AVENGER ~感想~

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第1話 DOME (2003/10/1)  「Avenger:復讐者、仇を討つ人」  真下&Bee Trainアニメ三度降臨。今週見た限りでは、NOIRの無感情と.hackの無表情を経てきたと言われれば物凄く納得できる雰囲気だと思いました。だが肝心のお話の中身に関してはかなりサッパリ感が漂ってしまいました。っていっても第1話だからしゃーないと言えばそうなんだけど。  あと気になったのは、真下作品に共通して言えることかもしれないが、劇伴が流れている時間が長いってことでしょうか。聞いた感じ、恐らく今回は梶浦さんじゃ無いと思うけど(ALI PROJECTでした)、前回以上に大げさな使い方に感じたなぁ。  ネガティブな要素ばかりを指摘しましたが、期待していないわけではないので次回以降もチェックします。ただ何となく、その期待もはかなく消え去りそうな予感があるのよね。微妙...

第2話 DOLL (2003/10/8)  第2話視聴、何が起こってどこまで先に進めたのかよくわかりませんでしたー(苦笑)。まぁスピーディ君がめでたく仲間になったってところで自分の心を半ば強引に納得させます。  でも次回予告からEDへの流れはかっこいいね。ありそうで意外と無い形だけど、ALI PROJECTの曲とのマッチングも最高。今のところここ「だけ」は自信を持って良いと言える部分ですな。

第3話 CHILD (2003/10/15)  このアニメでの最大の不満点、それは主役であるはずの豊口さんに、セリフがほとんど無いことに他なりません。レイラというキャラが無口だからしゃーないったら当たり前ですが、ミミル、ミリーに引き続き彼女の演技が見たいワタクシとしては、物足りないことこの上ない。  ストーリーとしては、ようやく面白くなってきたかなぁというところでしょうか。核心にせまるセリフを少しずつ(それも各話ほぼ均等に)積み重ねてゆくやり方は、真下監督ならではかもしれません。この番組も切りの有力候補でしたが、もう少し先まで見てみたいという気になりました。でも、結局は切りそうな気もする(どっちやねん...)

第4話 ADULT (2003/10/22)  赤い月はただ悠然と、荒れ果てた大地を見下ろすだけ。そんなお月様が一番印象に残ってしまうのは、それだけ他のシーンの印象が薄い証拠です。単なる「お月見」アニメと化してしまっては、かなりダメダメだと思われますハイ。  そういう意味では、興味の源泉を見出せない、何かを得られることも期待できない、今のAvengerは正にそんなお月見みたいなアニメに成り下がってしまっている気がしてならない。スピーディ君は全部見届けてやると意気込んでましたが、逆にワタクシの興味は下がる一方。来週の処遇は微妙です。

第5話 SILHOUETTE (2003/10/29)  うーん、やっぱりこれといった印象を受けないなぁ。淡々と進む殺し合い、だが私たちはそこから何を見出せるというのだろうか、見出せば良いというのだろうか。その答えを、俺には到底見つけられそうに無い。  そういえば今週はキャスト陣が.hack化してましたが、それでも作品を劇的に変化させる要因にはならず。いや、元々そんな変化など受け入れそうに無い世界なのだろう。しかしそれにも増して、視聴者をも寄せ付けないものであるとしたら、そもそも娯楽として失格なのでは?

第6話 REFLECTION (2003/11/5)  スピーディ君のセリフ量、通常より50%増って感じでしたね。その代償に彼自身タコ殴りにされてしまいましたが(苦笑)。それにしてもレイラのセリフは相変わらず少ないよね。残念・・・・  ついにレイラの師匠・クロス登場。これでようやくドラマも本格的に動き出すことになりそう。ここまで辿り着くこと6週間、長かったよね・・・

第7話 BARBAROI (2003/11/12)  我らがネイちゃんがつかまってしもたーっ。初めて聞くレイラの絶叫、それほどまでにレイラにとってネイはかけがえのない存在だということ。レイラのやるべき仕事が、また1つ増えました。  今週に限らずAvengerは作画と動きの質が高い。決して傑作とは言えないこの作品にこれほどのお金とマンパワーをかけるには、ちょっともったいない気もしてしまう今日この頃です(苦笑)。

第8話 PILGRIM (2003/11/19)  最近の真下作品の中でも、このAvengerは最も騒がしい作品であることを再認識した。しかしそれは、梶浦由紀の曲が作品の雰囲気にマッチしていたとか、あるいはALI PROJECTの曲が悪いとか、そういうことが要因ではない。全ては監督の目指す嗜好性・方向性によるものだ。  極端に言ってしまうと、今のAvengerは真下耕一の自己陶酔の極みなのかもしれない。ノワールや.hackでは彼の音へのこだわりが作品の中で絶妙なスパイスとなっていたことは間違いない。しかしAvengerに関しては、音以外にもストーリーや世界観といった各パーツの自己主張が強すぎ、相乗効果というものが全く無い。「笛吹けども踊らない」ストーリー、そしてその笛も虚しく響き渡るだけ。そんなギクシャク感が支配しているにも関わらず、音を含めた各パーツの歩み寄りの気配は全く無い。  そんなAvengerですが、とりあえず謎の半分以上は解明されたと言っても良いところまで来たが、やはり興味をそそられるというところまでは行かないなぁ。まぁここまで見たからには、最後まではつきあってあげても良いけどね(苦笑)

第9話 GODDESS (2003/11/26)  ね、眠い・・・ネイちゃんの謎の解明はともかく、単調な展開に眠気を抑えることができませんでした。特に女神ウェスタさまのセリフが子守唄に等しい効果を発揮!!(苦笑)。せっかくの島本須美さんの演技もちっとも生かされてないってことを認識して欲しいよホント。  あと残りも少ない故に最後まで見てもいいと思っていたけど、クソ忙しい今の自分には30分も惜しい気がしてきた。ここまで来て切りの可能性も否定できません。最近のテレ東アニメは面白い作品が少ないよな・・・

第10話 FROZEN (2003/12/3)  クロスとレイラ、師匠と弟子の闘いとなるとさすがにストーリーは盛り上がりますね。先週あれだけコキおろしてしまいましたが、あれだけレイラの口数が多くなるということは、様々な思いがこみ上げた証拠。そういう感覚がこの作品には少なすぎたよね。これが退屈だと感じた最大の要因だろう。  ヴォルクは大きな罪を背負った人物だ。そしてクロスは断言した、「俺がヴォルクだ」と。もし彼の言葉が真実ならば、今まで我々がヴォルクだと思い込んでいたヤツは一体・・・クロスとヴォルクの入れ替わり?まだまだ謎は残ったままだ。

第11話 LUNATIC (2003/12/10)  ネイの病状は悪化の一途を辿る。だが、レイラたちに有効な手立ては皆無。頼むからネイを死なすようなことだけはやめてくれ...  レイラとヴォルクの最終対決が近づく。しかしその戦いの先に何があるのか、ワタクシにはさっぱりわかりません。がどちらが勝つにせよ、ウェスタの悲しみが増えることだけは間違いない。

第12話 MATCH (2003/12/17)  ついにレイラとヴォルクの最終決戦が始まった。だがその前に、ヴォルクとクロスの二人が兄弟だったことが、ウェスタの口から告げられる。これがあのクロスが最後に残した言葉の真意だったのか。  レイラとヴォルクの戦いは、予想通りレイラの形勢が不利な状態で進む。二人には体格(=パワー)に絶対的な差が存在する。だが二人の戦いを邪魔するように、時折大地が揺れ動く。やはりこの戦い、タダでは終わりそうにない。

第13話(最終回) OUTER (2003/12/24)  ヴォルクとの激闘も、これまでの戦いと同様、最後はレイラの拳がヴォルクの胸を貫きジ・エンド。しかしこの戦いで、レイラは何を得たのだろうか。もちろん復讐を果たしたことへの満足感など全く感じられなかったし、彼女にとって新たな旅の出発点などという何とも煮え切らない結論を提示されたのは、視聴者としても正直腹立たしい限りです。まぁこうなることは、数週間前から何となく予想できたことではありますが。  とにかくこの作品、何がやりたかったのか最後まで不透明だったことが最大の難点。まぁ作り手側としてはもちろん何らかのテーマを持って作っているのだろうし、それを読み取れない私の読解力不足もあるのでしょうが、それにしてもテーマをきちんと伝えるというごく基本的なことがおざなりにされてはいなかったか?  と考えては見たものの、元来真下監督の(特に近年の)作品はダイレクトなメッセージ性を持つよりもむしろ、「雰囲気」を巧妙に構築し視聴者を巻き込んでゆく形をとっている。視聴者にとっては、その雰囲気を自らの中で積み重ねることで徐々に作品に慣れていくことが必要とされるわけで、その点では受け手の負担が多いしリスクも大きい。それでもノワールや.hackはストーリーの魅力によって娯楽作品として十分に成り立っていたが、ついに今回破綻を迎えてしまったという思いが強いです。  今後出てくるであろう彼の作品も、おそらくはこれまでと同様の手法で作られるのだろうけど、本当に食いついて良い作品なのかどうか、注意深く見てゆく必要がありそうです。
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