな(笑)。一方のアベルは何と皇帝が居座る宮殿に潜入し、皇帝と直接対面したのだ。そこで彼は皇帝アウグスタ・グラディカに向かい、「あなたは誰何ですか?あなたは本当に皇帝陛下なのか?」と問いただす。ややうろたえる皇帝のはずの女性。アベルは一体何を知っている?  そういえばアベルたちの乗った戦艦を見上げていた少女の名はたぶんエンディングにあったセス・ナイトロード、ってナイトロードってことはアベルの妹か?しかもこの少女、(どのエピソードだったか忘れたが)以前皇帝の玉座に居たよね!?更に皇帝の声・天野さんの役名は「ミルカ・フォルトゥナ」、イオンの祖母その人である。この帝国内部の人間関係も複雑で、そのカギをどうやら主役であるアベル本人が握っているようだ。

第16話 The Night Lords II. Twilight  Of The Capital (2005/8/18) 脚本:吉村清子  絵コンテ:佐野隆史  演出:土屋浩幸  作画監督:田中孝弘  前回の事件のショックでイオンに元気が無い。そんなイオンを挑発するアスト姉、これが彼女なりの励まし方だったのかどうかは微妙なところだが、イオンが元気と誇りを取り戻したことは確かだった。アストは皇宮での御前会議でイオンの潔白を訴えるべく、証人たるアベルを引き連れ館を出た。一方イオンは下町に用があるといい、こちらもエステルと共に出発した。  皇宮ではアストの叔父の主席枢密司・ディグリス公スレイマンが出迎える。イケメンのディグリス公を前に、このアスト姉も顔を赤らめる。くーっ、これは萌えるしかないっ(笑)。だがディグリス公も今回の件について、既にテランが絡んでいるとの情報を入手していた。主席枢密司である彼はこの事件を解明する大役を担うことになるという。そしてアストの力を借りることになるとも。どうなるアベル。皇宮ではついに皇帝が姿を現した。  一方イオンはエステルを引き連れ、下町を彷徨っていた。要するに迷子である(笑)。イオンがまず疑ったのは自分とともに帝都に帰艦したミマール、イオンを帝都に送り届けてくれた人物だ。一向に目的地に辿り着かない現状に業を煮やしたエステルがイオンから地図を奪うが、帝国の文字が読めない彼女では更に事態を悪化させるだけでした。  そんな二人の前にお茶売りの少女が現れた。相手にしないイオンだが、彼女の押しの強さに負けお茶を購入。そしてこの街を知るセスの案内で、目的のミマールの家に辿り着いた。だがそこにはまたしてもアオトイエーガーの姿が。当然ミマール本人は血まみれになって倒れていた。  イオンは何とかアオトイエーガーを退け、瀕死のミマールから事件の黒幕がルクソール男爵、あのラドゥであることを知る。だが実は死んでいなかったアオトイエーガーの一撃がイオンを襲う。それに気づいたエステルが間一髪イオンの身を救うが、自らが重傷を負ってしまった。と、そこへやってきたのは何とあのセスだった。この娘は一体何者か?、すぐさまエステルの止血を施す彼女の姿を、イオンはただ見つめるしかなかった。

第17話 The Night Lords III. The Island Of Her Darling Children (2005/8/25) 脚本:吉村清子  絵コンテ:小島正士  演出:水本葉月  作画監督:小林利充  サブタイトルは「彼女が愛する子供たちの島」とでも訳すのか。エステルはセスの家のベッドで目を覚ます。一命を取り留めてオレもホッと一息(苦笑)。イオンとエステルのラブラブぶりをからかうセスは医学士のたまごだとか。確かに前回のエステルを止血するときの手際のよさは医学に心得がある者の証拠だが、それだけのオコチャマでは無いこともまた確かである。  外の風景を並んで見つめるイオンとエステル。もう二人の関係は誰にも邪魔できないのだ。っていい加減あきらめろオレ!(苦笑)。ハラペコ状態のエステルのために食べ物を買ってきたイオンの前に、あのラドゥが現れた。彼は言う、真の目的は皇帝暗殺であり、イオンは帝国の目を宮廷からそらすための囮でしかなかったと。そして更にエステルの家族がメトセラに殺され(3、4話参照)、復讐を胸に秘めた彼女がイオンを裏切ろうとしているとも。その直後、現場にやってきたアストとアベルがイオンの危機を救ったが、イオンに微妙な疑念が生まれてしまったかもしれない。  エステルを襲ったアオトイエーガーはセスによって粉々にされ、彼女は無事だった。やはりセスの力はスゴイ!?そして彼女の口からセスの名を聞き、アベルが驚愕したことは注目すべき点だ。警備が厳しくなった外では、モルドバ公の葬儀が行われようとしていた。ラドゥが皇帝を狙うならばこの葬儀しか無い。イオンは外に出てラドゥを捜すと言うが、アストは厳しい口調でそれを制しアベルとともに外に出た。アストはアベルにイオンとエステルの関係が気になるかそれとなく聞くが、やっぱりアベルは無反応でした(苦笑)  イオンは自らの疑念をエステルにぶつける。だがエステルは涙ながらにそれを否定した。エステルの言葉にイオンはラドゥの野望阻止のため単身外に出てしまう。後を追うエステルは廟邸でセスと合流する。その廟邸ではラドゥとティグリス公スレイマンが皇帝暗殺のための仕掛けを準備し、そしてテランとメトセラの共存など幻想だとの信念を語りあっていた。やはりスレイマンもグルだったのか。  彼らの会話を盗み聞きしていたエステルとセスだったが、エステルのドジによりラドゥたちに見付かってしまう。セスはエステルを先に逃がし一人でスレイマンの攻撃を交わしてゆく。だが断崖に追い詰められたセス。スレイマンの一撃が崖を斬り落とし、セスは海に落ちてしまった。この先どうなるのか目が離せませんっ。

第18話 The Night Lords IV. The Palace Of Jade (2005/9/15)
第19話 The Night Lords V. A Start Of Pilgrimage (2005/9/22) #18)脚本:吉村清子  絵コンテ:阿宗晃二  演出:唐戸光博  作画監督:飯島弘也
#19)脚本:吉村清子  絵コンテ:関野昌宏  演出:山名隆史  作画監督:佐光幸恵  #18)「jade:玉、翡翠」。単身飛び出したイオンの脳裏に浮かぶのはエステルのことだけ。青春って良いよね(苦笑)。葬儀に赴くため皇宮を出た皇帝の列の中にラドゥがいる。その彼の挑発に乗りブチギレたイオンがラドゥに襲い掛かるが見事なまでに返り討ち。だがラドゥがイオンにトドメを刺そうとしたその時、ラドゥは剣先をイオンから外し、そして陛下を止めろ、これはオルデンのワナだと言った。友を想い最後の力を振り絞ったのだ。彼オルデンの真の狙いは皇帝暗殺だけでは無いのか!?  苦悶するラドゥが表情を一変させ、彼から出たのはディートリッヒの声。彼が再び剣先をイオンに定めたその時、後を追って来たエステルが登場。だが彼女もあっさりとバイバルス卿に止められる。二人は尋問のために拘禁の身となってしまった。  皇帝が廟帝に入った後、ステイマンの笑みとともに廟帝は爆発炎上。残念ながらアベルとアストは間に合わなかった。直後、スレイマンは皇帝の座を狙い、ラドゥはイオンたちの口を封じる策を打つという。もはやこのラドゥはイオンの知っているラドゥではない。恐らくはディートリッヒ・人形遣いに操られたラドゥだ。  地下牢に捕らわれたイオンとエステルだが、エステルがいきなりイオンが好きだと告白!!と思いきやこれは「好意」、エステルファンとしてはホッと一息か(苦笑)。アベル&アストは水路から地下牢への侵入を試みるも敵に囲まれる。アストはアベルを先に行かせ、勇敢にもシンガリをつとめる。やはりお美しいよこのお方。  イオンとエステルの前にラドゥ出現。だが眼前のラドゥがラドゥでは無いを知ったイオンはディートリッヒに襲い掛かるが、逆に銃で撃たれてしまう。大量の血が流れ、イオンは血を取り戻すための怪物となる「渇き」状態になってしまった。弾丸には渇きへのスイッチをONにする作用があったのだ。  ディートリッヒはエステルに銀の剣(ヴァンパイアを殺せる武器)を渡し、その場を去っていく。彼が望むものは、イオンとエステルの殺し合い。余りにも卑怯な彼にエステルは軽蔑の視線を向けるが今のディートリッヒには特別な感傷は全く無い。自分を殺せのイオンは叫び、エステルは涙を流しながら拒否する。もう地獄絵だ。。。   #20)「pilgrimage:巡礼の旅、聖地詣で、長旅」。エステルを傷つけたくない、それが渇き状態となったイオンの想いの全て。だがエステルは、あなたは悪く無い、自分の血を吸っても良いと優しく微笑み、自分のうなじを差し出したのだ。ってこの「あなたは悪く無い」ってセリフ、MONSTERのニナと同じやんけ!というツッコミは忘れちゃいけない(笑)。  しかしエステルの血を吸おうとする直前、イオンは銀の剣を自らの足に突き刺した!「そなたの優しさは忘れない、逢えて良かった」。イオンは死ぬ気だ。だが再び剣を自らの身体に突き刺す直前、アベルの放った弾丸が剣を破壊した。アベルはちゃっかり輸血用の血も持っている。こうして最悪の事態は回避された。  皇宮にたたずむスレイマンの前にアスト出現し彼の悪行を暴き、そして復活したイオンも加勢する。スレイマンはイオンたちに反撃しようとするがその時制止する皇帝の声とともに玉座が出現!!玉座の後ろから現れた女性のベールの向こう側には何とモルドバ公の顔が。スレイマンたちの企てを察知していた皇帝はモルドバに影武者を演じさせたのだ。そして玉座が開きそこにおわすお方こそ我らがセスちゃんついにキターーーっ。  目的を果たせなかったスレイマンはソロモンの指輪をセスに向ける。だが彼は直前でその矛先をセスからそらし、同時に彼はアストの攻撃により力尽きた。スレイマンと皇帝・セスの間にあったのは、300年の永き年月と深い忠誠心だった。  セスが友人・エステルにアベルの居場所を聞くのと同じ頃、そのアベルはディートリッヒの前にいた。ディートリッヒはコントロールルームらしき場所で、自己修復機能のデータキューブを奪おうとしていた。アベルはクルースニク02形態でティートリッヒを突き刺したが、今のラドゥは死体であり全く攻撃が利かない。そしてクルースニクを80%に上昇させたアベルが突然苦悶し倒れてしまった。ディートリッヒは痩せ我慢と言ったが、イオンに血を与えたのがアベルで、倒れたのは貧血のせいってこと!?  ディートリッヒはアベルのこともよく知っていた。彼曰く、アベルはかつて世界の敵だったと。その時、現場にセスちゃん登場。何と彼女はクルースニク03形態でラドゥの身体を粉々にした。もちろんディートリッヒ本体はここには無い。この兄妹、何と900年ぶりの再会だって。さすがにメトセラの時間は長い。  イオンとエステル、しばしの別れの時が来た。エステルに掛ける言葉が見付からないイオンは背を向けたまま。だがアストは言う。素直に想っていることを言うべきだと。イオンはエステルに抱き、必ずまた逢おうと言った。  一方、セスは昔みたいに兄妹で仲良く暮らそうと兄・アベルに声を掛ける。だが罪人である自分にそれはできないとアベルは静かに言う。「オレ」なんて言葉、セスとの間でしか使わないだろう。そして「アイツがまだ生きている」というセスの言葉に、アベルは顔色を変えた。クルースニクと100%融合した彼は、大気圏から地球に落としたくらいじゃ死ななかった。「必ずヤツを破壊する」、そう言ったアベルの表情はかつて無い程険しさを増していた。  ニブいオレもさすがに分かる、アイツとはアベルとセスの兄、カイン・ナイトロード。彼こそが、クルーニクス01であり、そしてオルデンのボスなのだろう。5話に渡った「The Night Loads」も今回で一応幕を閉じたものの、サブタイトル通り、この戦いはまだ始まったばかりなのだ。

第20話 The Throne Of Roses I. Kingdom Of The North (2005/9/29)
第21話 The Throne Of Roses II. The Refuge (2005/10/6) #20)脚本:吉村清子  絵コンテ:小島正士  演出:土屋浩幸  作画監督:藤井真澄  作画監督補:小林利充
#21)脚本:吉村清子  絵コンテ:佐野隆史  演出:神崎ユウジ  作画監督:秦野好紹  「throne:王座、玉座、王位、帝権」。冒頭から何やら仕掛けをしているアベル、とにかく怪しい。「希望の星を探せ」、如何にも色々と胸に含んでそうな容姿端麗な男性・マンチェスター公ヴァージルにそう言い遺しアルビオン女王が崩御(アルビオンはenglandの古い呼び名)。女王の言葉からすれば、今回のカギを握るのはエステルか!?  アルビオンはロスト・テクノロジーを維持する数少ない国家であり、ヴァチカンはパイプの数を増やすべく女王の葬儀に教皇御自ら(とお付きのエステル)が参列する(カテリーナは帝国からの和平交渉の使者=イオンの対応で出られない)。だがヴァージルに案内された地下工場・ゲットーにいきなりテロリストが出現。首謀者はヴァージルの妹ヴァネッサだ。彼らはメトセラであり長年テランによりゲットーに閉じ込められ、テランのために薬その他を作っていたが、女王崩御を機に地下に閉じ込められた不満を爆発させたのだ。  教皇がヴァンパイアによるテロに巻き込まれたとのニュースを、フランチェスコ兄上はアルビオンへの介入への口実にしようと企む。それを見たカテリーナはペテロ&パウラに事情を説明し、教皇救出作戦はAX(アベル、レオン、ウィリアム)と異端審問局との共同作戦に。これは心強いことこの上無いが、ゲットーへの秘密の扉を簡単に開けてしまったアベルはやっぱり色々と隠していそう(苦笑)。  #21)「refuge:避難、逃避、保護。避難所、隠れ家。頼みになるもの、慰安者(物)」。テロリストは未だ教皇を確保できておらず、事態は正に教皇争奪戦に発展。アベルたちは道の分岐点に辿り着くと皆バラバラに。ってダメじゃん(苦笑)。その教皇は地下に広がるメトセラの街に迷い込んでいた。教皇を暖かく迎えた街人たちはテランのために尽力する少数派のメトセラでありヴァネッサのような強硬派とはスタンスが違うが、地上に出たいとの意志は基本的に同じだった。だけど教皇聖下、アンゼリカのようなセスちゃんと互角レベルの可愛い少女にビビってちゃいくら何でもダメダメです(笑)。  一方教皇とはぐれたエステルはいきなり手足を雁字搦めにされてしまう。そしてやっぱり出てきたよディートリッヒ(苦笑)。今回は世界を終わらせるためのパーティの準備だと彼は言う。そしてエステルの名は星という意味があることも彼は口にする。やはり今回もオルデンが裏で何かを企んでいることは間違い無い。  アンゼリカちゃんに導かれた教皇は、そこに置かれた巨大なロケットを目の当たりにする。それを知るのはヴァージルだけだと彼女は言うが、やはり彼はこのロケットを使い何かを為そうとしているのか。だが教皇はあっさりとヴァネッサに捕まってしまった。救出作戦中のレオンは久々登場のピーターとウェンディに助けられる。彼ら曰く、自分たちをこの街に受け入れてくれたヴァネッサたちは悪いヤツでは無いのだと。だが続けてアオトイエーガーが一斉に出現。辛うじてエステルの危機を救ったアベルはエステルを地上に帰し単身地下に残ったが、その表情は思いのほか硬かった。

第22話 The Throne Of Roses III. Load Of Abyss (2005/10/13) 脚本:吉村清子  絵コンテ:関野昌弘  演出:千葉大輔  作画監督:田中孝弘  「abyss:深淵、深底、混沌」。今のエステルにできることは、ただ教皇聖下とアベルの無事を祈ることのみ。ヴァネッサに捕まった聖下だったが、ペテロとパウラが救助に来た。長い髪を武器とするヴァネッサのメドゥーサ攻撃を二人で薙ぎ払い、ペテロが止めを刺そうとした瞬間、教皇がペテロを止めた。この人たちはただ深い地中に閉じ込められただけだと言う教皇の言葉に、騎士道を重んじるペテロは素直に従った。  だが事態は急変。アオトイエーガーがレオンたちだけでなく居住区までもを襲い始めた。そして時を同じくして、何者かがエステルのいる館に侵入し大暴れ。人知を超越したその力、オルデンのボス・カイン直々の出馬である。ゲットーに下りたカインをエステルが追う。教皇を抱えるペテロはアオトイエーガーに囲まれるが、その危機をヴァネッサが救った。  地下室でキューブを埋め込むディートリッヒの前に、アベルはクルースニク02を80%限定起動。アレを蘇らせたらならない、痛めつけたディートリッヒにそう呟く。アレとはやはりあのロケットのことか。だがアベルの背後からカイン登場。ついに兄弟対決に突入か!?  だがカインは挨拶代わりと言わんばかりに、何とディートリッヒを一撃で殺してしまった!!激怒したアベルはカインに襲い掛かるが、カインの背後には追いかけてきたエステルが!刃を止めてしまったアベルを、カインはあっさりと倒してしまった。エステルの絶叫が哀しく響く...

第23話 The Crown Thorns I. City In The Mist (2005/10/20)
第24話(最終回) The Crown Thorns II. The Road Of Oath (2005/10/27) #23 脚本:吉村清子  絵コンテ:小寺勝之  演出:唐戸光博  作画監督:小林利充
#24 脚本:吉村清子  絵コンテ:平田智浩  演出:原田孝宏  作画監督:中嶋敦子  いよいよラストエピソード。その結末を、しかとこの瞳に焼き付ける。  #23)アベルが死んだ。泣き崩れるエステル。司令室を壊され目的を果たせなかったカインはエステルを見るなり静かに笑い、そしてあっさりと去って行った。自分が邪魔したからアベルは死んだのだとエステルは自分を責め、教会に納められた棺の前で再び泣き崩れた。その姿はただただ痛々しい。一方、イオンとアストにもアベル死亡の報は届いていたが、ローマに行く彼らの目的は変えられない。カテリーナは眠りに落ちる女性からカプセルを取り出し、トレスに託した。これがアベルを救う最後の切り札なのか。  無事戻ってきた教皇聖下の心にはヴァンパイアとの共生の道がハッキリと見えていた。が、殉職者一名との報に顔を曇らせる。ヴァージルとヴァネッサはゲットー封鎖。オルデンの狙いであるロケットを守るべく、彼らも最後の抵抗を見せる。だが突如ロンデニウム上空を覆った大型飛空挺が発砲し、建物や市民が一瞬にして消え去ってしまった。正に地獄の劫火。これがオルデンの切り札、エクスカリバーシステム。しかもこの破壊力にも関わらずその能力は不完全であり、100%にするためにはあのロケットが必要なのだとカインとケンプファーは語り合う。司令室が破壊されてしまったカインの狙いはゼロツーとの融合。即ち彼はアベルの記憶を取り込み、ロケットを直接動かそうと言うのだ。  ユーグ帰還という朗報も今は無意味といわんばかりに、ロンデニウムは大混乱に陥る。だがこの事態の中、教会で泣き伏せるエステルにヴァージルはとてつもない真実を告げる。何とエステルはこのアルビオン唯一の正統な王位継承者、エスター・ブランシェッド殿下だった。彼女はオルデンに暗殺された父親である前国王がその死の直前、密かに娘・エステルを国外に脱出させたのだ。そんな事実を聞いてもアベルを失ったエステルには何の意味も無いと思われた。だがどこからともなく響き渡ったアベルの声。その変わらぬ優しい声がエステルの心に届き、彼女は再び立ち上がった。  エステルは王宮に迫っていた市民に平静を呼びかける。その声が市民たちに届き、とりあえず混乱は収まったかに見えた。その風格に、メアリ女史も彼女が王女であることに気づいた。そしていよいよアベル以外の全てのメンバーが揃ったAXの反撃開始。が、シスターケイト操るAXの戦艦・アイアンメイデンの強烈な発砲にも、オルデンの飛空艇は全くの無傷。やはり打つ手無しなのか!?    #24)「oath:誓い、誓約」。対峙する2隻の飛空艇。オルデンの戦艦が無傷だったのは、周囲に強磁界シールドが張られていたからである。レオン以下AXの面々、そしてすっかりAXの一員のようになっているペテロとパウラは協力し、磁界シールドの一瞬の隙を突き、撃沈させる作戦を練る。その一方、シスター・ケイトはエステルにアベルの元に駆けつけるように告げる。同じくして兄の死の知らせを聞いたセスの表情は沈んでいなかった。ヴァチカンと帝国の間で和平協定が結ばれた(メンフィス伯は行方不明になってしまったが)今、アベルの復活は近い!?  見事な連携プレイで戦艦を撃沈させレオンは歓喜の表情を浮かべた。が、直後に戦艦は謎の爆発。一方教会ではトレスがカプセルの液体を棺に注ぎ込むが、そこへカインが再登場。トレスの実力を以ってしてもカインは全く止められない。カイン曰く、彼ら二人は「完全同型遺伝子体」だと言った直後、棺から黒き竜巻が巻き起こる。中から現れたのは真のクルースニクゼロツー(デビルマンかと思った)。ゼロワンとゼロツーの、雌雄を決する戦いが始まった。  回想シーン。地球を見下ろす(見下すと言った方が適切かもしれない)、怒りに肩を振るわせる一人の少年。この少年・アベルこそ、自分たちにこのような仕打ちを加えた人類の排除を考えていた。アベル、カイン、セス、そしてそこにはもう一人、この物語の真の中心、リリス・サール。彼ら4人は火星移民計画の実験体としてこの宇宙に閉じ込められた。そしておそらく彼らには、何らかの遺伝子操作を加えられていただろう。カインはアベルに問う、どんな未来を望むのかと。回想シーンが終わり、夜明けを迎えても果てること無い二人の戦いの結末は...  時は経ち、エステル、いやエスター・ブランシェッド女王陛下の即位式が行われていた。大いなる祝福を受ける彼女であれば、良い世界が築けるだろう。一方、見知らぬ大地を静かに歩くアベル、そして彼に付いて来たイオン。彼らが倒すべきオルデンは未だ滅んでいない。彼らにとって「絶対に負けられない戦い」は、まだ始まったばかりなのかもしれない...    

アニメ版トリブラ完。満足度はとてつもなく高かったです。これ程までに何もかもがスケール大きい作品というのは、後にも先にも中々見られないでしょう。原作の持つ世界設定、複雑に絡み合うキャラクター間の関係性、徐々に明かされつつも最終回を迎えても明かされなかった数多くの謎(特に片鱗を見せただけに終わったリリス・サールをめぐるエピソードは気になってしょうがない)、キャラクターはもちろんのこと、建物や機械と言った精細なものまで高いクオリティで描かれた作画、そして貫き通す意志を持った魅力的で個性的なキャラクター、挙げたらそれこそきりが無いくらいだ。  まぁそのスケール感はもちろんほとんどの面で良い結果をもたらしたわけですが、未だに分かってないものが多数な難解な専門用語はもうちょっと何とかならなかったかと正直思う。やはりその意味では、原作をある程度読んでいる人向けなアニメ作品だったとは思うけど、未読な僕でも充分に面白かったことも確かなのだ。  月並みだけど、この作品の本当の結末を誰も知ることができないのは、本当に無念でならない。そのことを一番強く感じているのが、原作ファンの皆さんであり、このアニメ版スタッフであろう。だがアニメのラストで綴られた「Dedicated to Sunao Yoshida」の文字(「原作者・吉田直氏に捧げる」という意味)、原作の良さをぶち壊しにするアニメ作品が多い中、この内容ならば吉田先生も満足してくれたのではないだろうか。


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