奥さまは魔法少女 ~感想~

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Amazon.co.jp: 奥さまは魔法少女 第1巻 [DVD] : 井上喜久子, 岸尾大輔, 小杉十郎太, 松本梨香, 平松晶子, 長谷川眞也, 錦織博: DVD
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第1話「Kissはだめよ、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ・演出:錦織博 作画監督:長谷川眞也

 そしてこちらが奥様・第2発目。OPの雰囲気でも分かったけど、錦織監督と長谷川さんキャラデザのJC作品にはそこそこ期待できるかと。そしてメロキュアのOP曲はあの「1st priority」を髣髴とさせる良い曲ですね。

 壊れた掃除機に対して「動いて、オネガイ♪」と囁く嬉子さん。リアルお姉ちゃんでも絶対に同じセリフを言うと思ったヤツ、そこで挙手!!(笑)。だがこれこそがこの作品の最大の見所であることは疑いようも無い。「魔法少女を奥さまにやらせたら萌えるし面白いんじゃない?」、なんて笑える企画を本当に通してしまった時点で、主役は誰が何て言おうとも喜久子お姉ちゃん以外には考えられないですから。幼かったり、大人だったり、天然ボケだったりいきなり空を飛んでたり魔法を使ったり...嬉子さんがみずほ先生と重なるところが多いことはこの第1話を見た人の90%以上が感じただろうけど、そもそも企画からすればそれは必然だっただろう。にしても、荷物運びを手伝って転んでお姉ちゃんの上に乗りかかるシチュは、いい加減やめませんか(笑)

 ストーリー面は、魔法少女(ワンダーランド=地球を守ってる管理者)を引き継ぐってのが結構新鮮だね。それから嬉子の母がワンダーランドを作っていたり、キャラクターの中には魔法世界出身者も多いようで見所は他にも多そう。更には「Kissできない」という制約が、実は物語の1つの隠し味になっているような感じもしますね。作画的にも初回は良かった。作品の持つパワーとしては、女子高生よりも上だと現段階では思います。

第2話 「シチューはOKよ、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ・演出:大畑清隆 作画監督:佐野英敏 作画監督補佐:長谷川眞也
第3話 「大人ってコドモよ、ということ」 脚本:関島眞頼 絵コンテ:増井壮一 演出:まつもとよしひさ 作画監督:亀井治

 亭主に逃げられた人妻の寝起き、セクシー過ぎるぞオイっ!!(笑)。さて、2、3話と続けて見たことで段々とこの作品の世界を理解できてきました。嬉子さん(含め魔法少女)は男性とKissすると魔法力が失われちゃう。それでKissができずに夫の保とすれ違いが発生し、別居に発展。で、保は美人編集(眼鏡アリ)と浮気か。うーん、夫婦の関係って難しい...

 何かにつけて「ウザイ」を連発するさやか嬢は、指輪を引き継いだところでこのワンダーランドを自分の想う世界に変えようとしているけど、母がゆっくりと時間と愛情をかけて-正に嬉子さんが作ったシチューのように-作ったこのワンダーランドを守りたい一心。そんな嬉子さんをこれからも応援せねばなるまい、これは嬉子さんの見せる様々な表情に一喜一憂する我々に課せられた義務とも言える(笑)。

 また、本筋以外のところでも見所は多い。まずは人妻ーズ(勝手に命名)の紀とうるる、今のところ本当に奥さま談義しか無い状態ですが、彼女たちも元魔法少女だったようだし、嬉子の問題が大きくなればなる程彼女たちの力ももっと必要になってくるかも。そして巽のバイト先の柏出版の個性的なメンツ。かつて鬼の編集・鬼編との異名を取りながら今は温厚な表情を崩さない柏田社長に、一見単なるイヤミ男に見えるが妙にキャラが立っている長森、等々。これだけ見所があるとなれば、継続視聴はキマリっすね。

第4話「夕立は危険よ、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ・演出:高田耕一 作画監督:本村晃一

 この番組においては、「夕方」よりも「朝方」の方が本当に危険だと思う今日この頃です(笑)

 浅羽の家に戻ってみた嬉子さんだったが、保との溝が深いことが改めて浮き彫りになっただけだった。てか、小杉さん&喜久子姉の崩壊寸前夫婦シチュはあの巌窟王のフェルナンとメルセデスと同じ。これは今後の展開を考える上で、覚えておいた方が良い事実かと(ホントか?)。

 今週のその他の注目点と言えば、いつのまにか妹属性アップしてたさやか嬢ですな(笑)。この街の面影を守るという使命の大きさに憂鬱さを増している嬉子さんと、そんな彼女に傘を差し伸べた巽との絆が深くなることに、気が気でないさやかの感情の変化に今後は注目だ。

第5話「大人ならOKよ、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ・演出:三浦辰夫 作画監督:赤尾良太郎

 嬉子さんならソースと醤油くらい間違えてもOKよ、ということ(笑)。

 今週は大人に変身したさやか嬢が松下村塾で巽とデートという、さやかファンの皆さんにとっては気が気でない展開。ってオレはファンじゃないけどね(笑)。ま、目の前にいるのがさやか本人ということに、ニブイ巽が気づかなかったことが唯一の救いかも。ただ巽とデートしたことで、さやか本人は本当に嬉しそうでした。そんな彼女が見せた初々しさは、大人の嬉子さんが見せることはまず無いもの。この2人の見せる表情の違いというものに注目してゆくのも面白いかもしれませんね。

第6話「大人の魅力って・・・、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ・演出:錦織博 作画監督:長谷川眞也
第7話「すぐそこにあるキス、ということ」 脚本:関島眞頼 絵コンテ:駒井一也、錦織博 演出:三芳宏之 作画監督:橋本英樹

 #6)風鈴の音が気になるから、人妻・嬉子さんの部屋に夜這いは無いでしょ巽さん!?風鈴の音は嬉子さんの寝顔を見たくてしょうが無いと心の中で悶絶してたアンタの空耳だったと、オレはここに断言する!!(笑)。腰を何度も突き出すばぁちゃんの体操(後にウメケンマンボと判明)、そして象さんなのか壷なのか分からない着てたTシャツの柄、一体何事ですか?と思った次第。相変わらず遊び心満点ですなこの番組。

 今週のMIPは桂君。彼はさやか嬢に「胸無し・貧乳」とセクハラ発言連発したけれど、その事実を気にしていたのは力いっぱい大人への背伸びをしていることの裏返しだ。だけどその彼女も巽と共に行った陶芸家への取材を経て、どんな大人になるか、また大人になってからも先を見つめる必要があることを知ったのではないか。それから嬉子さんと巽の距離が徐々に接近してきたことも今週の重要なトピックだが、一方で「結局は同世代の女の子が良かったりする」とのうるるさんの冷静な指摘が頭に残った。

 #7)さやか嬢が巽を海に誘う。考えてみればこの二人、最近デートばっかりしてるじゃないか!?(怒)。そのさやか嬢が由貴さんにデートの心得と相談すると、「大胆すぎると男の子が引くし、臆病だとチャンスを見失う。要はタイミング」との回答を頂く。うーん、簡単そうで実は奥が深いねこれは。ま、オレにゃさっぱり無縁だけどね(苦笑)。

 今週も色々とありました。まず嬉子さんが保へ離婚の申し出をするが、「オレは人間が出来てない」とあえなく却下。このオヤジ、マジでフェルナンに似てきたな(笑)。巽とのムードが最高に盛り上がったさやかだが、結局嬉子と同じくキスはできない。越えられない一線の存在は、嬉子さんでさえ大きな悲しみを抱えているのに、子供である彼女には余りにも辛すぎる現実である。この作品が「誰の成長を描いた物語か?」と問われれば、その答えは間違い無くさやかである。彼女と巽との関係ももちろん重要だが、アニエスからこの街を受け継ぐはずの彼女が最終回でどのような成長を見せているのか、これは必ず見るべきポイントだと思う。

 リルムからの刺客・シャネル&エルメスの攻撃で海に墜落し溺れてしまった嬉子。彼女の救うにはお約束の人工呼吸(=キス)しか無いのか!?まだまだ眼が離せません。

第8話「想う人がいる、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ:増井壮一 演出:まつもとよしひさ 作画監督:本村晃一

 「モタモタするな」と評議会のお叱りを受けてしまったクルージェ。しかし今のワンダーランドを少しずつだが確実に好きになっている彼女にとって、「ワンダーランドの破壊と再構築」という使命はとてつもなく重いものになってしまった。

 そんなクルージェの助けになるべく、保健医・谷嶋由貴、ではなくヴァレンタイン・ヴァレンティーノが嬉子の前に立ちはだかる。しかし恋人(但しキスは交わしておらず)の事故死という哀しい過去を捨て去ることを決意しての彼女の行動だったが、大切な想い出までも消し去ることができるのかという嬉子の言葉に、由貴の抵抗もここまでだった。一方、保の愛人編集者の美紀は、巽を保から引き離すべく巽イジメ?を開始。ナベクミさんに悪女やらせたらヤバイよマジで(笑)

 それにしても今回の絵のクオリティは酷かったなぁ。せっかくの泣ける話もこれじゃ台無しだよ。ってゆーか、最近は作画についてのグチばっかり言ってる気がするな。この中だるみパターンというか体質は何とかならないものかなホント。

第9話「思い残すことはないように、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ:幅文二郎 演出:田中基樹 作画監督:亀井治

 本日何本目のアニメ視聴なのか、もう数える気力もありませーん(苦笑)。

 保に殴られる巽の前に、嬉子さんが泣きながら飛び込んできた。「もうアナタとは終わり...」、そうつぶやいた嬉子さんは、もちろん巽の想いもすでにわかっている。久々登場の綾瀬ゆう子が故郷で嫁入り決定。最後まで巽に自分の想いを気づいてもらえなかった彼女の存在は、巽の鈍感さを浮き彫りにさせるためのものだったのかな。

 嬉子の元に嬉子母アプロディーテの後継ぎだったフレイア(舞子婆さんの娘)がやってきた。もう覚悟を決めないといけないと彼女は言うが、その言葉が婆さんのハートに火をつけた。同じ頃評議会にプレッシャーをかけられたさやかは大人に変身し巽を呼び出す。彼女の口唇を奪おうとしたこあの一件を巽が素直に謝る。魔法少女であること、この世界を壊そうとしていること、それら全てを伝えようと決意していたはずのさやかだったが、結局彼女は言えなかった。雨に濡れる彼女の姿が哀しさを誘う。

 舞子婆さん、ではなく今回はカルダン・エルゼがリルムの評議会に殴り込み。評議会のジジイはどうやら彼女の夫のようだが二人は面と向かってイガミ合う。この婆ちゃん怒らせると怖い(苦笑)。一方ワンダーランドではついに巽が嬉子に直接アタック敢行!!嬉子は静かに指輪を外し、巽のなすがままに従う。が、口づけを交わす直前、使命を果たす決意を固めたクルージェに指輪が反応すると、嬉子はやっぱり顔を背けてしまった。号泣する彼女を巽は救うことができるのか。

第10話「心を開く、ということ」 脚本:関島眞頼 絵コンテ:増井壮一 演出:三浦辰夫 作画監督:片岡英之、岩倉和憲

 嬉子さんが巽の目の前で魔法少女に変身!!指輪を奪いに来た評議会の手先をクルージェとともに蹴散らした嬉子は、巽のいるこの世界を守りたい、そして巽が好きだと自らの想いを告白し、巽もその想いに応えたのだった。こうなることは分かっちゃいたが、このヤサ男のどこが良いのかオレにゃさっぱりです。フンっ ← 嬉子派オタの怒り。

 24H以内に世界を変えろとの評議会の強権発動に、クルージェは自らの魔法を封じるという荒業で対抗。もう彼女も評議会の意のままに動くようなことは無い。先の評議会の手先との戦いでの魔法石?が街の各所でいっせいに燃え上がり、さやかの学校も火事になってしまった。クラスみんなの宝物、野球大会の優勝旗が大ピンチ。そこでさやかが水をかぶり校舎に突撃。アニエスが街に大雨を降らせ火事は鎮火し、そしてさやかは見事優勝旗の危機を救ったのだった。一仕事を終えたアニエスは何と魔法少女姿のまま保の前に現れた。彼女の真意や如何に!?

第11話「秋の風が吹いた、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ:幅文二郎 演出:山田一夫 作画監督:藤井昌宏

 嬉子は保に全てを打ち明けた。嬉子にとってはどうしてもやっておかなければならないこと。だが保にはもう心残りなどなかった。ありがとう、そう言い残して二人は別れた。家に戻ってきた嬉子はいきなり巽にかけおちを持ちかける。だが嬉子さんはやってくれた。最終列車に巽だけを乗せ、自分は街に残ったのだ。「秋の風」はまずコレかーっ。彼女は一人、街と巽を救おうとしている。

 評議会の強権発動により、街は今にも壊されようとしている。アニエスは単身で上空に現れた魔方陣に挑むが、強大な力に何度も跳ね返されてしまった。街に戻ってきた巽はさやかと合流し共にアニエスを捜す。ついにボロボロになったアニエスを見つけたさやかは、なんとアニエスの頬を引っ叩いた。全てを自分で背負い、そして大好きな人をも一人にしたアニエスをさやかは許せなかったのだ。街の旧住人を逃がしたりした場合、嬉子はリルムからもワンダーランドからも消されてしまうのだ。それを知った上で嬉子はこの行動に出たのだが、次なる管理者である自分の気持ちを分かってもらえてないことに、さやかは苛立ちを隠せなかった。

 さやかの想いを知った嬉子は、さやかの胸に指輪をかざす。するとさやかは封じられていた魔法力が復活し魔法少女に変身。二人の力によって、この街は夏の日差しを取り戻したのだった。クルージェに指輪を託したアニエスは、単身リルムに行くと言う。評議会は彼女にどのような審判を下すのか!?アニエスの、いや嬉子の最後の戦いだ。

第12話「心に生きている、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ:幅文二郎 演出:まつもとよしひさ、三芳宏之 作画監督:亀井治、片岡英之
第13話(最終回)「あなたがそこにいる、ということ」 脚本:桶谷顕 絵コンテ・演出:錦織博 作画監督:長谷川眞也

 #12)不退転の決意で評議会に乗り込んだアニエスに待っていたのは、「牢獄行き」という余りにも非情な言い渡し。一方嬉子に指輪を託されたさやか嬢に、久々登場のブルガとシャネ、エルメが迫りなんとさやか嬢を洗脳!!ようやくこの悪ガキ魔女たちの名前を覚えたと思ったらコレだもんね(苦笑)。せっかく裕貴君の告白を経て、自分がすべきことを理解したというのに...

 が、アニエスをあえて牢獄に入れたのは、要は彼女に考える時間(空間)を与えるための、評議会の熟慮の末の決定だった。その牢獄でアプロディーテ(声・土井美加はさすがっ)の幻と再会したアニエスは、巽の愛の叫びに応えついにワンダーランドに帰還。彼女はさやかのピンチを救えるのか?ワンダーランドの行く末は?そして巽との「キス」はダメじゃないのか!?(笑)。続けて怒涛の最終回へ...

 #13)後継ぎとなるべきクルージェのピンチを救うためアニエスが最後の出撃。ブルガの反撃に何とヴァレンタインがアニエスのサポートに来たっ。ブルガはアニエスに攻撃しようとしたところで勢いあまり、ヴァレンタインに傘を突き刺してしまう。自分のした行為にビビってしまうブルガたち、ってアンタら何しに来たの!?(苦笑)。ヴァレンタインも消えてしまい、アニエスがクルージェを見ると既に指輪の力が発動してしまった。ワンダーランドはいよいよ彼女の望む世界となってしまうが...

 しかしアニエスの心配は杞憂に終わった。「このままが良い」、そんな裕貴の言葉に自分のすべきことを悟ったクルージェの望む「新しい世界」。嬉子と巽が口づけを交わしたその瞬間、その新しい世界に訪れたのは「変わらない街と日常」だった。ようやく嬉子は、管理者の重責から解放され、自分の幸せを掴む時が訪れたのだ。そして浅羽保と男の決着を終えた巽には、彼女を幸せにすることができるのだろう。

 ということでこの番組も終了。開始当初の喜久子さんの奥さまインパクトも嘆きの表情が多くなった終盤には何となく希薄になってしまった(単純にこっちが慣れたというのもあるが)し、ストーリーでグイグイ引っ張るでも無し、作画レベルも中の下というところで好評価は与えられないな。ちょっと期待してた飛田さんキャラの活躍が無かったのもマイナス。久々にUHF系アニメを最初から最後まで見たんですが、全体的なパワー不足は否めなかった。


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