【望外の大増配!でも株価に不安アリ】VT 2021年Q4の分配金発表!

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米国ETFのVTの2021年Q4の分配金が発表されました。

0.785米ドル

でした。(引用元:https://www.bloomberg.co.jp/quote/VT:US)

2020年Q4は0.5524米ドルでしたので、前年同期比で増配額は0.2326米ドル、増配率は何と42.1%の大増配となっています。

VTは高配当ETFではありませんが、この大増配は私は全く予想できませんでした。VTホルダーとしては望外の喜びです(^^

このQ4ではSPYDの大減配で大きなショックを受けましたが、上記の増配額はそのSPYDのQ4の分配金の額(0.127557米ドル)を大きく上回っています。VTの好成績に喜ぶ一方で、SPYDのファンドマネージャーはこのQ4に何をしてたんだと言いたくなりますね(苦笑)

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過去2年を大きく上回る分配金 一方で株価の伸びが鈍化

さて今回Q4の分配金が出たことで年度単位での評価も可能になります。VTの過去3年の分配金履歴を確認してみましょう

VT分配金履歴(2019~2021)
VT分配金履歴(2019~2021)
  • 2019年の分配金・・・1.8775米ドル
  • 2020年の分配金・・・1.5354米ドル
  • 2021年の分配金・・・1.955米ドル

ということで、2021年の分配金は大きく減配した2020年から大きく伸び、更にはコロナ渦前の2019年をも上回る素晴らしい成績を収めたと言えるでしょう。

なおVTの分配金の特性として、Q1の分配金が最も少なくQ4が最も多くなる傾向があります。これはおそらくVTの組入銘柄(約8000)の中には年度締めとなるQ4のみに配当金を出す企業がそれなりに含まれているからだと推測します。この傾向は過去3年で変わっていませんので、来年以降も同じ傾向になる可能性が高そうです。

また2021年の分配金と執筆時点での株価(105.10米ドル)で計算される配当利回りは1.86%となります。一般的にVTは高配当ETFにカテゴライズされませんが、最近株価の伸びが若干鈍っていることもあり、現在はそこそこの配当利回りがあります。

いま触れたVTの株価の伸びが鈍いことについて、改めて↓のグラフで確認しましょう。比較対象としてS&P500指数の伸長率も併記します。

VT 株価伸長率 (直近1年)
VT 株価伸長率 (直近1年)

青色がVT、赤色がS&P500指数です。今年の6月あたりから徐々にVTとS&P500指数の差が広がり始め、1年前からの株価伸長率は13.9%にとどまっています。これでもそんなに悪くはないのですが、先日投稿したVYMVIGの伸長率と比べるとどうしても見劣りしてしまいます。

VTの株価の伸びが鈍っている主な理由は、全世界株式のETFであるVTのポートフォリオに米国より市況が悪い国が含まれているためと考えられます。特に中国の恒大集団のデフォルトリスクが中国のみならず日本やアジア各国の株価にネガティブな影響を与えました。それが今年の夏から現在にかけてのことですから、VTの伸びが鈍化している時期と重なります。

正にこれがVTの弱点と言えます。VTの組入銘柄の上位はGAFAM+テスラ+NVIDIAですのでS&P500と変わりないのですが、米国以外の国の影響を排除できません。全世界株式のETFですから当たり前の事ですが、 中国のような常に政治リスクを抱えている国からも影響を受けてしまうのが辛いところです。

私は個人的にVTはかなり好きなETFなのですが、ここ数カ月の株価の伸びの鈍さと中国の政治リスクの顕在化はちょっと今後の保有方針を考えさせられます。分配金の大増配はもちろん歓迎できますが、一方でVTの株価の値動きは今後注視していきたいと思います。

今回の記事は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

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