GUNSLINGER GIRL ~感想~

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Bitly
第1話 兄妹 -fratello- (2003/10/8)  GUNSLINGER:【米俗】=gunman ガンマン、殺し屋  浅香守生と阿部恒でマッドハウスといえば、CCさくら等のCLAMP作品担当かと思いきや、今回はそれらとはずいぶん毛色が違いますな。  誰だったか忘れたが、「日本のアニメは銃と暴力ばかりだ」と指摘してた人(結構な有名人だったような)がいたけれど、このアニメを見るとそんな文句を言いたくなる気持ちも分からないではない。ホントに銃ぶっ放して殺すだけだもんな。そしてそれ以上に、病んだ女の子を連れ出して殺戮マシーンに仕立てるなんて、劇中の大人たちは趣味悪いの一言だよ(苦笑)  まぁ少女たちがホントに無感情なマシーンというわけではないことが分かっただけでも、ちょっとは救われた気持ちです。ただ、血を見るのも苦手な気の小さいワタクシなので、今後もガマンの視聴となりそう。どこまで耐えられるのやら...

第2話 天体観測 -orione- (2003/10/15)  あれ、先週のハイライトか?と勘違いしそうなほど、Aパートのほとんどの部分は先週とかぶってました。第2話にして早くもスケジュールが厳しいのかねぇ。  元は事故等で身体障害者であった彼女たちは、機械の体「義体」を与えられ、そして「条件付け」といういわゆる洗脳と過去の記憶消去を施され、真の暗殺者として生まれ変わったのですね。うーん、ますますもって趣味悪いぞ(苦笑)。ヘンリエッタを自分の妹のように接するジョゼに対し、あくまで殺人の道具としてリコを扱うジャン。兄弟にも関わらず、いや兄弟だからこその考え方の違いは、後々どんなひずみを生み出すのか、ちょっと注目かも。  それにしても、先週も書きましたが今後も視聴を続けるかはちょっと微妙。何と言うか、面白いorつまらないということ以前に、このアニメを見た後に良い気分になれるってことは絶対に無さそうだしねぇ。うーん、2003秋最大の問題作かも。

第3話 少年 -ragazzo- (2003/10/29)  リコちゃんはヘンリエッタに最も近い性格かな(顔の雰囲気も似てるし)。そんな二人が、ジャン、ジョゼという、兄弟にも関わらず義体に対する接し方が全く異なる人物が担当者、ってのもなかなか興味深い要素だと思う。  それにしても、やっぱり怖いねこのアニメ。気の弱いワタクシでは、魅力云々を語る前にまずその恐怖感が先にこみ上げてきてしまう。特に今週は、血まみれの秘書が床を這い蹲るシーンなどは、思わず目をそむけそうになってしまいました。うーーん...  今週のコンテは小島正幸さんでしたね。映像のクオリティに関しては、間違いなく良い部類に入ると思います。これで内容も清々しいものだったら、最高なんだけどねぇ。

第4話 人形 -bambola- (2003/11/12)  バレーボールって何故いっつも日本でデカイ大会やってるの?まぁ経済的な理由が1番なんでしょうけど、いつもホームで戦えるのに負けてばかりってのはダメじゃない?サッカー好きのオレとしては色々な面でとても違和感がある。と話は反れたけど、要するにスポーツでアニメが延期されるのはやってられんと言うことです(怒)  ジョゼに対するヘンリエッタの愛情は膨らむばかり。盲目的という言葉がピッタリだよホント。一方条件付けが弱いトリエラには、パーソナリティの確立という点において、ヘンリエッタやリコとは決定的な違いがあるね。まぁ彼女たちの中で誰が一番幸せなのか、そんなことは今のオレには分かるはずも無いが...

第5話 約束 -promessa- (2003/11/19)  クラエスちゃん、担当官亡き後は人体実験のサンプルですか。相変わらず趣味悪いなぁと思わずにはいられない。緊迫感という面では現在放映中のTVアニメの中では最高の部類に入るとは思うけど。  ドラマを楽しむとか、銃へのこだわりに共感するとか、楽しみ方もいろいろあると思う。けれど例えば、「好きなアニメ:ガンスリ」って書いている人がいるとすれば、ちょっと俺自身引いてしまうかもしれません。「所詮アニメだ」と割り切れるほど、俺も大人になりきれてないのです...

第6話 報酬 -gelato- (2003/11/26)  張り詰めた展開に、ワタクシも心を奪われてしまいました。今まで批判的なことばかり書いてきましたけど、純粋にガンアクションモノとしてみた場合、かなりのクオリティであることは認めざるを得ません。この異常な設定を受け入れられるかどうかは、また別のことですが。  このアニメの舞台はイタリアですが、多少のイタリアの知識があるとなお楽しめそうだと今週感じました。地名とか、北部と南部の差とか。F-1、フットボール(カルチョ)好きのオレとしては、イタリアという国は日本の次にゆかりのある地といえます(行った事無いけど)。もっと勉強したいっすね。

第7話 守護 -protezione- (2003/12/3)  先週に引き続き、今週もメリハリのある展開で面白かったと思います。でもこのアニメに対して残るシコリを取り除くことは、俺にはもうできないかも。作品の全てをどうしても受け入れられそうに無い。もちろんその要因は今まで書いてきた通りのことなんですが、特にリコとジャンの話を見るとその思いを改めることになってしまうのよね。  フィレンツェ、一度行って見たいなぁ。実はワタクシ、重度の出不精が祟って海外旅行経験がゼロなのです。でもさすがにそろそろ海外くらい行っとかないと、という漠然とした想いが強くなってきてます。来年辺り、チャンスがあればぜひ行きたいですね。

第8話 御伽噺 -Il Principe del regno della pasta- (2003/12/17)  ようやくアンジェリカとマルコーのお話ですが、この二人の関係も微妙だよなぁ。アンジェリカは義体の障害により3ヶ月前の記憶を失ってしまう状態、そしてそんな彼女に情熱を込めて教育することをあきらめてしまったマルコー。うーん、この二人の間にあるのは虚しさだけか...  そういえばガンスリのDVDは、ゲームと同梱されるというめずらしいパターン。かつてアニメDVD(OVA)&ゲームのパッケージといえば.hackがありましたけど、TVアニメ&ゲームのパッケージってのは初めてなのではないかと。しかも1話~5話+ゲームで6,800円って価格設定は、ケチなメーカーが多い今のアニメ界では格安に映ります。これは買いかも。

第9話 彼岸花 -Lycoris radiata Herb- (2004/1/14)  4週間ぶりのガンスリ、これだけ間隔が空けば、キャラクターの名前なんて忘れちまうよ!!と叫びたくもなりますが、年末年始は仕方の無いことかもしれません。でもせめて先週からの放送にして欲しかった。ちなみに来週の放送もお休みだったり(次回は1/28放送)。いくら深夜といえ、リズム悪過ぎです。  公社の義体って、5人以外にもいたんだね。今週登場のエルザは強烈な一匹狼と思いきや、実はヘンリエッタと肩を並べる担当官想いだった。だがラウーロの期待に答えられなかった彼女の悔しがり方は余りにも大袈裟。義体の精神を強制的に安定させる条件付けだが、やはりそれも完全では無い。それどころか、たがが外れた義体の精神は、ちょっと情緒不安定すぎるようにも見える。  そんなエルザとラウーロが次回、大変なことになってしまう模様。血が血を呼ぶこのアニメ、心して観ないといけませんな...

第10話 熱病 -amare- (2004/1/28)  エルザとラウーロが共に殺された。その話を聞かされたヘンリエッタが、ラウーロが一緒ならエルザも寂しくないと無表情で語ったことに、とてつもない恐怖感を覚えた。  この殺人事件の真実は、義体を運用する2課にとっては絶対に隠さねばならないものらしい。1課のフェルミの捜査結果が非常に興味深い。

第11話 恋慕 -febbre alta- (2004/2/4)  今週は恋する乙女、怒り、そして涙と、ヘンリエッタの様々な表情が見られた貴重な回だった。だが条件付けとは無縁な普通の人間とは違う、それぞれの感情の余りの純粋さに恐怖すら覚える。そして普通の女の子ではいられないことを重々理解している彼女が、ものすごく痛々しい。  そしてそれ以上に、フラテッロとして悲劇的な結末を迎えてしまったラウーロとエルザ。心中という思考は子供にはまず生まれないものだが、条件付けされたエルザならば話は別なのだろう。担当官の命令に忠実であることが目的の条件付けは、記憶消去も含め精神の強制的な安定を図ったものであるが、個人的な感情を抑えきれなかったエルザにとっては、逆に大きな不安定状態を招く結果になった。同じように、エルザ同様、担当官のジョゼに対する感情を隠そうとしないヘンリエッタにも、同じ危険が宿っているといえるのかもしれない。

第12話 共生 -simbiosi- (2004/2/11)  エルザの死とアンジェリカの不調、義体の運用の是非をめぐり二課への風当たりが強くなってきた。形勢逆転を狙うロレンツォとジャンはテロリスト殲滅のため、義体の囮作戦を考案する。だが作戦は失敗、囮となったクラエスが山荘に孤立してしまった。最近の二課はとにかくチグハグさが目立つ。  テロリスト殲滅のため、二課が総力を挙げて山荘に突入する。前後からテロリストを徐々に追い詰めてゆくが、突如アンジェリカが単独行動に出てしまう。失ったマルコーの信頼を取り戻そうとする余りの行動だが、アンジェリカはテロリストの放った弾丸に傷ついてしまう。  アンジェリカはとりあえず一命を取り留めた。病院のベッドでたたずむアンジェリカを安堵の表情を浮かべたヘンリエッタたちが取り囲む。だが、どうせ長くは持たない身、その上マルコーに冷たくされるくらいならば今すぐ死にたいという自らの心境を叫んだ。そのアンジェリカをクラエスは死にたいのならば死ねば良いと、冷たく言い放った。彼女の真意は、眼鏡の奥に隠れて見えない。

第13話(最終回) 流星 -stellacadente- (2004/2/18)  甘党のヘンリエッタ、しかし甘さを感じないと言う彼女に対して味覚障害かと疑わずにはいられない。ジョゼとの流星雨の観測が立ち消えになり、ヘンリエッタの失望は大きい。もちろんその失望は、「ジョゼとの」という部分がその全てだ。ヘンリエッタはアンジェリカをお見舞いするが、そこでアンジェリカの変調を目の当たりにする。彼女はいきなり昔飼っていた犬の鳴き声を思い出し、そしてそれまでのヘンリエッタの会話が記憶から消えていた。  続けてクラエスが病室にやってきた。平静を取り戻したアンジェリカに対し、クラエスは12話の件を謝った。そして自らが渡したCDを聞きながら、病室から流星雨を見てほしいクラエスは言う。アンジェリカは快く受けた。  ヘンリエッタはマルコーにアンジェリカの変調を訴えたが、マルコーは冷たくあしらうだけだ。だが、アンジェリカのところに行ってほしいとヘンリエッタは懸命に説得する。義体としての幸せが、何なのかを。その言葉にマルコーも動かざるを得なかった。  夜空に流星雨が輝きを放つ。第九のメロディに乗せて、ヘンリエッタたちは流星を見つめていた。アンジェリカはマルコーに、「パスタの国の王子」を読んで欲しいと頼み、マルコーもそれに応えた。マルコーが静かに物語を読みつづけ、そのままアンジェリカは眠りに落ちた。流星は一瞬の輝きを見せ、そして消えてゆくものなのだ...    

2003年度最大の問題作もこれにて終了。本作品が問題作と言われるのは、個人の倫理観・道徳観を大きく刺激するのが理由だ。しかしその側面だけを強調してしまえば、GunslingerGirlという作品の面白さを見出すことはできない。  では何がガンスリの面白さの本質なのか。それは幼い少女に過酷な運命を課すことに対する二課の大人たちの罪悪感を巧妙に視聴者と共有させ、それでも小さな幸せを見つけて笑顔を浮かべる少女たちを見たときの浄化される気持ち、すなわちカタルシスなのだと俺は思う。  最終回を終えた後の余韻はとにかく素晴らしいの一言だった。本作品の面白さを全て体現したこの最終回を見れば、これまでの鬱屈した気持ちなど全て水に流せる。そんなことを感じずにはいられなかった。
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