【反撃の時は来た】米インテル 第四世代 Xeon スケーラブルプロセッサを正式発表

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こんにちは、米インテル株が大好きな、株式投資家のトムです。

インテル、第4世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーとインテル® マックス・シリーズCPU & GPUを発表
インテル株式会社のプレスリリース(2023年1月11日 14時00分)インテル、第4世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーとインテル® マックス・シリーズCPU & GPUを発表

苦節2年。ようやく、本当にようやく、第四世代 Xeon スケーラブルプロセッサ(SP)が正式発表されました。

以前より本ブログで繰り返し「早急にリリースする事が重要だ」とお伝えしていたこの新Xeon SP(過去記事その1その2)の正式発表&リリースですが、ついに実現となりました。

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前世代からフルモデルチェンジとなった第四世代Xeon SP

この新XeonSPですが、細かな技術的な解説は↓の笠原氏の2つの記事を確認いただくと色々分かると思います。

Intel、第4世代Xeon SPを正式に発表 アクセラレータを強化し2.9倍の電力効率と10倍のAI性能を実現
 Intelは1月10日(現地時間、日本時間1月11日)に報道発表を行い、同社が「Sapphire Rapids(サファイアラピッズ)」の開発コード名で開発してきたデータセンター向けCPUを、「第4世代Xeonスケーラブル・プロセッサー」(英語名:4th Gen Xeon Scalable Processors 以下、...
【笠原一輝のユビキタス情報局】 チップレットになった「第4世代Xeon SP」、性能向上の鍵はAMXと4つのアクセラレータ
 Intelは1月10日(現地時間、日本時間1月11日)に報道発表を行ない、同社が「Sapphire Rapids」(サファイアラピッズ)の開発コードネームで開発してきたデータセンター向けCPUを、「第4世代Xeonスケーラブル・プロセッサー」(英語名:4th Gen Xeon Scalable Processors、...

>今回の第4世代Xeon SPは、CPUの内部構造(マイクロアーキテクチャ)、パッケージ、そしてプラットホームに至るまで、ほとんど総取り替えと言って良いほどの大きな改良になっている。

と笠原氏も述べております通り、今回は自動車で言えばフルモデルチェンジに相当するアップデートと言えます。その変化の中で特に重要なポイント(と私が思う点)は以下の通りです。

  • インテルの最新の半導体製造プロセス(Intel 7)の採用
  • Xeonプロセッサとしては初めてのタイル(チップレット)構造を採用し最大60コアに対応(従来は最大40コア)
  • 4つのハードウェアアクセラレータの搭載
  • CPUコアが最新のGolden Coveコアに進化
  • 用途向けに幅広い製品ラインナップを揃えている(生産が順調である事を示唆?)

そして注目の性能については、以下のスライドがインテルより発表されています。

第四世代Xeonプロセッサの性能(概要
第四世代Xeonプロセッサの性能(概要) 出展元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000009705.html

純粋なx86系CPUとしての性能は一番左の汎用コンピューティングで示されますが、これが前世代の約1.5倍とのこと。これはほぼ前世代と今回のCPUコアの性能差とも言えます。今回採用されたGolden Cove コアは既にクライアントPC市場のCPUで採用済みのものであり、そのクライアント市場ではこのコアの高い性能もあって現在AMDに対してやや優勢です。AMDのサーバ向けCPUであるEPYCプロセッサと今回の新Xeonとの性能比較は今後多くの有志が検証していくでしょうが、インテルが新Xeonを武器にクライアントPC市場と同くサーバ市場でも良い流れに引き寄せられる可能性は十分にあるでしょう。

そして↑のスライドでのもう一つのポイントは、内蔵アクセラレータによる処理の高速化と電力効率の向上です。上述したように今回4つのハードウェアアクセラレータが搭載され、各用途のユニークな処理をCPUからアクセラレータへオフロードすることにより、CPU全体の処理の高速化・効率化を図っています。ただしこれはソフトウェア側の対応も必要になりますから、直ちにインテルの狙い通りに事が進むかは少し疑問です。おそらくインテルは既に有力なクライアントとハードウェアアクセラレータの適用についても話を進めているでしょうが、まずは汎用コンピューティングのパフォーマンスが重要になると私は思います。

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株価は年明けから上昇基調 2023年のサーバ向け事業の決算に注目

製品の話はこれくらいにして、株式投資家らしく(?)執筆時点での株価を確認しましょう。

インテル株価推移(1/5~1/11)
インテル株価推移(1/5~1/11)

執筆時点(2023/1/11)の株価は29.85米ドルです。年明けから上昇基調が続いており、もうすぐ30米ドルに達しようかという流れです。これは今週に入ってから米国株式市場全体が上昇基調だったことと無縁ではないでしょう。また今回の新Xeon発表当日の株価を見る限り、その発表自体は株価には大きな影響を与えてはいないようです(予想通りの内容だったでしょうから)。

ただ繰り返しになりますが、ようやくインテルはサーバ市場で戦える武器を手にしました。2023年のインテルの決算、特にサーバ市場の損益は大注目のテーマとなりますので、私もしっかりと追っていきたいと思います。

今回の記事は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

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