前回は私のお勧めする不動産投資法の概要について解説しました。そこで物件選びのポイントとして以下３点を挙げました。
- 23区内の駅近中古物件を買うこと（できれば都心寄りがベター）
- ワンルームより一回り大きい物件にターゲットを絞ること（30㎡～40㎡が目安）
- その物件が「ファミリー向けマンション棟」の一室であること
今回はこれらの詳細について述べていきます。なお購入した住居は後々賃貸に出すことを前提としています。
23区内の中古物件を買うこと
これは「当たり前だろ」と言われてしまうかもしれませんが、物件のエリアは23区内の駅近中古物件がマストです。賃貸需要は旺盛で賃料は多めに取れます。駅からの距離は「徒歩１０分以内」が目安でしょう。不動産投資の最大のリスクの１つは「空室リスク」ですが、23区内の駅近物件であればそのリスクを小さくすることができます。更に言えば23区内の中でも「都心寄り」の物件であれば、空室リスクは非常に小さくなりますから、買うことができるなら都心寄りがベターです。逆に避けた方が良いと考えるエリアは賃料がやや低くなってしまう江戸川区、葛飾区、北千住エリア以外の足立区、高島平エリア(板橋区)、です。
また新築か中古か、という選択においては中古一択です。なぜなら新築は現在のマンション市況では価格が高すぎて「住居費ゼロ家計」の確立により多くの時間がかかってしまうからです。
なお昨今のコロナ渦で、都心エリアでも若干の賃貸需要の低減が感じられます。これは私が賃貸経営する中での肌感覚ですが、実際2021年2月には23区の人口は減少しているようです。
25年ぶり、東京23区全区で人口減少！3月、東京都の人口が前月より1万891人減(健美家) https://www.kenbiya.com/ar/ns/research/population/4549.html
但し私はこの動きは一時的なものであり、ワクチンが普及しコロナが落ち着けば↓の資料の通り2030年程度まで23区内の人口は増加し、同時に賃貸需要も回復するものと考えます。
2060年までの東京の人口推計 -東京都政策企画局–https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/actionplan-for-2020/plan/pdf/honbun4_1.pdf
23区内の中古区分マンションは本当に買えるのか
23区内のマンションとなるとやはり価格について気になるところです。都心寄りになればなるほど物件価格は高くなります。↓のサイト(ちょっと古いですが)でもわかる通り、現在も23区内のマンション価格は上がり続けています。
23区の中古マンション相場（2020年5月）https://media.terass.com/topic/1467
上記のデータを見ると「23区内の都心寄りの物件なんてどうせ高すぎて買えないよ！」という声が出るのは現在の市況では当然だと思います。しかし単身向けマンション(20～50㎡が目安)とファイミリータイプのマンション(50㎡～80㎡が目安)では、↓のサイトで解説されている通り、明確な傾向の違いがあります。
「品川駅」まで30分以内、中古マンション価格相場が安い駅ランキング(健美家) https://www.kenbiya.com/ar/ns/research/price_trends/4811.html
品川駅は新幹線が停車する、都内でもビッグターミナル駅の１つであり、大きな傾向を掴むには有益な記事と思います。この記事によると単身向けマンションのランキングには23区内のエリアが７つ入っていますが、ファミリー向けではゼロです。つまり単身向けマンションであれば23区内の物件をリーズナブルな価格で買えるチャンスがまだ残っています。実際私も数か月前に山手線の内側のエリアで30㎡台で2000万円を切る価格の区分マンションを見つけ、購入検討しました（残念ながら購入には至りませんでしたが）。
逆になぜ23区内のファミリー向けマンションが高騰しているのかですが、「リモートワーク中心の働き方になり広めのマンションの需要が増えたこと」「富裕層が資産形成のため余ったお金を都心の広めのマンションにつぎ込んでいること」「住宅ローン控除の影響」などが考えられます。こういった動きのターゲットにならない単身向けマンションは価格高騰の影響を比較的受けにくいと考えられます。また後々賃貸に出すことを考えた時に、ファミリー向けマンションは絶対額が大きくローン返済までの年数が長くなってしまう（＝住居費ゼロ家計が作れない）のでそもそも戦略的に向きません。
ここまで物件のエリアと価格について述べてきました。単身向けマンションであれば買える可能性があると言われると、「じゃあワンルーム(20㎡前後)で良いじゃん？」という声が出てくると思いますが、私はヤドカリ投資法の最初の投資でワンルームマンションは避けた方が良いと考えています。
今日は長くなってしまったのでここまでとします。次回でその疑問に対する私なりの回答について触れたいと思います。読んでいただきありがとうございました。